第442話 助かった命
読者の皆様どうもです。
何時もお読み頂きありがとうございます。
ちょっと体調不良でアップが遅くなりました。m(__)m
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孤児院を新しくした事でこれまで溢れて居た孤児達も孤児院で面倒を見て貰える様になった。
しかし問題はその面倒を見る側のスタッフの人員不足である。
これまで、教会側の善意によるボランティアによって運営されて来た孤児院だが、この人数をそれで賄える訳も無く、元スラムの人員やクロディアの住民からの募集で増員することでなんとか凌ぐ事となったのだた。
まあどれもマーコスで実際にやっている事であるが、更に保育施設も併設する事で片親で子育てをして居る働くシングル家庭の支援も行う様にした。
更に国境に面する領地と言う事で、兵の募集を掛けて、現在の1.5倍の数の兵数に増強し常国境を監視する様にしたのであった。
領地としては飛び地となるが国境に面する領地は初めてなので責任は重大である。
まあ領地はここだけでは内ので、マーコスやダンワースでも兵や騎士の募集を掛けて有事の際に増員出来るバッファーを設けたいと思う俺だった。
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冒険者をやっていたお父さんが依頼から帰ってこなくなって早数ヶ月。幼い弟と姉は来る日も来る日も残飯やそこらの雑草と水で耐え凌いでいた。
最初の頃こそお腹が空いたと泣く弟だったがそれも次第に反応が薄くなって行き正に命の灯火が消えかかっているかの様にに見えて焦る姉のライザ・・。
もう昨日から何も食料に有り付けて無い。姉のライザでさえ、マトモに歩くのがしんどい状況である。
このまま苦しい思いをするぐらいなら、死んで早く優しかったお母さんの元へと旅立ちたいとさえ思ってしまう。
そんなギリギリのある日、何時も寝床にして居るスラムの掘っ立て小屋の近所が俄に騒がしくなってご飯の良い匂いが漂って来た。
イヨイヨ匂いの幻までと思っていたら、何時も一緒に食料を探していた、ゴライアスが、
「ライザ!ステイラス!!!ご飯だ!炊き出しだよ!!!」と言って温かいシチューの入った器を持って来てくれたのだった。
こうして、久し振りの食事を得た私と弟ステイラスだったが、余りにも久々の食事に身体が付いて行けずに弟が吐き出してしまい、病気の治療も無料でしてくれると聞いたので弟を背負って診療の列にナスル編んだもであった。
綺麗な服を着た優しそうな貴族のオジサンが弟の状態を見てクリーンを掛けて綺麗にしてくれた後回復魔法を掛けて、部下の人に何かを言って私達2人を教会の孤児院に移送して、薄いスープから徐々に食事にならす様にと言い付けていた。
後で私達を移送した兵士の人に聞いたら、さっきのオジサンがここクロディアの新しい領主様なんだって!! 貴族の人ってみんな怖いイメージしかなかったけど、あのオジサンは全然違って優しそうな人だった。
兵士の人曰く、ここの住民は運が良いと言っていた。多くの領主がいる中で、あんなに領民思いの領主は聞いた事が無いんだって・・・。
孤児院も沢山の物資や炊き出しの準備がされてて、其処に来ていた綺麗な貴族のお姉さんに兵士が伝達して私達の所に薄い、小さい野菜の浮いたスープを持って来て、「まずはこれから徐々に身体に食べ物を馴染ませましょう。焦って食べると身体がビックリしちゃうから。焦らなくてもちゃんろ食べ物は幾らでもあるから安心してね。偉いわね良く頑張ったわね。」と言って私の頭を撫でてくれたのだった。
それから、孤児院の子供部屋が足り無いからと、テントで寝泊まりする事になったけど、1週間毎日その綺麗な貴族のお姉さんが来てくれて、私とステイラスの様子を診て食事を与えてくれたのだった。
1週間も経つ頃には、ステイラスも元気が出て来て、普通の食事を取れる様になったのだった。ゴライアスも同じく孤児院に入れる事になって今は私達姉弟と同じテントで部屋が出来るまで待機中である。
あの領主様は凄い魔法使いだそうで、傷んだ孤児院の修復や増築を魔法でやって、建ててくれたりしているらしい。私達は本当に運が良い。
そして、1ヵ月くらいで私達が入れる部屋も出来て、テント暮らしからちゃんとした屋根の下で暮らせる様になったのだった。
孤児院も沢山のスタッフが増えた事でこれまで以上に多くの孤児達を収容出来る様になったっんだって。
それに領主様からの資金援助って言う物で、私達の食事だけでなく洋服も新しい穴の開いてない物に交換して貰えたの。
女神ナンシー様ありがとう!そして領主様ありがとう!と心の中で祈る私だった。
ガリガリに痩せていた私達だけど、2ヵ月くらいしたら、普通の他の子と同じ位の肉付きに変わり始めたと思う。そして2度とあんなにひもじい思いをする事はなかった。
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