第6話 【ASMR】アマアマな添い寝タイム
#通常(前から)。
日由美
「ふう……。これで今日の目的は果たしたわけだけど……うーーーん…………。」
「なんか……わんちゃんになってもらったり、小説を聞いてもらったり、わたしばっかり楽しんでたなー。」
「ラブラブリラックスタイムはどこに行った! ってね。あはは……。」
「そうだなー。最後は、一番リラックスできることしよっか。」
「ふふ……添・い・寝♪」
「さっきみたいなじゃれる感じじゃなくて、ちゃんと添い寝する。」
「大切な人の隣で寝るのって安心するし、落ち着かない? 恋人なんだし、今なら何も変じゃないし……。」
「ラブラブリラックスタイム、ちゃんと楽しんで帰ってもらわないとね。」
#緊張ほぐすように。
日由美
「ふう…………。」
「じゃあ隣、いくね。できれば、目はそのままつむっててほしいかな……。」
「よい、しょ……。」
#右から。添い寝してる距離感で。
日由美
「顔……近いね……。」
「こんなに近くで君の顔ちゃんと見たの、始めてかも。」
「あのさ……。」
「小説の話をしてて、ふと思ったんだけど……わたし、君の恋人になるのに、一番大事な事言ってない……よね。」
「いや、恋人っていっても小説のための疑似的なモノだし、今日だけの関係だし、言う必要ないのかもしれないけど。」
「でも、やっぱり恋人としては絶対必要な言葉なわけで……あわわ、なんかこんがらがってきた! 頭パンクしそう! ちょ、ちょっと待って!」
「よし。覚悟決まった。言うよ。」
「小説のためだよ? 小説のためだけどさ、本気で言うから。」
「よく聞いててね、湯者くん。」
「…………。」
「好き。大好き。」
「君が思ってるよりもずっと、ず~っと、100倍も、1000倍も大好きだよ。」
「今じゃないと言えないから、いっぱい言う。」
「湯者くん。大好き。」
「いつも、わたしは君のこと見てるよ。」
「君が頑張ってるところ、しっかり見てる。」
「応援してる。毎日頑張ってて本当に偉いね。」
「君が頑張ってる姿、すっごくカッコよくて好きなんだ。」
「でもね、頑張りすぎはダメだよ。」
「無理はしないで。」
「大好きな君が幸せにしてくれてるだけで、わたしも幸せなの。」
「もし幸せがわからなかったら、わたしのことを見て。」
「君と一緒にいられるだけでわたしは幸せだからさ。」
「本当に君は凄いよ。そばにいるだけで、わたしを幸せにできるんだもん。」
「ずっと、ずーっと一緒にいてね。」
「二人で、幸せになっていこうね。」
「…………。」
「…………ふわぁーーーー言えたぁぁぁ!」
「すっっっごく緊張した~~~!」
「なんか、やっと……ちゃんと恋人になれた気がするね。」
「いや、そもそもわたしたちは恋人であって恋人ではない関係なんだけども……。」
「えへへ……ちょっとややこしいね。」
#穏やかな息遣い。
日由美
「ふふ、嬉しいなぁ~。」
「言えたことも嬉しかったし……しっかり聞いてくれてたのも嬉しかった……。」
「ありがとう……湯者くん……。」
「本当、に……。」
「……えへ。」
「安心したら……ちょっとウトウトしちゃった。」
「これじゃあ……やっぱり、わたしのリラックスタイムだね。」
「でも、心地よくて、つい……やっぱり君の隣が世界で一番落ち着けるなぁ。」
「……もう少しくっついてもいい?」
「うん。ありがと。」
「ーーんしょ。」
#右側から顔のすぐそばで。
#寝息。
日由美
「……ん。」
「……大丈夫、寝てないよ。もう少し、君を感じてたいから。」
「君も眠かったら眠っていいんだからね?」
「一緒に寝落ちできたら、幸せだなぁ。」
「本当の……恋人みたいでさ……。」
#寝息。
日由美
「どうかな……君も……リラックス……できてる……かなぁ……。」
「ん……?」
「わたしは……まだまだ……起きてるよ……。」
「君が眠るまで……起きてるの……。」
「ふふ……。」
「湯者くん……大好きだよ……。」
#以降、寝息。
《最終話へ続く》
★mimicle(ミミクル)にて配信中★
『ASMRボイスドラマ 温泉むすめ 南房総日由美とあなたのあまあま小説』(CV・徳井青空)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます