第379話 ダンワース・ダンジョン その6

翌朝昨日の巨大ガーゴイル討伐現場にゲートで移動して、ウィングスーツによる空の旅を再開した。


そして午後4時になる頃に漸く下層への階段を岩場の崖の洞穴に発見したのであった。



階段を降りた第19階層は第1階層と同じ階層洞穴型の迷路であった。


魔力の流れを探りつつ正しい道筋と罠に警戒して焦らずに先へ進み始めると出て来た魔物は腐った死肉の匂いの酷いゾンビで流石に剣等の接近戦をしたくはないので、聖属性の魔法オンリーで浄化して灰に変えて回ったのであった。


灰は要らないので一応魔石だけ回収して行くのだがその際に一々前屈みになのが地味に苦痛であった。


ゾンビの腐敗臭に関しては風魔法の気密シールドで防御しているのでほぼ臭わないので取り敢えずは問題無い筈である。


帰り掛けにクリーンを2回位掛けて置けばマーガレットに顔を顰められる事はないだろう。


さて、この第19階層であるが、結構油断しそうなポイントで罠を発見している。


そう言えばマリーやマーガレットに罠の発見方法や解除方法をレクチャーしてなかったので忘れずに教える様にしなくてはいけないな。


1時間程進んだ頃、前方からガシャガチャと硬い物が当たる様な音と共に小剣を携えたスケルトンが現れたのであった。


これも基本ゾンビと同じに聖属性の浄化を使って無力化して只の骨に戻してしまう。

骨の山の中から魔石や防具等だけを回収して奥へと進んで行く。


スケルトンは匂いもしないし、腐肉も付いていないので俺的には非常にウェルカムな魔物である。



ただ最初は単体で出て来ていたスケルトンが複数体同時にでて来る様になって徐々に上位種であるスケルトン・リーダーや長剣を振り回すスケルトン・ナイト等が混じる様になってきた。


そんな状況ではある物の、基本聖属性の浄化のみで自動的に対応しているだけで勝手に骨の山になってくれるので実に楽な相手である。


いくつかの分岐を経て洞窟の壁に異変を発見して悉に調べると、何やら小部屋の入り口を発見した。

恐らくはモンスターハウスであろう。

入り口の岩を押し開けると直径10m程の円形の空間があって、真ん中に宝箱が鎮座している。


部屋の中に入ると後ろでゴゴゴゴと岩の扉が勝手に閉まりいきなり床の上に魔方陣が青く光り出してスケルトン・リーダー率いるスケルトン・ナイトの軍勢が所狭しと現れた。


俺は一気に広範囲に浄化魔法を発動して、一気に半数のスケルトン・ナイトを只の動かぬ骨に変えたがスケルトン・リーダーが再度召喚したのか再度魔方陣が床に現れ、普通のスケルトンを30匹程

呼び出し失ったスケルトン・ナイトの補充をして来た。

戸は言え、スケルトンだろうと、スケルトン・ナイトであろうと、俺の浄化魔法の前には同じで脅威となる前に、全てを秒で浄化して廻ったのだった。


そうしてトータルで50匹以上のスケルトン達を倒し終えた直後、暫く振り過ぎて忘れていたピロンと言うチャイムが頭の中で音がして、久々のレベル・アップを知らせて来たのだった。


そして現在のステータスは、


名前:トージ

称号:(御使い)/(大賢者)

AGE:16

LEVEL:16

HP:42/42

MP:1550/1606


力:46

知能:47

器用:50

俊敏:48

スキル:剣術C/格闘C/投擲C/身体強化/魔装/鑑定EX(アーカイブコンタクト型)/隠密B/(隠匿)/(日本の英知)/魔力感知B/魔力操作B/錬金A(A)/並列処理B

魔法:無S/土A(S)/火A(S)/水A(S)/風A(S)/光A(S)/聖B(S)/時空B(S)/生活/雷B(S)

※()内は魂に刻まれた才能値を表す一般には見えない


何気に錬金がAランクにまで上がっていたのも嬉しいが色々と努力した分が身について居る様で嬉しいのであった。


やはり、レベル・アップのある世界は素晴らしいと改めて思うのであった。



昼休みを挟んで進む事2時間程進んだ頃にスケルトンに交じってレイスと言う亡霊の魔物が出始めた。


まあ魔物は変われど、対応は今までと変わらず同じく浄化である。今では分厚い聖属性の浄化のシールドを纏った形にして自分から当たりに行ってチュルンと浄化して魔石に変えている。


このレイスの攻撃自体が接触によるマナ・ドレインなので非常にこのシールド方式が好都合なのであった。


その後もスケルトンもレイスも撥ね除けて全てを浄化して廻り、4時近くになったので本日は上がる事にしたのであった。



自宅に帰る前に念の為に2回クリーンを掛けてゾンビの腐敗臭を完全に消してから帰宅したのであった。




「ただいま、体調はどうだい?」と帰ってマーガレットに帰宅の挨拶をすると、


「お帰りなさい。もう悪阻も治まって来たから大丈夫ですよ。」と笑顔でマーガレットが迎えてくれるのであった。


そして夕食時になると、一家全員で美味しい食事を取りながら今日の出来事を皆で話すのであった。


そうそう、マリーの話だと、あっれからクラス・メイトにちょくちょく魔法を教える様になったそうだ。


それもあってか、以前に比べ同年代の友達ができたお陰かより一層明るい笑顔が増えた様に思える。


今のところ、身分カーストによる差別も何も無い様で何よりだと胸を撫で下ろす俺であった。



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