第432話 マリコちゃんの成長 その3
今日からマリコちゃんと一緒にダンジョンである。
朝からテンションの高いマリコちゃんとゲートで、ダンジョンの第1階層に移動して、取り敢えず罠もないので好きにさせて後ろから見守る様にした。
まあ言うても第1階層の魔物である。ホーンラビットやスライム如きにに遅れを取る訳もなくさくさくと突き進んで行くマリコちゃん。
迷路の正しい道の見つけ方は魔力の流れを追ってと言うのもを教えたが、流石に其処までは判らない様なで、取り敢えずは俺がアシストしておいた。
その結果2時間位で第1階層を制覇して第2階層へと進むのであった。
この第2階層でもマリコちゃんの快進撃は止まる事無く結果初日で第3階層にまで進む事になったのだった。
まあ普通に考えれば凄い事なのだが出て来る魔物は弱い者ばかりなので本人は釈然としないと言うか、あれれ?って感じに首を傾いでいた。
ここら辺の魔物なら、まだ『魔境の森』の魔物の方が強いからな・・・。
マリコちゃんには言わないが実際の所、『魔境の森』の魔物よりもるより魔物が出てくるのは第10階層以降ではないだろうか。
知ったらショックを受けそうだな。と心の中で苦笑いする俺だった。
まあそんな階層がこの先も続くのだが、マリコちゃんは順調に階層を進めて4日目で5階層に到達するのであった。
マリコちゃんの実力を考えると当然なのだが、上手い魔力配分で最低限度の魔法で魔物を仕留め退くべき時は退いて魔力残量をマネージメントする様はとても五歳児とは思えない物であった。
潜り始めて12日も経つ頃には第一の関門である第10階層のボス部屋に到着し、歴戦の戦士宜しくサクっとボスを倒してしまったのであった。
ここのボスを先手必勝でサクっと倒せたのは良いが、折角の素材は痛んでしまっていて買い取り価格は期待出来そうにない。
ここら辺から魔力の絶対量の少なさが足を引っ張りだして正直見て居てハラハラする場面が多くなった。
俺が言わなくともマリコちゃん自身が痛感して居る様で、12階層の途中で真剣な顔をあいて俺に話し掛けて来たのだった。
「お父さん、漸くまだダンジョンは早い、厳しいって言ってた意味が身をもって痛感出来ました。技術云々だけでなくて、魔力やスタミナの問題もあるんだね。」と項垂れながら語るマリコちゃん。
「そうだよ。こればかりはどんなに才能があっても難しいんだよ。だから今は地道に『魔境の森』で実績を積んで魔力を増やす事に専念した方が後々のマリコちゃんの為になると俺は思うぞ。」と言うと納得した賢いマリコちゃんは翌日から『魔境の森』に通う様になったのだった。
こうして短かったマリコちゃんのダンジョンアタックは一時的に幕を閉じ成長を待って再開される事となっったのだった。
そうしたら俺も時間が空くのでダンジョンアタックを再開する事となる。現在は第74階層に入った所で余りのドラゴンの多さにゲッソリして居るところである。
素材の事を考え無ければ行けなくもないのだが、そんな勿体無い事は俺には出来ない。
ドラゴン1匹を丸っと売れば1匹五億ウニーは硬いのだ。それを空間斬で無惨に切り裂いて駄目にするなんてとてもとても・・・。
そしておれは戦い方を研究する事にしたのであった。
俺がもう1人居れば事足りそうな気がするが物理的に不可能な話である。
しかし、身体強化をもう一段強めたらどうだろうか?俺が今の2倍動けば2人分にならないだろうか?
ちょっと試して見たのだが関節へのダメージが大きく2倍は断念してしまった。良いとこと1.5倍なら関節にもダメージなく何とか動ける事が判明し、第74かいそうを1.5倍で試すのだった。
1.5倍の身体強化は当たりで、これまで対応仕切れなかった団体さんにも対応出来る様になった。
目標は『個別に丁寧に』である。
一頻り戦いが終わると、回復魔法で酷使した体の筋肉と関節を修復し、回収を済ませる。
戦闘は良いのだが連続で2団体となると、体が保たないので注意が必要である。
ただでさえ、戦闘中に身体が悲鳴を上げてる来がするのだから、流石に適度なインターバルを設けないと戦闘中に故障してしまうだろう。
そんな訳で探索の進み度合いのスピードこそ落ちたものの、着実に足を前に進めていたのだった。
そして去る日ダンジョンから家に帰ると、やっと子育て最前線から一歩身を退いたマーガレットが待ち受けて居り俺の所に来て私も一緒にダンジョンに潜りたいと言って来だした。
寝耳に水である。ブランクを考えると相当に無茶を言っているのだが、それをヤンワリと言っても了承して貰えず、結局は翌日から俺指導の下で魔法の訓練を再開する事でてを売って貰ったのだった。
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