第209話 新たなる歴史の1ページ 更なる深みへGo! その5

酷い宝箱のショックも冷めぬ翌朝、ちょっとテンション低めのままに昨日の廃墟の前にゲートでで移動した。


ここでもやはり、『自動マップ』から青丸の反応が消えていた。


やっぱり夢でも幻でも無くあの骨壺でこの階層の宝箱は本当に終わりらしい。


何か自分の番の直前で1等が出た後のくじを引く様でテンションダダ下がりだ。



まあ後はイージーモードだろうと高を括って緑丸の下層への階段を目指しスケルトン共を蹴散らしてここまでと同じ様に快進撃を続けるのだが、まるでダンンジョンに意思が在るかの様に俺の足止めを謀る為か只のスケルトンでは無くグランド・ドラゴン・スケルトンなる白亜紀の恐竜の化石の骨の様な地竜の骨が現れたのだった。


普通ならビビる場面なんだろうけど、所詮は浄化に弱い骨だ。ドラゴンだろうが普通のスケルトンだろうが、それは同じだ。


範囲で浄化を発動したが流石は腐ってもドラゴンの鳴りの果てなのか、浄化密度の薄い範囲攻撃を耐え抜いた!


なので、範囲高下を止めて、浄化弾と言える弾のイメージまで浄化を圧縮して魔弾同様に発射!


スドンと言う音さえせずに奴の顔の額部分に着弾した浄化弾がブワって感じに着弾箇所から広がって行ってグランド・ドラゴン・スケルトンの全身を白くかがやかせつつ広がって行き動きが止まりやがてガラガラと音を立てて骨がその場に散らばる。


非常に呆気なく勝敗が決したのであった。


ただこれを魔法無しでやっつけるとなったら、果たしてこんなに簡単に倒せる物かは微妙だな。


そう言う意味では今後ここまで到達出来る冒険者は少なくともパーティーに1人以上の浄化が使える魔法使いが必要だろうな・・・。


つまりは魔法学校の卒業生って事だな。


最近は公私ともに忙しくしているので全く学校の方に関わって無いがラフティは上手くやっているのだろうか?


近々に一度顔を出して様子を窺って置いた方が良いだろうな。


グランド・ドラゴン・スケルトンの大きな魔石を回収したが、スケルトンとは言ってもグランド・ドラゴンである流石に骨を放置は勿体ないかも知れないと思い追加でグランド・ドラゴン・スケルトンの骨もセッセと回収するのだった。


だって、足の骨とか太くて良い棍棒になりそうな感じだったし、もしかすると、高値が付くやも知れないだろ?


折角持って帰る手段あるのに捨てて行くのは勿体無いからね!




さて、アッサリとグランド・ドラゴン・スケルトンを倒された事でダンジョンが拗ねたのか通常スケルトンの数も激減し、追加のグランド・ドラゴン・スケルトンも出て来なくなった。



そして更に数十分進んだ頃歩くのに飽きてしまい、かと言ってここまで暗い中空を飛ぶのも拙そうなので、そんな時こそ『ホバー移動』っしょ!とホバー移動を使って移動してみる事に。


最近では工事で多用した事もあって、『ホバー移動』も慣れた物である。人間何が先々役に立つか判らない物だね。


『あのアニメ』を見てなかったらこの『ホバー移動』だって思い付いたかさえ怪しいし・・・。



暫く進んでいると辺りに白い靄が出始めて只でさえ薄暗く視界が悪いのに、更に輪を掛けて見通しが利かなくなってしまった・・・。


ガスと言うよりはこれから出て来る何かの為の補助的環境の様に思える。


取り敢えず、ライト・ボールを進行方向とその左右に各1個の合計3つを飛ばし光量による視界をある程度確保した。


そして、若干移動速度を抑えて進んでいると、その靄の中に実体の無い何かが飛んでいるのを察知し急停止した。


シーンと静まり返る周囲の環境を良く見てみると、剣や槍が地面に突き刺さって残された古戦場跡と言った場所であった。

止めて欲しい!!! ホントマジで嫌!! こんな場所に長いは無用と直ぐに移動を再開するも、やはり何かが居る!!!


目を凝らし、五感を最大限に研ぎ澄まして感じ取った。


見つけた!!! あれだ! 顔や胴体もある人の姿が溶け込んだ様な靄と言おうか、お化けの様な・・・『女神の英知』先生曰く、レイスと言う負の魔力エネルギー体まんだそうで、触れると魔力を吸われてしまうらしい。


これも浄化の一択って事で、今展開している風のシールドの外側に浄化のシールド層を展開した。


これなら、360度全方位万全である。そして、俺はこの不気味な古戦場跡を急いで立ち去れば、高速道路を走る車のフロントウィンドーに当たる虫の様に浄化のシールド層がレイスを浄化成敗してくれるだろう・・・多分。


と言う事で最初こそおっかなびっくりではあったが、「ギュアァァー!」と言う様な不気味な断末魔の悲鳴を残し先程から結構な数のレイスが魔石を落として行っている。


これはかなり楽で良い。


古戦場跡は結構な広さだったが、30分位進んで漸く普通の平原へと周囲の様相が変わったのだった。


どうやら絶叫レイスゾーンが終わったらしい。


思わずホッと息を付いて、肩の力を抜いたのだった。


『自動マップ』を確認するとこの階層のゴールである下層への階段はもう直ぐそこである。


俺は油断せずに浄化のシールド層を保持したまま残りの道程を『ホバー移動』で急いで突っ切るのであった。


今回は思いもしない大物の骨と魔石が手に入ったので宝箱こそショボかったけど、まあ結果オーライってところだろうか? ああ金箱のミスリルの短剣あるからプラス収支でも良いかな。



そうそう、先日の『守護のリング』だが、アリーシアにも相談したところ賛同してくれたので、現在サチちゃんの指にフィットしてキラリと光っている。


あの指輪、自動調整機能が付いていて、サチちゃんが指に填めると、あからら不思議シュルルとサイズが締まってサチちゃんの指にジャストフィットしたのだった。


次に同様のお守りが手に入ったらアリーシアの分だな!


コータはまだ赤ちゃんだし、まだまだ猶予があるだろうそし。




さて、下層への階段に到着した俺は、一旦魔の森の小屋で身綺麗にした後折角大物が手に入ったのであの骨に需要があるのかを先に知りたくなって冒険者ギルドへ寄る事にした。


何時もの様にゲンダさんの所へ行くと前回からの間隔が短かった事で何かを察したゲンダさんがカウンター越しに俺に聞いて来た。


「よう、トージ、今回はえらく間隔が短いな!何かあったか?と。


「どうも、ちょっとね。素材として需要があるのかを聞きたくて、ちょっと寄ってみたんだど。」と俺が説明すると、


「ほう、何だ何をゲットしたんだ?」と尋ねて来た。


「まあここには全部出せないけど、『グランド・ドラゴン・スケルトン』が出て来てね。それの骨!」と俺がこたえると、


「えーー!?ドラゴンだぁ~!? 売れ!うちに買い取らせてくれ!!!」と凄い勢いで食い付いて来た。


やっぱ腐っても・・・いや身や皮が無くともドラゴンってか!と思わず心の中でニンマリとしてしまう俺。


あの時骨も追加で拾っておいた俺ナイス判断!!と自画自賛するのであった。


まあ、結局マッシモ支部だけじゃあ、費用も需要も賄いきれないって事でまた例によって例の如くオークションに出す感じになったのだった。


但し今回は冒険者ギルドとして仲介してオークション出品するって事らしい・・・。


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読者の皆様どうもです。

漸く多少熱が収まったので、何とかギリギリ本日投稿分をアップする事が出来ました。

ですが、喉は死んだまんまです。変な咳と痰が凄く、部屋の加湿器全開で、定期的に襲って来る倦怠感と睡魔に大人しく従って、寝て食って寝て食ってをしてました。

多分・・・コロナでもインフルでも無いと思うのですが、取り敢えず食欲は多少あるのでまだ大丈夫そうです。

多分熱は微熱程度だと思うのですが!!! なんと今回

気付いたんですが、引っ越し時に体温計持って来て無かったんですよね。


そもそもなんですが、自発的に体温を測らないので。

調子悪くて、熱測ってみて実際に数値として熱あると、ショックで余計に熱が上がるもので・・・(爆

これははマジです。


でもヤバそうなので今回のが回復したら、体温計買って来ます!(^_^)ゞ






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