第113話 アリーシアと話そう!
何時もより1時間以上早く帰宅した俺は、笑顔で出迎えてくれたものの、ちょっと驚いている様子のアルーシアに
丁度キリの良い所まで行けたから、みんなが帰って来る前にたまにはアリーシアと一緒にお話しでもしたいなって思って帰って来たんだ。
と素直に本当の目的を白状したのだが、一瞬嬉しそうな顔を覗かせたが、その直後にハッとした様なラグの後に絶望的な『いよいよか・・・』って雰囲気になって悲しげに俯いてしまった。
何?これ、何か勘違いしてないか?と焦った俺は、「アリーシア、何か変な憶測で勘違いしてないか?変な話とかそんな事じゃないからね!」と俺がこれからの会話のベクトルをアリーシアの想像とは真逆の方に修正した。
「え?じゃあ、もう出てけって事じゃないのです?」と縋る様な目をして尋ねて来た。
「勿論!アリーシアが出て行くなら俺も一緒に出て行くよ!この街に来た時からズッと2人でこれまでやって来たんだよ。アリーシアのお陰で今のおれがあると言ってm庫過言では無い。
俺はアリーシアと出会うまで、何年のズッと1人で居て誰かに迎えて貰って、一緒に微笑みながら食事を食べて、忘れかけていた家族の団欒の良さを思い出させてもらったんだよ!
だから、回りクドい言い方で誤解されない様に率直に言うけど、アリーシアには最後の日まで一緒に居て欲しいって思っているんだ! だから、どっかに出て行くとか、そう言う寂しい事は勘違いでも言わないで欲しい。
あと、急に家を建て直すって話になったろ? 何かアリーシアなりの思惑や願い?・・・・いや、変な勘違いで先走って無いかって、心配になってさ。 あ!そうだ!!ごかいされているとまた面倒な事になるから先に明確に断言しておくけど、俺はジェシカとくっつく気も、王家の策略にまんまと引っ掛かる気もないし。
彼奴らがどんな腹づもりでこの街にジェシカを送り込んだのかは知らないけど、魔法の師匠と弟子の関係以上に発展する事もジェシカだけで無く王家や王国の誰かに屈する事も仕える事も現時点でもこの先未来永劫に無いと思う。余程の事があったとしてもね。」と俺の心の中の決定事項を素直に口に出して伝えた。
よく考えると、こう言う心の中の『本音』部分ってちゃんと伝えて無かったかもな・・・。
俺の告白と言うか心の声を聞いて驚くアリーシア。
「え?・・・えー? そうだったんですか? 」と驚きつつ小さく叫ぶアリーシア。
そして、思い出した様に頬を染めて「えっと、私ズッとトージさんのお側に居て良いんですか? こんな私でも?」と後半声を詰まらせるアリーシア。
やっぱり、自分を卑下して・・・。「勿論だよ。そう言う『こんな私』なんて言い方と言うより考え方を止めよう! 上手く言えないけど、アリーシアだから一緒に居て欲しいって思ってるし。
ちょっと前に危ない目に遭ったけど、その事や先日のアランさんとソリアの結婚の事もあってね、俺の心の中でちょっと色々考えたんだけど、ちゃんと言葉にして伝えて置くべき事は帰れなくなる前に伝えて置かないと駄目だなって思ってさ。まあどっちにしても今日明日で死んだりしないから安心して! 俺の生まれた所って言うか、まあそこだとね・・・『これが終わったら、あの子に告白するんだ!』とか言う奴って大抵死ぬんだよね。そう言うのを俺の居た所では、『フラグ』って言ってね。 だから、フラグにならない様に先に『言うべき事』は伝えて置こうと・・・。」と説明したら、
面白かった様でアリーシアが「フラグですか!?面白い話ですね。」と言いながらクスッと笑っていたのだった。
家の建て替えに関してはアリーシアなりの思惑と言うか願望(俺の傍に居たい)を実現するのに壮大な勘違いを元にした想像の先の思惑で、『ハーレム』の末席でも良いのでお側に居させて欲しいと言う計画であったと言う事だった。
「わぁ~・・・無い無い!。ハーレムとか無いって!! 俺器用じゃないから、何人もの女性を相手にそう言う仲になるなんて出来ないし、第一おれがそう言うの好きじゃ無い。1人で良いよ。奥さんは。」と意って思わずアリーシアの目を見つめてしまったのだった。
ボンッって音が出る様な勢いでアリーシアの顔が真っ赤になって、思わずポロっと意ってしまった内容で、まるでプロポーズじゃないか・・・と俺も盛大に照れてしまったのだった。
「まあ何だ・・・。そのそう言う誤解はもっと早くに解いて置くべきだったな!ゴメンね。だから、そう言うのは無し、余計な事は想像で膨らませない様にお願いします。 もう1回言うと、俺は最後の日まで、『人生のパートナー』としてアリーシアに傍に居て欲しい。仲間やスタッフ的な者とは別だし、複数のパートナーは論外だ。」と断言したのであった。
何かもっとカッコ良い気の効いた事を言えれば良いのだろうけど、これでも俺にしては頑張った方だと思うんだ・・・。
ダンジョンでさえ掻かない様な大汗を背中と脇の下に掻いて、全部言葉に出した後、俺は燃え尽きて、照れ隠しで風呂に入りに行くのであった。
ダセぇ~!とか言わないでくれよな!
10分くらいでサッパリとして顔の赤いのも収まった俺が風呂から上がって、リビングに行くと終始ニマニマして幸せそうなアリーシアがソファーで蕩けて居た。
「あ、何か冷たい飲み物入れましょうか?」と俺が風呂から上がったのを見て聞いて来たのでお願いした。 こう言う時っとどう言う顔をして会話すれば良いのか、正解が判らないよね?
◇◇◇◇
それから3時間程過ぎた頃みんなが帰って来て、ジェシカ達もスタッフの手前、それらしい『魔法の訓練』の為って言う理由をこじつけて夕食を一緒に食べたが、俺とアリーシアがぎごちない感じなのを子供らに気付かれてしまい、喧嘩したのかと心配されてしまったのであった。
喧嘩なんかして無いし、寧ろ仲良しだからって説明していたら、師匠はニヤニヤ。そしてソフィアは察したようでショックを受けていたのだった。
そもそも論だが、ロリコンでも無いし、日本の法の概念や常識が身に付いて居る俺にすれば、女子高生にも満たない年頃の『ソフィアと・・・』なんてあり得ない。それは流石に通報案件だろう。
だが何故か、ジェシカは察した上で、ニヤリと微笑んでいたのであった・・・。
良いかな?ジェシカ! 俺と君の間には魔法の師匠と弟子の関係以上の何も存在しないのだから、いい加減諦めてくれ!と声にしたいが面倒な事になると厭なのでグッと抑えたのであった。
夕食の後、師匠を除いた全員と一緒に身体強化と魔装の特訓を開始したのだが、これがかなり大変で、日本生まれの日本育ちの俺の常識によるイメージ力とこちらの世界で生まれ育った者とのイメージ力や基礎知識の違いがあって、上手くイメージを説明すrのは非常に大変であった。
ジェシカもだが、子供らも早く魔物を討伐したい様で、目の前に人参に食い付こうと必死で何度もトライして居た。
ま、そんなに簡単に出来る様になられてしまったら俺の立つ瀬がないのだがな・・・。
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