間奏:田中優秋と初めての始末書
おまけ1:軽い登場人物紹介(メイン編)
・田中優秋
本日の語り部兼犠牲者。人工栽培された種子で作られた試作リアトである着ぐるみの「田中さん」と、天然種子で作られた触手型リアトを使用する、第四課の期待の新人。保全戦争の時に夜人に助けられてから色々あったが無事に彼と同じ課に配属された。ツッコミは年上でもしっかりしていく
・小暮夜人
保全戦争から六年後。英雄補正がついても本日の犠牲者という不名誉を叩き出す。月下美人の種子を二つ使って作られた大鋏型のリアトを使用する万能型の元軍人。自分の行動で影響を与えた優秋を弟のように可愛がる。最近正宗と家庭菜園を始めた。月影時代の座学はトップ
・霜村正宗
保全戦争から六年後。空気度が更に増した本日の処罰担当。向日葵の種子で作られた大鎌と太刀で切替が可能なリアトを使用する。六年間、夜人と引き離されていた影響か愛が重くて面倒くさい体質へと変貌を遂げる。最近は家庭菜園と料理が趣味でちょっと肥えた。月影時代の座学は最下位
・東雲詠一
保全戦争から六年後。元月影時代の同僚で、お隣さんこと第三課の課長を務める。堅物野郎で、月影時代に何かあったのか、正宗と夜人からは揃って死ぬほど嫌われている。蓮の飲み友達
おまけ2:大量の塩は手がかりで残る
夜人「そういえばあの塩置いてきちゃったな」
詠一「その塩のお陰で主犯がわかったんだけどな。な、小暮。お前だろ、第三課の玄関先に塩ぶちまけたの」
夜人「違う俺じゃない」
詠一「塩の持ち主はお前だと判明しているから言い逃れするな。さあ、仕置きだ覚悟しろ」
夜人「どうせ俺対集団の模擬戦なんでしょーお前いつもワンパターン。面白くなーい」
詠一「わかってるじゃないか」
夜人「・・・そう開き直られるとなんか変な感じ。まあ、面倒だけど、付き合わないとだよなぁ・・・怒りが収まらないだろうし。小暮夜人ー気合入れて闘っちゃいまーす」
詠一「気合が全く感じられんな・・・」
おまけ3:軽い登場人物紹介(サブ編)
・桐間蓮
保全戦争から六年。なんだかんだで正宗と共に第四課の人員として駆け抜けて、ここまでやってきた通信担当。霞草の種子で作られたスピーカー型のリアトを使用して、作戦の伝達に回っていく。六年前と比べて堂々とした振る舞いを心がける。霧乃に世話されているのは内緒だよ
・山林霧乃
第四課の古株である男好きの女性。椿の種子で作られたチェンソー型のリアトを使用する第四課の攻撃担当。優秋の従姉で彼曰く「癖はあれだけど、凄く優しくて面倒見がいいお姉ちゃん」。正宗と蓮と霧乃の三人時代から蓮とは仲がよく、よく自宅まで食事の面倒を見に行っている
・三田文哉
第四課のサンタクロース。大手おもちゃメーカーを経営する若手社長。菊の種子で作られた爆弾型リアトを使用する。作戦に参加することは少ないが代わりに事務仕事をメインに担当している。性格は俺様ツンデレ。八千代とは長い付き合いがある。邪険にしつつも信頼はしているし、好きではある
・明石八千代
第四課のメイド。文哉を主人とし、彼が行く先なら地獄だってついていく忠誠心の塊のようなメイドさん。彼をふみ君と呼び慕い、彼の言動の数々を盗聴盗撮と犯罪紛いなことも少々嗜んでいる様子。夜人と正宗と蓮には厳しい。鈴蘭の種子で作られた剪定鋏型のリアトを使用する。
・水野歌子
優秋と共に第四課に所属するようになった病的勤労少女。借金返済の為に、右から左へ毎日駆け抜けている。金魚草の種子で作られたケープ型のリアトを身に纏う。防御特化で、戦闘特化ばかりの第四課に少し息苦しさを感じていたが、なんだかんだで馴染んでいる様子。敬語は標準装備
・・
田中優秋編に関して
本編のタイトルは「環境保全教会特殊事案対策第四課」
何もかも堅苦しそうな割には、メインの面々は頭のネジが何本がぶっ飛んでいます
最悪なことに、話が進むごとに始末書の数でマウントを取り合うような馬鹿(主に夜人と正宗と蓮と文哉と八千代と霧乃)しかいません。タイトルに謝れ
本作の語り部を務めてくれた優秋は通称「第四課」の主人公になります
短編作中でこそ、人間の姿で動いていますが、初登場時はきぐるみ登場です
枯れ木を拾いに行かせた大量の「田中くん」と言う名の怪獣きぐるみに入り込んだ筋金入りの引きこもり。それが田中優秋です
彼はかつて「保全戦争」と呼ばれる人間と植物の戦争。最後の大規模市街戦かつ休戦協定が結ばれるきっかけになった戦いでトラウマを植え付けられている側の人間なので、引きこもりになるのも仕方のない話だったりします
親と離れ離れになり、植物に襲われそうになったところを当時は「月影」と呼ばれていた民間有志軍に所属していた夜人に救われています。それが優秋が夜人を「憧れの人」というようになったきっかけですね
そんな夜人と正宗、そして蓮と詠一が所属していた「月影」
月影所属から保全戦争の集結までを書いている前日譚「月影の透明と夜」があるのですが、こちらは若干人を選ぶ内容ですね
男性同士の同性愛を取り扱っているのですが、特殊な境遇の夜人を第四課に運ぶためには必ず誰かしら「共に戦えて、隣に寄り添える理解者」が必要でした
それが夜人にとって正宗だった。理由は単純。そういう形になりました
ちなみにですが、夜人の性別は変えられませんでした
この「夜人」という名前が月影の鍵なので、これを超えられる名前がね・・・思いつかなくてね・・・!
夜人の「警戒心が高く、興味のない人間以外は眼中に入れない」という性質の関係上、相手側もかなりの条件をふっかけられています
正宗が設定もりもりなのはその影響ですね
「剣術師範の祖母がいる」「父親死んだ」「母親が浮気っていうか、うちの父親が浮気相手だった。本当の夫との間に異父兄(詠一)がいる」「存在感が薄すぎる」「友達皆無」「山育ち」「祖母のせいで月影どころか環境保全教会に突入しても人類最強やってる」「動きが人間やめてる」「ただし脳筋。超がつく馬鹿。初等教育からやり直せレベル」「リアトが形状変化してくる唯一の人間」「夜人大好き」「夜人は僕のもの」「受粉していいのは僕だけ」
一通り並べてみたんですけど、この男、中々にクレイジーですね
ここの面々は愉快な事をさせても心が全く傷まないので、ノリノリで書ける存在ではあります
ただ、夜人の設定に大きく関わる植物との関係性や、保全戦争という重苦しい話題
異種族との共存を取り扱っているので、オンとオフにはかなり気を使うことになりそうですがね・・・やっぱり早くやりたいな
その前に書いてる他の作品、きちんと書き終えような!
本日はここまで。また次の間奏で!
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