第10話

しかし相手は所詮ただの猫である。恐れることはない。それにいざとなればこちらには武器もある。

さっさと片付けてしまおうと思い、威嚇のため低くうなりながらゆっくりと距離を詰めていく。すると案の定、相手は怯えたように後ずさりを始めた。

よしよし、そのまま逃げるがいい。

そう思っていたのだが、次の瞬間、信じられないことが起きた。

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