第205話 新たなる歴史の1ページ 更なる深みへGo! その1

さあ、いよいよ更なる深みへと潜る時が来た。

まあ普通なら、61階層に直で行くのだろうけど、数ヶ月振り処では無い。


一瞬どこまで潜って最後の階層のメインターゲットが何だったかメモ帳を捲って調べた程である。


そうそう、最後は第60階層で階層ボスはデュラハンとリッチの2匹組だったんだ! とやっと思い出して随分と間が空いた事を苦々しく思ってしまう。


仕方が無かったと言っても空きすぎた・・・。


久々なのと、新たに『黒竜丸』を手に入れたので、久々に肉コースで試し斬りと肉貯金と腕の慣らしをしてから、61階層だなと予定を立てる俺。


何気に初めて武器らしい武器を持ってのダンジョンアタックである。心が躍らぬ訳が無い。


まずはオーク階層にゲートで移動して『黒竜丸』でサクサクとオークの首を刎ねて行く。


もうね、余りの斬れ味の良さと刀の刃のスピードにに斬った後も首が離れないんだよ。そして、オークが遅ればせながら俺の攻撃に反応しようとしたアクションが原因で首がズレて血が噴き出して首を持ち上げてコトリと横に落ちる。


そして、首の無くなった胴体からは、赤く汚い噴水がブシューっと噴き出す感じだな。

あ、俺?俺は斬った後は引っ被らない様に最低でも5mぐらい離れる癖が付いてるから平気。最初の頃は頭から爪先までずぶぬれで悲惨な目にあったけど、その教訓で付いた癖だね。


てか、この『黒竜丸』の斬れ味がヤバイ件について・・・。


斬れ味云々だけで言えば確かに高周波ブレードも斬れるよ!スッパンスッパン斬れるけど、この『黒竜丸』の斬れ味は、何て言えば良いのかな?

斬った後に物を斬った感覚が残らないって言う感じで伝わるだろうか? ほら、残像ってあるじゃん。あれの斬れ味の感覚バージョンかな。


兎に角感覚が追い付かない程の斬れ味だよ。


え? 感想? ゾッコンだね。


これは『凄い』って言葉では追い付かないしこれ以上の言葉も見つからないね。


いやぁ~、マジで良い物を頂いたよ。


今更ながら、これはけで労働に対する対価って意味なら十分に元が取れたね!


てか、よくこんな凄い刀ホイってくれたよね? ビックリだわ。



そうオークとか脂っこい奴斬ると、血脂の所為で斬れ味が落ちるって言うじゃん? それは無いんだよ、この『黒竜丸』は。


研ぎ澄まされた刃の表面は撥水加工や防滴仕様になって居るかの如くに血脂を寄せ付けないから全然斬っても斬っても斬れ味が落ちないし、血振りすら要らない感じ。


本当に感動頻りだよ。


オーク根刮ぎ斬り倒しまくって、出て来た奴全部を回収し終わったら漸く次の相手を求めて


第35階層へと移動する。そう、硬いリザードマンと一戦交えてみて、その斬れ味の確認をしようと言う事だ。


幾らブラック・ドラゴンの素材を使った良い刀とは言え、万が一にも刃が欠けたりしたらお気に入りだけに超ショックぐらいじゃ済まん訳で・・・。

一匹目で斬れ味の確認を済ませたら、無属性魔法で魔装のコーティングして補強しようと思って居たりする。

え?貧乏臭いって? 余計なお世話だよ!!! 良いんだよ! 大事に長く使うんだから。


それに例えこのダンジョンを最下層まで攻略したとしても、『黒竜丸』以上の武器が手に入るとは限らないからね。


そんな訳で早速第35階層にげーとで移動してリザードマンを探す事5分。4匹のリザードマンがパーティーでやって来やがった。


まぁ良かろう・・・。


4匹纏めて『黒竜丸』の錆・・・いや『黒竜丸』は錆びないけど切り裂いてやるぜ!!


ギャシャー!とリーダー格が威嚇と号令を飛ばし4匹が一斉に素早くおれを囲む様に位置取りをして大剣を振るって襲って来る。


1匹目の大剣を『黒竜丸』で受けるとパキンと言う音さえせずに大剣が『黒竜丸』で斬り折られてしまって、ギャギャギャ!!!と大剣を斬られたリザードマンが驚きの声を上げている。そして大剣を斬り折ったそのまま俺はクルリと一回転して『黒竜丸』でスパンとそのリザードマンの首を切り飛ばした。

ブシューっと赤い噴水が上がるがその時には2匹目の左側面から首を巻き取る様に『黒竜丸』でスパンと刈り取る。


もうね、ゾクッて鳥肌が立つ程の斬れ味の連続で感動が止まらない。2匹目の噴水が上がる前にそのまま時計回りに最後の1匹の首を綺麗に跳ね飛ばし、ウットリとしてしまう俺。


これは堪らんね!ゾクゾクしてしまうよ。ヤバイ斬れ味だ。まさか妖刀とかじゃないよな?って思うけど、まあ普通に素晴らしい斬れ味に俺が酔いしれてるだけだね。


実際『女神の英知』にも呪われ要素は人文字すら出てないしね。


「こりゃあ最高ですねぇ~。」と思わずレポーターバリのコメントを発しつつホクホクしながら血抜きのおわった亡骸を回収し、


ミノタウロス階層第57階層』へとゲートで移動したのだった。


結果から言うと、ミノタウロスの変異個体であろうとも、俺の『黒竜丸』の前では紙装甲の外皮であった。


あれだけ丈夫なミノタウロスの外皮も気持ち良く斬れるのだ。


『黒竜丸』の前には、外皮も筋肉も筋も骨も無意味である。


ちょっと斬れ味が良すぎて浮かれまくって無属性魔法で魔装のコーティングしてやるのを忘れていたが、5匹目以降はちゃんと思い出してコーティングして戦っているが、この魔装と同じ無属性のコーティングした『黒竜丸』の斬れ味がマジでヤバかった。

元からブラックドラゴンと言う魔力との親和性の高い素材をベースにつくられて居る事もあって、魔力の通りが抜群に良いのだ。


魔力の通りの良いとされるミスリルを100とすると、どれくらいだろう?200ぐらい?いや、もっとかもしれない。

俺の魔力を吸収と言うより増幅して通してくれる感じ。言い換えれば魔導素材界の超伝導ってところだろうか?


そんな訳でブランク明けの俺でも安全に楽しく肉貯金が捗り、復帰初日にして50匹程のミノタウロスの肉貯金も出来たのであった。



大体肩慣らしも出来た所で第60階層のボス部屋に行ってデュラハンとリッチに肩慣らしの再戦をお願い下が、出て来て30秒で唐竹割りの様に長剣ごと鎧を真っ二つに斬られたヂュラハンが哀れでリッチも『アッ』って感じに一瞬呆然として居た所を浄化で滅してやった。


これで、レベル上げ出来るなら周回したい所だが、一応宝箱が出る程度で中身もポーションとかで余り良い物がで無くなったので明日から第61階層に降りる事にして、本日は肉の買いたいを冒険者ギルドに依頼したりするので早上がりする事にしたのであった・・・。


とは言え既に午後3時過ぎだし丁度良い時間帯であろう。

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