第283話 工場建設奮闘記 その1
どうも、親不知を抜歯してきました。
ズーンとする感じとホッペの腫れと熱が酷くてダヨーンってなってます。
乳歯以来初抜歯だったのでビビりまくっておりました。
そんな訳で流動食を食べて薬を飲んで安静にしております。m(__)m
明日には少し小マシになってます様に・・・。
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結局一晩悩んで俺が選んだ方法は、『地上が駄目なら地下があるじゃん』と言う安直な発想で地下帝国ならぬ地下工場を建設する事にしたのだった。
昔呼んだ地底人のSF小説を思い出して笑いつつ、レイアウトを考えて地下への入り口を決めて其処から階段状に10m程の深さまでに掘り進め、其処から真横に空間を広げて行く。
よくあるオーソドックッスな天井を支える太い石の支柱が何本も天井に向けて伸びており、体育館の4倍位の広さの部屋は大理石風に固められた頑丈な床と天井と。そして上から見渡せる様になっている中二階の事務所兼休憩スペース。
なかなかに良い出来映えでは無かろうか?
勿論、今は俺の出したライト・ボールで照らしているが、早々に照明魔動具を多数配置して作業に適切な照度を確保しよう。
地上の入り口にはエントランス用の小屋を設置して、先に作って10mの高低差を登り降りする階段を非常階段にして、普段はゲートを使う様に常設型ゲートを非常口の横に設置する。
後は、換気ダクト塔を吸気と排気のセットを3つ地上に設けて地下まで石製のダクト管を貫通させてっと・・・。
ちなみに、この換気ダクト塔だが『塔』と言っても高さは3m程度である。単純にシュノーケルの様に地面から雨水の跳ね返りを吸い込んだりしない高さにしているだけだ。
じゃないと何処かの誰かが飛行船を駐機する際にに接触して壊しかねないからね。
と口で言うのは簡単に聞こえるが、ここまで漕ぎ着けるのに約1ヵ月は掛かった。
強度的にはかなり環状菜地下シェルターに仕上がって居ると思うので、地上でドラゴンが暴れても耐えるぐらいだと思う。・・・多分。
尤も、この吸排気のダクト塔からドラゴンブレスを吹き込まれると一溜まりも無いけどな。
まあダンジョンのボス部屋以外で見た事は無いから大丈夫だと思うけど。
地下工場専用の高輝度の照明魔動具を新たに開発したり、ダクトに合わせた吸排気の送風機、それに集塵機を作ったりとなんやかんやで1ヵ月。
更に藁半紙工場で使うミキサーやカットした藁のみじん切りを煮る為の魔動具とか乾燥機とかの諸々作りで更に約1ヵ月。
だだっ広いだけの工場を間違っても粉塵爆発は起こさない様な配慮をしつつ区画分けしたりして、それぞれに魔動具を配置した。
藁半紙工場が完全に完成したのは建設開始から約半年が過ぎた頃であった・・・。
やり出すとついつい
「マッシュ!!やっと完成した!!これでバッチリだぜ!」と仕事中のマッシュの部屋に乱入する俺。
「あ、トージ兄ちゃん。唐突に入って来られるとビックリするから!! えっと、藁半紙工場が?」と聞き返すマッシュ。
地震タップリに頷く俺。
「やっと出来ましたか!? 長いですよぉ~。早速人員の配置の入れ替え等を検討しないと・・・。」と文句を挟みつつ急に慌て始めるマッシュ。
昔だとこんな軽口で返してくれなかったのだが、ここ最近はこうやって軽口で返してくれるまでに育ってくれたのが嬉しい。
「長くなって悪かったけど、俺は印刷工場の方に着手するから宜しくな!!」と言ってマッシュの執務室からゲートで出て行くのであった。
印刷工場はこの広め(体育館の4倍位)に作った藁半紙工場と2分したもう1つのセクションに作る予定である。
まあだからこそ広めに作った訳だ。藁半紙は一般売りもするが、メインはこの印刷工場で使用する物となる為隣接した方が便利が良いのである。
そうそう、フロアー内で紙を運搬する為のホバー・リフトなる魔動具も作ってあって、フォークリフトの様にパレットに乗った荷物を運ぶ事が出来る様になっている。
尤も動力源はないので、浮かせたパレットは人力で引っ張ったり押したりするんだけど、重さ0なので全然楽ちんなのである。
まあこう言う細かい魔動具まで作ってたからここまで時間が掛かったと言う訳だ。
こっちの工場は湿度によって紙が伸び縮みするので湿度管理が重要となる。
その為またもやエアーコンディショナー的な既存の魔動具を更に改造して湿度管理までする様に魔改造してやった。
『シルク印刷擬き』を増産して機数を増やして工場内に設置し、更にシルク・スクリーンを作成する魔動具も改良版を作成した。
後は製本機が作れれば言う事無しだが流石に其処まではちと厳しい。
出来たとしても紐を通す為の穴開け機ぐらいだろうか? ここら辺は今後の課題として要検討だな・・・。
そうそう、子供らはちゃんと言いつけを守って第34階層までで楽しんでくれて居る様だ。
俺なんかガキの頃は言いつけを守らない方だったからね。『ちょっと位・・・』ってやっちまう子だったから。
素直な子達で本当に良かったよ。
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