第147話 マッシモ拡張計画 その7
店内を奴らの汚い花で汚すこと無く顎を砕くだけで抑えた俺って偉い!
床でのたうち回る5人組を態々1人ずつ店の外に引き摺って行ってヒョイと持ち上げグシャって感じに地面に叩き付けてボキっと骨の折れる音と重なる様に「グギャ」と言う悲鳴を上げる男。
それを残り4回繰り返し、店の前に汚い腐乱死体の様な見苦しい奴らが横たわって居るのだが・・・
「おい、お前ら!家の大事な従業員に何してくれてるんじゃ!? お前らの実家は貴族家か?じゃあ、これ知ってるか?お前らの家下手しなくても多分全部潰れるぞ?」って俺がニヤニヤしながら奴らにあのオッサンから貰ったメダルを見せてやった。
「知ってるか?このメダルは、国王陛下が俺の身内や周囲不当な権力や地位身分を嵩に着た横暴する王侯貴族をぶっ飛ばして報復して良いって言うお墨付きのメダルだって言ってもらったんだけど、これまでに何家か潰したけど、実家からメダルの事聞いてる筈なんだけどなぁ~。」って凄く嫌味ったらしく言ってやった。
まあ実際にこいつらの実家まで潰しに行くか?って言われたら、今はそれ処ではない忙しい時期。
ムカつく奴らの為に態々裂く時間等無いのだが、こう言うのはヤルともヤラないとも言わない方が精神的に効果があるからな。
「あとよう、お前らの所為で営業停止になった分の損害キッチリ払ってくれよな! 店内の修理とかも必要だから、休業手当、1日白金貨2枚とそれに修理費、そして従業員への慰謝料。 さあ、お前達の実家は払ってくれるのかな? 払えるのかな?」と自分で言ってて凄く厭になる言い回しで追い詰めてやった。
俺が追い詰めるだけ追い詰めた頃になって、漸く衛兵の一団がやって来たのであった。
えらく到着が遅く感じるのだが、もしかすると俺が到着してると知って、ある程度俺が報復する時間を作ってくれたと考えるのは深読みのし過ぎだろうか?
まあそんな訳で、衛兵経由で此奴らには5人それぞれに休業補償と従業員への慰謝料を込みで白金貨20枚の損害賠償の請求をしてやった。
いやぁ~勿論ボッタクリ価格ですよ!
奴らは当然個人で払える訳も無く貴族である実家の方に泣き付いたのだが勘当を言い渡されと言うか絶縁状が届いたらしい。
え? 何で俺がしっているかって? だって何時ものマッシモ様とジェシカとの3者会談の際に尋ねもしてないのに、面白そうにその情報を語ってくるんがよ!
勿論情報漏洩元はマッシモ様なんだけどね。
どうやらマッシモ様も奴らや同じ様に集まった食い詰め貴族の子弟にはホトホト困り果てて居たらしい。
かと言って無闇にマッシモから放り出したりも出来ず、イライラしてたっぽい。
だからスッキリしたのかも知らんけど、満面の黒い笑みで俺を見つめるのは止めて貰えませんかねぇ~。胎教に悪いんで。と心の中で思っていると、
「あ、そうそう、遅くなったけど、トージ君の所、お子さん出来たんだって!?おめでとう!」とマッシモ様からの気の早いお祝いを頂いたのであった。
「ありがとうございます。まあ正確には出て来るのは半年くらい先だと思いますが、この腕で抱くまで楽しみに待って居る所です。」と応えた。
「じゃあ、折角トージ君に奮起して道路も仕上げて貰った事だしもう一踏ん張りして貰って、お子さんが生まれて来るまでに新しい街の形をある程度整える意味も込めて、今回の本丸である王立魔法学校だけは最低限完成させて置こうか!? と言う事で宜しく!」となかなかに新米パパが奮起しそうな誘い文句を告げてキタのであった。
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そうそう、あの5人組は家から絶縁を食らっただけで無く、治療費と諸々の賠償金の為に日雇いの人足としてマッシモの場外の工事現場で働かせられて居るらしい。
こう言う時、奴隷制度が無いのは不便なのかも知れないね。
俺としては取りっぱぐれても全然問題無いし気にもしてないが、なかなかに哀れな状態らしい。
そんな奴らの事はさて置き、王立魔法学校である。
計画では、校舎を3棟と、実験棟、研究棟、それに屋内練習場、集会場等と、よくもこれだけ大風呂敷を広げた物だと感心するぐらいに上物を建設するらしい。
この計画を魔法抜きだと建設するだけでヤバイ年月が掛かるのは間違い無い。
何となくだが、何処かで建設屋としての俺の能力が当てされていた様な気がしてならない・・・。
まあ俺としても魔法使い人口が増える事が望ましいので文句は言わんけど。
で、先行して居た筈の王立魔法学校の進捗状況だが、驚く程に進んでいない。
王立魔法学校の敷地を取り囲む塀が完成しているぐらいだ。
遅い! やはり、大工や土方や建設業を営む者こそ魔法を習得しべきだと思う。
もうなったら、某魔法使いの映画に出て来る魔法学校の校舎に負けないくらいの立派な奴を作ってみせてやんよ! と気合いが入るのであった。
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