第187話 お宝アイテム発掘 その1

読者の皆様どうもです。

すみません、投稿予約をミスってましたので、慌てて即時投稿しました。m(__)m

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王宮の宝物庫に連日お邪魔する様になって早5日が経過した。


国王陛下がやや自慢気に900年の歴史~って言うだけあって、確かに帝国の宝物庫に勝るとも劣らない量が収納されている。


確かにこれだけの量があると、人力で掃除ってのは流石に無理があるかも知れないな。


掃除して次の所を掃除すると埃が舞って折角綺麗にした所も再び埃まみれになるってパターンもありそうだ。


やはり宝物庫あるあるお約束なのか、ここ王国の宝物庫にも初代『国王の○○~』シリーズと言う下らない誰が欲しがるのかも理解不能なゴミが存在した。


まあ一応そう言うゴミに関しては該当ゴミに『初代ゴミ』とか書いた紙を置いておいてやった俺って超ぉ~優しぃ~!


ただ王家の人間にしてみれば自分らのルーツである尊敬するご先祖か・・・些か無礼過ぎるか?


謂わばご先祖の血と汗の染み込んだ・・・・オムツであっても・・・って、よくよく考えると先日足を踏み入れた際に宝物庫全体にクリーンを掛けちゃったな・・・。


って事は、ここも帝国の宝物庫も、そう言う染みの1つ汚れの1つに価値を見出すうな昔一世を風靡したブルセラの様な価値は皆無になったと言う事やん!?


悪い事しちゃったかな? いや、不可抗力だしドンマイだよな?



ゴミに価値を見出すとキリが無いし汚部屋ならぬ汚宝物庫になっちゃうから善意に解釈して貰おう。



で、本日で足を踏み入れた辺りからガラッと配置物?の主旨が切り替わり、結構良い物がチョイチョイ置いてある。


これまでのゴミにひかくすると雲泥の差である。


ここら辺から先は何か期待出来そうだ。漸くエンジン掛かって来たって感じだな。


1歩毎に盛り上がって行くワクワクを抑えつつ、素早く目を走らせ安置されているアイテムから面白そうな物をダンジョンアタック時と同等の真剣さで選別して行く。


何を大袈裟な!と言われそうだが、考えて見て欲しい。ピラミッドの地下の奥に未だに発見されてない階層があって、そこには有史以前の人類誕生の秘密から全て画隠されて居るとしたらどうだろうか?

しかも今回を逃すと2度と手に入らないとなれば・・・そりゃあ目も血走るって!!


まあ俺の場合、何度でも来られるけどさ。 こうして見て廻るだけでもかなり大変だから、2度はやりたくないって事で集中している訳だ。


面白いと言えるのか微妙だが、木の水分を抜いて萌えやすい薪にするアイテムとかあった。


魔法使えない奴には重宝する物なのか? ちょっと判らないな。


それよりも、シュノーケルの様に口に咥えて居れば水中で息が出来る筒のアイテムがあったのでこっちの方が役に立ちそうである。


縦に穴を掘るだけのアイテムってのもあったけど、井戸を掘るのに役立ちそうだなって思ったら、30mまで掘って止まるらしい。


で、毎回掘った後には自分でアイテムを回収しに穴底まで降りて行かないと駄目っぽい。


なんて間抜けなアーティファクトなんだろうか?


今の所見つける物全てがネタグッズみたいで・・・段々萎えてくるよ。



しかし昼食休み後に漸くなかなかに良い物を発見した!


『自動マップ』と言うアーティファクトで、ダンジョンの今居る階層地図を自動的に表示してくれる物らしい。


素晴らしいじゃないか!! て言うか、こんなのあるならもっと早くに欲しかったよね!!

まああの苦労があったからこそ、魔力の流れで下階層への階段発見と言う方法を思い付いた訳だが・・・ でもやっぱり少し悔しいかな。


取り敢えず、これは一応キープだ!



この発見に気を良くして更に先へと進む。



そしてついに先程の『自動マップ』を越える神アイテムを発見してしまった。


まあ俺の戦い方では使わないが、普通にこの国の近衛騎士団の底上げには役立つんじゃないか?

『魔剣』ではなく、『凄く丈夫な斬れ味の剣にする』って言うアーティファクトなんだけどね。このアイテムでサンドイッチして起動すれば『凄く丈夫な斬れ味の剣』に早変わりするのだ。


効果は1年ぐらい保つらしいけど、唯一のデメリットはその剣の使い手の魔力を糧に効果を発揮するタイプなので、手に取って剣を振るう時は徐々に魔力を吸われ続けるって言うよくあるパターンね。


うん、これは良いんじゃないか!? 俺は要らんけど、オッサン国王陛下と宰相達に渡して乙巳得てやろう!


他にもコザコザした物を発見したよ!は対魔法攻撃用の魔防障壁のブレスレットとか、空歩のアンクレットとか、聞き耳のイヤリングとかさ。

結構上手く活用すればかなり有用だと思うんだよ?



正直凄い宝の持ち腐れ感が半端ない・・・何でもっと活用して国防を強めたり、治安を良くするのに使わないんだ?ってね。


ちょっとモヤッとしたので、オッサン国王陛下と宰相達の所に伝令に走って貰って国王陛下と宰相、そして宝物庫の管理者を呼んで貰う事にしたのだった。

20分程でちょっと肩で息をしているオッサン国王陛下と宰相達と見た事の無い中年のちょっと痩せててヒョロい印象のオジサン(オッサンではなくオジサンね)が宝物庫にやって来た。


「申し訳無いここまでお呼び立てして。ちょっと色々と発見したんだけど、何で騎士団等で使用して無いのか意味が判らない物も他ポツポツあって、使えば今より・・・30%ぐらいは近衛騎士団が底上げされるんじゃないかって思ったんで、勿体無くて。」と説明すると、驚く2人のオッサンと1人のオジサン。


と言う事で先の『凄く丈夫な斬れ味の剣にする』って言うアーティファクトを見せて使い方とその効果を教えてやると凄く驚くオッサン2人。



で、宝物庫の管理者のオジサンに聞いて見ると殆どのアーティファクトの使い道や正確な効果とデメリットが判らない状態との事。


ああ、鑑定スキルとかこの世界に無いんだったか・・・。


そう考えると、酷い話だよな!

折角良いアーティファクトを授けてくれても良い物かヤバイ物か効果も判らなかったら使いようが無いじゃん!?


英知の女神マルーシャ様も英知の女神ならそこら辺のアフターフォローもしとけよ!と。


結局、折角身軽に宝物庫を散策して居たが必要そうなアイテムのみだがアイテム詳細リストの作成に協力する事になったのだっった・・・。


せめて、『女神の英知』だけでもランダムに授けてくれればさ、もっと違うと思うんだよね。今度マルーシャ様に提案してみよう!


そして翌日から、初日に現れた文官3名を連れて宝物庫を博物館のガイド宜しく説明して廻るのであった。

まあ、3人とは直ぐに打ち解けて無言の気拙い空気にならなかったのは幸いであった。

何やらこの3人、あのテロ事件の際に俺の活躍を現場で見て居たとかで、尊敬してくれてたらしく、20代後半ぐらいの青年3人にキラキラした目で見つめられてしまいちょっと調子が狂ってしまうのであった・・・。

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