第207話 新たなる歴史の1ページ 更なる深みへGo! その3
読者の皆様どうもです。
何時もお読み頂き誠にありがとうございます。
これまでの数話の文中に出て来るブラックドラゴン素材から作られたトージの愛刀ですが、『石竜丸』となっておりましたが、御察しの通り誤字でした。
正しくは『黒竜丸』とななります。
よって、本話以前の出現箇所は全て『黒竜丸』に修正致しました。
今後も宜しくお願い致します。m(__)m
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「さて一番近い青丸はっ?」と・・・方向確認の為に『自動マップ』を手に持ってクルクルとその場で回転すると、あ~ら不思議、スマホ等のナビの地図の様に『自動マップ』の絵柄がスクロールというか回転して行く。
これは面白い仕様になってるな。
まあパクろうにも詳細不明でパクれないけどな!
地形的な目印こそ無いが地図の自動回転機能のお陰で方向は把握出来た。
地図を持ってクルクル回って居る間に突っ込んで来た斬り倒したアホな鳥・・・をサッサと回収し、次の替え玉ならぬ替え鳥が来る前に足場を消してウィングスーツで滑空を始めるのであった。
『サングラスゴーグル』をしているからまだ良いが、それでも地面からの乱反射で一瞬視界を奪われる事が何度も発生する。
下を向いても乱反射でホワイトアウト、かと言っても上空は恐ろしくやる気を出して居る疑似太陽がここぞとばかりにギラついて居る。
昔眼科の検査で瞳孔を開く目薬を挿した事があったが、あの時のギラつきは激しくて暫くは目が開けられなかった程である。
現在の状況はそれに近物があるのだ。
飛びながら『自動マップ』を手に持って確認する事はウィングスーツで飛ぶ以上不可能なので、フォース・フィールドの足場を作って現在位置を確認すると、
この位置からならば地上に降りて歩いた方が良さそうな距離であった。
それに上空から見た限り何もそれっぽい物が見つからないから尚更地上に降りるべきと言う訳だ。
3分程歩き難い白い砂の上を歩いて行くと丁度自分の位置を示す黒二重丸が青丸と重なった。
「何も無いじゃんよ!!もしかしてこの砂の中に埋まってるとかか?」と思わずぼやいてしまう俺。
流石の俺でも、出来なくはないがこの砂を退かして下にある何かを探すのは少々処では無く厳しい。
とは言え、何もせずに次の青丸箇所に行くのも味気ない。
風魔法で吹き飛ばせば何か出て来たりするかも知れないか? と足下の砂を吹き飛ばすイメージで魔力を練り始めた。
すると突然、俺の周囲? 俺自身が? 激しく発光したと思ったら、俺は暗い空間に居た。
所謂転移系のトラップと言う奴だろうか? あれ?トラップ??青丸ってトラップを意味してたのか?
俺の感覚として、ヤバイ時に赤線と青線どっちを切る?って言われたら『ヤバく無さそうな』青線を切るに1票なんだがな・・・。
おっと、ありもしない爆弾解除はどうでも良いとして、光源が無いと暗いので光魔法のライトボールで辺りを照らしてみると、どうやら石作りの部屋で窓も出口も無いみたい。
そして、気付かなかったのが不思議な位派手な金色の宝箱を部屋の隅に発見したのだった。
「おお!宝箱在るじゃん!!しかも金箱!!」と思わず歓声を上げる俺。
一瞬宝箱の罠も疑ったが『女神の英知』によると罠無しって事だったので期待を込めて遠慮無くご開帳!!
中から出て来たのは、『女神の英知』先生曰く『守護のリング』と言う悪意を持つ者からの攻撃を発動後一定時間の間無効にすると言う防御用結界ともお守りとも取れる内容の河野王であった。
これ・・・アリーシアには悪いけど、サチちゃんにあげたいな。
シッカリしてて賢く可愛いけど、所詮現状2歳児で来月3歳を迎えるバリバリの幼児である。
勿論コウータも大事だが、あっちはまだ生まれたばかりでほぼ毎日ジッと寝てるだけだし、アリーシアの目が光っているから大丈夫。
対してサチちゃんは最近はチョロチョロとガスリー君達と行動を共にしたりしてアクティブに行動してるので、危険度は跳ね上がる。
そういう意味でも是非サチちゃんに装着して居て欲しい訳だ。
等と考えていたら、来た時の様に身体と周囲が白く光って元の砂の上に戻って居たのだった。
取る物取ったらサッサと退場!って感じだな・・・ちょっと感じ悪いけど、良い物貰ったから許す!!と大らかな俺。
因みに手元に『自動マップ』を出してみると、足下の青丸は消え、残り2つに変わっていた。
なる程、次回ここに来ても宝箱に有り付けるとは限らないって事か。
もしかして今までの階層の宝箱も同じなのかな? うんあり得るな・・・。
そう言う意味だと余計にこの『自動マップ』は当初の予想以上に良い品だったな。
最初こそ魔力の流れで下層への階段を~~って思って代用出来るから意味無しって思ってたけど大違いだったな。嬉しい誤算である。
1つ目の宝箱で金箱を引き当て気を良くした俺は残り2つの青丸スポットへとイソイソと移動を開始する。
さて、この階層の魔物だが『デザート・ロック・バード』だけに非ずで、『ホワイト・デザート・フォング』と言う真っ白い毛皮の綺麗な大型の狼系の魔物が出て来る。
肉云々は食えると思うが犬や狼の肉は余り食いたいとは思わない。犬・・・昔日本に居た頃の我が家では犬と猫を飼っていた頃もあり、俺にとって犬とは食い物では無く、本来は良き友人なのである。
とは言え、あの毛皮は魅力的だがな。
だが、この『ホワイト・デザート・フォング』は真っ白のフサフサした毛並みの所為でここの白い砂の上では非常に判別し辛いのだ。
雪上訓練時の白い装備を付けた自衛隊の隊員ぐらい見分けが付かない。油断すると俺もヒヤってしてしまう。
彼奴ら狼らしく群で狩りをして統制の取れた連携プレーを見せてくれるのだ。つまり魔装無しだと手強いのだ。
奴ら躊躇無く人の喉元や首元の急所を狙ってきやがるし。
とは言っても、ほら、『黒竜丸』を手にした自分最強っすから! しかも『魔王』だし。層意味だと剣術の腕としての洗練技は無くて自己流の強引な身体強化による物ではあるが、一応、現状ではこの世界一の魔法剣士だよな?
そんな訳でまあダンジョンの魔物だし、気持ちを割り切った方ににシフトして、発見次第サクサクと群を殲滅して行くのであった。
まあこれらもあのポンコツコンビに解体させてやれば、暫くの食い扶持にはなるだろうし・・・。
で、肝心の残り2つの宝箱だが2つ共に銀箱で、1つからは、『ミスリルの短剣』が1本。これは結構銀にしては大当たりだろう。
残るもう1つの銀箱は『上級ポーション』と・・・ハズレだった。だってさ、上級ポーションなら俺自分で作れるし。
そんな訳で、ノルマを熟した俺は下層への階段が在るだろう緑の丸の方へ向かうのだった。
え?赤丸を試してないよ!って?アホか!!なんで態々罠に嵌まる必要が?と言う事で、下層への階段の入り口を発見して第62階層へは降りず、マーキングだけして、早上がりして自宅に戻るのであった・・・。
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