第2話悪魔が来たりて尻を拭く
今回は難事件であった。
長野のキャンプ場を舞台に、3人が犠牲になる連続殺人事件。
被害者は全員、大学生であった。
長引く天候不良により、唯一、街と繋がる山道は崖崩れで、外部からの警察の到着は遅れに遅れ、陸の孤島となった、キャンプ場では殺人鬼の潜む場所にもってこいだった。
しかし、雨が止み、崖崩れの土砂崩れの工事が開始された、朝、メインのコテージに7人の大学生とたまたま宿泊していた、長野県警の中曽根警部と黒川探偵が一同に介した。
黒川探偵は中曽根警部に耳打ちし、警部はウンウンと頷いている。
中曽根警部は部下3人とキャンプしており、黒川探偵はゲストとして参加していたところに、この凄惨な連続殺人事件に遭遇したのだ。
メインのコテージに集められた、大学生に向かい、黒川は話し始めた。
「今回の凄惨な連続殺人事件の犯人は……」
「事件の犯人は、この中にいるっ!」
へんてこな、チビッ子がしゃしゃりでる。
誰?
誰の子供?
「チビッ子は、奥に逃げていなさい」
チビッ子は、黒川の前でズボンを下ろした。
「見た目は子供、あそこは大人!名探偵スグル!」
黒川は、中曽根警部に耳打ちした。
「さぁ~、チビッ子よ!一体、誰が犯人なんだい?」
「これは、キャンプを計画した、綿谷リエ!お姉ちゃんだね?」
リエは笑いながら、スグルに言った。
「坊や、お姉さんは何にも知らないの。
証拠はあるの?」
黒川探偵はニコニコしながら、
「さぁ、坊や。証拠だとよ?あるのかね?オジサンは真犯人は前田哲郎だと思うがね」
「た、探偵さん、変な冗談は辞めて下さい」
前田が苦笑いしていた。
「黒川のオッサン。証拠だとよ」
「もらった!今回の最後の犠牲者、中谷ミカはセックスをしている。現場にコンドームが落ちていた。それは、ラージサイズだった。この中で、一番ナニのデカイヤツが犯人である。従って、前田君。ここで、パンツを下ろしなさい!」
前田は冷や汗をかいていた。
「どうやら、図星のようだね?前田君」
前田は、全員が見守る中、パンツを下ろした。
えっ!
前田は短小包茎だった。
男性大学生は全員、パンツを下ろしたが、ラージサイズではなかった。
「あっ、あのチビッ子!」
チビッ子の姿はなかった。
中曽根警部は、江戸スグルを指名手配した。
間も無く、山中で県警に見つかり逮捕された。
チビッ子は、実年齢は、24歳だった。
大学生集団に紛れて、キャンプ場に忍び、夜這いをするのが目的だったらしい。
黒川探偵は、大学生からマスコミにリークされ、袋叩きにあった。
商店街では、黒川菌と噂され働きしばらく、ダンゴムシの様にひっそりと暮らしたそうな。
黒川探偵の場合 羽弦トリス @September-0919
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