間奏:海祇修輔と「砂の貴公子」

おまけ:本名

修輔「・・・ル?」

タコス「なにしとるんや、修輔」

修輔「いや、タコスの本名を覚えたいなって思って・・・書き出しているんだけど」

タコス「どれどれ・・・」

タコス(「た」と「こ」と「す」以外何一つ一致してないの逆におもろいな)

修輔「あってる?」

タコス「・・・あんな長いの覚えきれんやろ。タコスでええよ」

修輔「でも、名前をきちんと呼ばれるのって大事なことだと」

タコス「あんなん毎回呼ばれてたら顎が疲れてまうわ・・・」

タコス「それに、儂はな・・・タコスっつう名前、気に入っとるんやで」

修輔「そう?」

タコス「ああ。あだ名なんて初めてやからな」

タコス(あだ名っていうか・・・コードネームは何個かあるけど)

タコス(まあ、それは言わんでもええやろ)

タコス(儂の名前はタコス。それでええ)

タコス(修輔がつけてくれた大事な名前や)

タコス(人間と宇宙人の寿命は大きく異なる。それに人間は脆い)

タコス(百年も経たん内に、修輔はいなくなるやろう)

タコス(寿命で死ねればよし。事故や病気で死ぬところなんか見たくない)

タコス(けど、いつかは何らかの形で修輔を見送り、儂は星へ帰還する)

タコス(いつかその日が来ても、儂は修輔の友達である「タコス」として過ごしたい)

タコス(これからも、いつまでも・・・それこそ儂が果てる日まで。タコスでいたい)

タコス(修輔。この気持ちは、なんなんやろうな)

タコス(まあ、調査期間は長い。これから知っていけばええやろ)

修輔「タコス?」

タコス「どうした、修輔」

修輔「タコスってさ、表情全然変わらないから感情の動きとかわからないなって思ったんだけど・・・意外とわかりやすいね」

タコス「そうか?」

修輔「うん。目が爺ちゃんと同じ。遠くから俺を見ていた目とそっくりだった。暖かくて大好きな目なんだ」

タコス「ふーん。そんな目、儂にもできるんやな・・・」

修輔「タコスってさ、言わないだけで俺のこと好きでしょ?」

タコス「好き・・・?よぉわからんな。どういうことや?」

修輔「んー・・・俺もよくわかんない。けど、いつかわかるんじゃない?」

タコス「ふむ。じゃあそれも調査項目にしてしておこうか」

増えた調査項目に対して答えを出すのはまだ先の話・・・


・・・


海祇修輔編に関して


本作も別サイトのイベント用に書きました。お題は楓と同じ「漂流物」

・・・漂流物にしてはデカすぎでは?

また、本作は紅葉編同様「思いつき」で完成した代物です


まさかの一時間で設定から短編まで書き上げておりました

ヤバい存在です。インスタントタコス


なので思い入れと言うか、どちらかと言えば中の人のヤバさが詰まっている本作ですが、修輔自体もまともではありません

宇宙人側がかつて祖父と暮らしており、危険性もなければ、本人はただ純粋に調査で地球を訪れていた・・・と、しても

まともな感性で宇宙人の事情を軽く受け入れて、一緒に暮らす選択肢とか絶対にしないと思います・・・祖父も孫も狂ってるよ。タコス・・・


その狂い方は成長後を見せて、更に酷くしておきました

恩返し覚編の「舞花と遊」のお出かけ回に、彼とタコスが出没しています

なんでこいつ宇宙人を堂々と見せている上に、宇宙人と一緒に砂で自宅を作ろうとしてるの・・・?


一応、活動資金と言うかタコスと遊びに行く金を稼ぐために、動画サイトで制作過程を掲載したりしているようですね。今では砂の奇行子・・・ではなくて、砂の貴公子と呼ばれているようです。イケメンには、育ったようです。性格はアレですが


本作ができた経緯は、本当に思いつき

「漂流物でクソでかいの流れてきてたら面白いやろうなぁ・・・」ぐらいの感覚です。だからといって廃漁船を宇宙人と一緒に漂流させるのはおかしいと思う


また本作の・・・ちょっとビビった話を締めに


投稿してしばらくして、従兄の息子が産まれたと連絡があったのですが、漢字こそ違いましたが、お名前が「しゅうすけ」君だったんですよね

・・・偶然の一致。普通の名前ならともかくよりによって「しゅうすけ」

ついこの間まで、同じ名前の男の子が宇宙人相手に馬鹿やってたと考えると、なんだか申し訳ないなと思いました。同じように育つなよ・・・しっかりした両親の元で、まともに育つんだ・・・

悪いところは全部この修輔が身代わり吸引しておくからな・・・!


本日はここまで。では、また次の間奏でお会いしましょう!

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