第403話 再びソロアタック その3

中1日が過ぎて再び第53階層の続きである。


トロール戦の跡地に移動して先へと進み始める。



暫く進むと、空が何やら騒がしくなって来た。


どうやら空にハーピーの群れが飛びながらピーピーと鳴いている。


群れては居ても所詮はハーピーである。上半身が人間の女性の様な姿の為に気分的に攻撃し難いのだが、ここは心を鬼にして魔弾で迎撃して群を討伐したのであった。


ハーピーはその羽が良い値で取引されるらしいので、地上に墜落した物を血抜き後に回収して廻ったのだった。


そして更に進んで行くと、今度はオーガの群が大剣を片手に10匹程現れて一斉にガォーと威嚇して来る。


これだけの群れによる咆哮はなかなかの迫力である。


おれは、眉間を狙って高圧縮高回転を加えたストーン・ブリッドを放つ。

今までの階層であればこれで打ち抜けていたのだが、この階層のオーガは硬い様で額が切れて流血するものの、貫通はしないようである。


今度はファイヤー・アローに切り替えて、超高温の青白い炎のファイヤー・アローを同様に眉間を狙って撃ち放ったのだった。


今度は効果を発揮して、ガゥと言う断末魔の悲鳴を残して、眉間に焼けた穴を残してファイヤー・アローを受けたオーガが崩れ落ちた。


最適解が判れば後は早い。同様にファイヤー・アローで次々と残る9匹のオーガを沈めて行く。


結果2分と掛からずに10匹のオーガの群れを制圧したのであった。


血抜きをして全て回収した後に、また進み始める俺。



昨日も思った事だがこの階層は大して面倒な魔物は出て来ないのかも知れない。


どれもこれも連携取って来る物も居たけど、大した強者ではなかったし。


この調子なら多少気を抜いていたとしても特に問題はなさそうである。


勿論、中断はしないけどな!



そんな訳でやや鼻歌混じりにt頃処に花の咲く平原を進む俺。


暫く進んで行くと徐々に行く先の方にこんもりと盛り上がった塔の様な物が見えて来た。

もしかして下層への階段の入り口が塔になって居るのだろうか?


高さで言うと、何mだろう?50mぐらいはありそうな塔になっている。


すると、突然俺の後方より急速に接近する魔物の気配を察知して振り返ると、キラー・アンツが3匹こっちに向かって急ぎ足で向かって来ていた。



うわぁ~これは!?と心の中で嘆いてゲンナリしつつも、黄金丸を構えて、3匹に向かって駆け足で踏み込み、仲間を呼ばれる前に首を跳ね飛ばして瞬殺したのであった。


サクっと回収を終えて、早めに下層への階段に辿り着こうと駆け足で塔を目指す俺。


塔の麓が見える位の所まで接近したら、塔の下部に入り口が開いて居るのを確認し、ホッとして駆け込もうとしたのだが、その寸前で俺は大きくサイドステップして、中にはいるのを止めたのであった。



俺が塔と思って居た物はどうやら蟻塚のタワーで、下層への階段の入り口でも何でもなかったのである。


その証拠に、今入るのを止めた入り口から、ギギギと鳴き声を上げながら、4匹のキラー・アンツが出て来て、その大きな口の前に着いて居る牙を開きながら、蟻酸を俺に飛ばそうとして来たので、一瞬で、懐に入り込んで逆袈裟斬りに切り下げてやった。


これは非常に宜しく無い状況である。俺はは、黄金丸で相手をしながら、出入り口を、土属性魔法で塞いで、小さ穴に無属性の触手の管を差し込んで蟻塚の中にミスト・バーンの気化魔力を充填して行く。



ガリガリと俺の作った出入り口の岩壁を削って居る音はして居るが崩れる様子は無い。


こうして3分程、蟻塚の中にミスト・バーンを充填した後に、魔装を教科した後、退避して、着火した。


チュドーーーンと言う爆音が俺の身体を芯から揺する。


すると同時に戦争以来久々のレベルアップを知らせるチャイムが頭の中で鳴ったのであった。



そして現在のステータスは、


名前:トージ

称号:(御使い)/(大賢者)

AGE:28

LEVEL:21

HP:483/483

MP:16577/17504


力:485

知能:484

器用:488

俊敏:486

スキル:剣術B/格闘C/投擲C/身体強化/魔装/鑑定EX(アーカイブコンタクト型)/隠密B/(隠匿)/(日本の英知)/魔力感知A/魔力操作A/錬金A(A)/並列処理並列処理A

魔法:無S/土A(S)/火S(S)/水A(S)/風A(S)/光A(S)/聖B(S)/時空A(S)/生活/雷A(S)

※()内は魂に刻まれた才能値を表す一般には見えない



今回は意一気に蟻塚ごとやっつけた結果多くのキラー・アンツを道連れに出来た様で良い感じに上がってくれた。



うん、蟻も虫も嫌いだがこの殺しヤリ方は良いな。


と飛び散った蟻塚の残骸を見ながらほくそ笑む俺であった。



こして改めて下層への階段の方向を確認し、そちらの方へ進路を修正して進むのであった。


その後も幾つかの魔物と接敵して、それを撃破して進む。


少々飽きて来た所で、ウィングスーツによる滑空でズルをして、一気に下層への階段にサクっと到着するのであった。


実質の話、結構附近まで来て居た様で、そのまま徒歩でも1時間掛かるか掛からない位の距離であったのだ。



そう言えば、とここでふと思う。マリーには極光とかレーザーサーベルは教えたけれど、ミスト・バーンを教えて無かったかも知れないな・・・。今度里帰りして来た時にでも教えておこうと心にメモする俺であった。

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