第430話 マリコちゃんの成長 その1

我が家の新しいメンバーとなったマリコちゃんはこれまでの子に比べて聞き分けが良いと言うかウヨ中は比較的静かに寝てくれるので世話をする大人としては大助かりである。


それに魔力を使った身体強化だけでなくて、いつの間にかクリーンを覚えてしまった様で自分で排泄をした後にクリーンを掛けて居る様である。


ここまで来るとサチちゃんの再来か?って思ってしまうがそう言う事は無いだろう。きっとこの子が偶然魔法の才能があるだけだろう。と思う様にしたのであった。


昼間は領主の仕事をした後にマリコちゃんに、フォース・フィールドの足場を使って高い高いをしてやったり、滑り台にしてやったりして遊んでやったりしている。


中でもマリコちゃんはフォース・フィールドの足場で作った滑り台をお気に入りで何度もキャッキャと可愛い奇声を上げながら滑っているのだった。


こうして2ヵ月以上過ごしていると、マリコちゃんが自分でフォース・フィールドの足場を作れる様になってしまい、自分だけで滑り台遊びをする様になってしまった。


尤も魔力量の問題でそうそう長くは遊び続けられないのだが全てを確認しているわけじゃないのだが、どうやら何度も枯渇しては回復してまた滑り台遊びをするを繰り返している様である。


つまり、自然と魔力量を増強する為の訓練を行って居るのと同じ事なのである。


これはマリコちゃんの将来において強力なアドバンテージとなるだろう・・・。



そんなマリコちゃんは掴まり立ちをするのも早く、満1歳となる頃には「とーしゃん、かーしゃん」と片言の言葉を喋りつつ歩くだけにあらず、小走りに走る事も出来る様になっていた。


きっと歩き始めが早かったのは、身体強化が出来ているからだろう。



そんなマリコちゃんなので言葉の覚えも早く、2歳になる頃には普通にお互いの言いたい事を理解し返答出来る程になっていた。


そして俺は言葉が理解出来る様になったマリコちゃんに少しずつ魔法を教え始めるとメキメキと覚えて行って、正にサチちゃんの小さい頃と被ってしまって思わず目頭が熱くなるのであった。


どうやら、マリコちゃんは、魔力を感じる能力が秀でている様で俺が魔法を使う際の魔力の動きとお言葉で伝えたイメージでその魔法を再現出来ている様であった。



正に天才肌である。



こうしてマリコちゃんが3歳を過ぎた頃には魔弾も覚え、一通りの全属性の攻撃魔法等も覚えてしまい、何処に出しても一端の冒険者程度の戦闘力を身に付けてしまったのだった。


マリコちゃんの凄い所は教えなくともその魔法の横領例を自力で思い着いてしまうところである。


そして例えるとすとーん・ウォールを防御壁にしたりとか、ファイヤー・ウォールを魔物等からの防壁に使う事を思い着いたりとかである。


特に凄いと思ったのは太陽の眩しさから目眩ましのフラッシュ・バーンを思い着いたりして俺に聞いて来たりして実現して見せたのだった。


本当にマジで天才である。



そんなマリコちゃんのせいちょうっぷりを兄弟達は驚きつつ褒めて可愛がっていて、それを見て居るとその内マリコちゃんの魔物討伐デビューも近いのではないかと思うのだった。



3歳から4歳に掛けてパパンによる『閃光流』の剣術の手解きが始まって小さいながらも身体強化を巧みに使いつつ木剣を捌いてパパンに褒められて可愛く微笑んで居た。


当初剣術重要性は感じていない様であったが、魔力枯渇時のの最低限に身を守る最後の手段と聞いて一転して真剣に取り組む様になったみたいである。


どうやら本人曰く、やはり剣術よりも魔法の方が好きみたいで当初は余り乗り気ではなかった様だ。


しかし、祖父であるパパンから筋が良いと褒められて、魔法使いにとっての剣術の重要性を効いた後は、率先して素振りや剣術の型をヤル様になったのだった。


そして5歳になる頃にはると、少し早いが俺やコーイチローやマコちゃんに連れられて、ガガの東の森で魔物狩りデビューを果たすのだった。



魔物を倒す様になると、毎日の様に森に連れて行く様にと強請るので、予定よりも一足先に『時空間庫』やゲートの魔法を教え込む事にしたのであった。



思った通り、物覚えは素晴らしく、ゲートを使える様になるまでに2週間も掛からなかった。

尤も5歳故に、なるべく俺か兄弟の誰かの同伴が望ましいとしたのであるが、毎日の様に暇にしている者は基本居らずにこっそり単独で行く様になってしまい、ゲートを早めに教えたのは失敗だったときづくのだった。


しょうがないのでこれまた予定を前倒しにして、回復魔法と更に隠密セットまでを教え込んで、魔装が貫通されて負傷しても最低限命を繋ぎ止められる様にしたのであった。


ここに来てかなり大物魔法を詰め込んだ形になったが、それでも全部をスンナリ物にしてしまうところがマリコちゃんの凄い所である。


とは言え、当面は隠密セットをつかったスナイパー方式の戦略にする様にと厳命している。


まだ高周波ブレードとかの近接戦闘の手段や戦略を教えてないからね・・・。


それはもうしょっとガガの東の森に慣れてからにしようと思っているのであった。


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 外伝:戦火に巻き込まれて、女神試験の手駒転生


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