第365話 マリーの将来の為に

マリーの今後について悩んだ俺はゲイツさんに相談してみる事にした。


ゲイツさん曰く、あれだけの才能を埋もれさせてしまうのは勿体無いと言う事で、侯爵権限で与える事が可能な騎士爵を一先ずパパンに与え、王立学園に入学させるのが言いとの事であった。


最悪可能であれば、養女として形ばかりの養子縁組も効果的との意見であった。


妹を養女にすると色々と間柄がややこしい事になるし考えねばならない。やはり、パパンの騎士爵で話を進めるべきだろう。



パパンにマリーの件と騎士爵の話をして、乗り気で無いパパンにウンと言わせるのに少々手間取ってしまった。


最後はマリーやタージの為にと言う事で何とか無理矢理に納得して貰ったのだった。



即日手続きの書類を用意して、応急に提出して、3日後に晴れてパパンは騎士爵になったのであった。



つまり騎士爵令嬢、マリーの出来上がりである。



そうなると、マリーの衣装もそれなりの物を仕立てたりと色々と揃えたりするのだが、どうもマリーはヒラヒラ系のザ・令嬢と言う様なドレスは好まず動き易い服装を選ぶ傾向がある様だ。


これは偏に俺の所為かも知れない・・・。


マリーも近い将来王立学園に入学する事になるので家庭教師を付けてやって、いまの内から入試に必要な勉強をさせる事にしている。

マリーは地頭が良いので本気になれば入試に必要な勉強なんて半年来位で詰め込めるだろう。



ただ問題は、本人は勉強よりも魔宮の森に狩り行く事を好んでいて、結局入試までは年単位の猶予がある為、当面は俺達と一緒に魔宮の森に狩りに出かける事になるのであった。



今日もきょうとてマーガレット殿下がやって来ては魔宮の森に狩りに3人で出かける。


先に、2ニにをガガの冒険者ギルドで冒険者登録を済ませてやって、


今日の俺のメインはヒュージ・フロッグである。


2人にはヒュージ・ボアを狩らしてやる予定になっている。


久々にヒュージ・ボアが入るとガラコさんが大喜びして居たのだった。



先にヒュージ・ボアの泥浴び場に2ニにを連れて行って、卸す肉となるので『綺麗に』ヘッドショットで仕留める様に厳命し、ちゃんと血抜きを刷る様に友井って置いたのだった。


俺は俺で、ヒュージ・フロッグの居る辺りにゲートでいどうして、雷魔法のパパライズで感電死させて、大量に『時空間庫』に放り込んで行ったのだった。



俺がヒュージ・フロッグを狩って戻った頃には1人1匹を狩って血抜きも済ませてホクホク顔の2人が俺を待って居たのであった。


南門の傍の仮設解体場の方に、マリー達2人のヒュージ・ボアを提出させて、報告をしに、冒険者ギルドのガラコ酸の元に戻るのであった。


マーガレット殿下もマリーも今回のヒュージ・ボアでEランクに上がる試験の資格を得た為翌日の朝に素見を受ける事となったのだった。



翌朝俺も付き添ったランクアップ試験で2人とも文句無しの結果を出して、無事にEランクに上がったのであった。それと昨日提出したヒュージ・ボアの肉ブロックと代金ををお土産に貰って2人共に大喜びで帰ったのであった。


マリーの持って帰った ヒュージ・ボアのブロックは我が家の全員の夕食になって、大層喜ばれたのであった。


対する、マーガレット殿下は国王陛下とお妃殿下の夕食にお出しされたらしいが、出所がマーガレット殿下とは知らされてなかったので、大変美味しいと言う感想で終わったらしいのだった・・・。


マーガレット殿下は不服そうであったが、、魔宮の森で自らが狩ったヒュージ・ボアと知らせなかったのが良かった気がしてならない。流石に愛する娘を何処につれて行って、何をさせとるんじゃー!?って怒られたら事だしな。


有る意味間に入った方のナイスな判断に救われたのかと思い、一応下手に知らせると、行動制限が掛かる可能性が高い事をマーガレット殿下に伝えたら、「確かに言われてみればそうなのじゃ。」と不服がってたのが収まったのであった。



さて、Eランクになった2人だがDランクまでは上げられても、流石に何泊も泊まりがけの護衛以来は受けられないので、Dランク止まりだろうな。


本人達も泊まりがけの護衛以来まで受けて本格的な冒険者になる気は無い様なので普通の依頼を受けるだけでなられるDランクで留めるつもりらしい。


これで一国の王女様が「冒険者になる!!」なんて言い出した日には、俺が罪に問われたかもしれなかったな。


気付かなかったけど、俺って何気に、『危ない橋』を目隠しで渡って居たのだろうか?と今更ながら冷や汗を掻く俺だった。


何はとっもあれ、マリーは兎も角、マーガレット殿下は其処まで冒険者に拘りも何も無さそうで単純に3人で魔物狩りをしてピクニックの様にランチしたりするのが愉しいだけの様なので助かったのかも知れない。


どちらにしても、「泊まり込みは嫌なのじゃ!」と本人が言っていたのでセーフである。


外で寝るだけでなく、護衛で通過して泊まる宿の部屋も大体微妙な事が多いからな。余程切羽詰まる事がないと泊まる事も無いだろう。どうせ、ゲートも在るし、その気になれば連日日帰りが可能であるからな。


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