スクイアットロの過去編~第三のパートナー~第6話

「この二人が、英雄がやられたら、後のことはどうしようもできない・・・・」


「何をのんきなことを言っているのですか?」


「ライハイト?」


「この二人の仇を今、うつのです」


「考えが古いぞ!


憎しみから生まれるのは、憎しみだけだ!」


「あたしは、そう決めたのですよ・・・・。


滅べ、滅べなのです」


 こうして、ライハイトは次々と樹木と雷を発動させ、暴食のいじめ殺しに技を食らわせるだけだけど、その度に「おいしい・・・」とどんどん吸収していくだけだった。


「滅べ、滅べ・・・・。


滅んじまえ・・・・・」


「ライハイト!


ライハイト!」


 おいらは何度も、ライハイトに呼びかけていたけれど、ライハイトは聞こえていなかった。

 おいらは、ライハイトの足が樹木化していることに気づき、左肩に乗っていたけれど、すぐに浮いた。


「滅んじまえ・・・・・。


滅べ、滅べ。


消えろ、消えろ。


消えちまえ・・・・」


 暴食のいじめ殺しに能力で攻撃していくけれど、その姿は無謀そのもので、本来のライハイトからは見られない人間性を失った復讐だけを誓ったような殺人鬼みたいな感じだった。


「ライハイト!


もういい!


ここまでにするんだ!」


 だけど、ライハイトにその声は聞こえていないみたいで、何度も樹木や雷を飛ばす。


「お前なんて、お前なんか・・・・・。


この世界から、消えればいいんだ!」


 ライハイトは普段は「なのです」口調だけど、それすらもなくなっていて、彼女じゃない別人のようだった。


「ライハイト!


このままだと、ライハイトが・・・・」


 ライハイトの樹木化は、下半身まで進んでいた。

 だけど、ライハイトは気にする様子もなかった。


 暴食のいじめ殺しは最初は「おいしい・・・」と言っていたものの「もう、食べきれない・・・」に変わった。


「お腹いっぱい・・・・・。


苦しい・・・・・。


さっきの二人も、食べたからかもしれない・・・・。


これ以上、いらない・・・・・」


「消えちゃえ!」


 この一言で、暴食のいじめ殺しは木になってから、雷で撃たれ、粉々になった。

 暴食のいじめ殺しを倒すことに成功したものの、ライハイトは木になってしまった。

 

 おいらは、うまく避けていたから大丈夫だったけれど、このことは上司に報告しなくてはならないな。


「ライハイトよ。


お主は、よーく頑張った。


だけど、すごく無謀な戦い方をした。


これからは、誰かが封印を解いてくれるまで、眠るがよい。


その代わり、上司の方針により、お主は記憶を失うことになるかもしれないがな。


おいらは、また新しいパートナーを探すことになるだろう」


 おいらは上司に報告をした後に、樹木化したライハイトを異空間に移動した。


 異空間には氷漬けになった美少女、岩に封印されて美少女、最後に樹木化した美少女のライハイトが置かれることになった。

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