スクイアットロの過去編~第三のパートナー~第1話
おいらは、スクイアットロ。
最初の紫髪のパートナーからは「リスナー」という異名呼ばれ、第二の青髪のパートナーからは「リスニー」という別名で呼ばれたリスの姿をした異世界出身の精霊。
本名は、この通りにスクイアットロ。
氷漬けにされたのは、第一のパートナー。
岩に封印されたのは、第二のパートナー。
おいらは、大好きな彼女たちを守り切れないでいた。
こうすることでしか守れなかった。
おいらは、雷と樹木を操れる、ライハイトに出会った。
出会ったきっかは、ほんの些細なもので、緑髪のライハイツとライハイトの母親とやらと、交流があったから。
この時のライハイツは、雷はいと君と本名で呼ばれていた。
「はいと君は、あたしが守るのですよ」
「うん」
短い緑の髪を持つはいと君は、従姉のライハイトの後ろをいつもついていく形だった。
「今日も、忙しいやつだな」
「仕方ないのですよ。
はいと君はまだ小さいのですから」
「おいらには、ただの天然バカとしか思えないがな」
「はいと君は、まだ3歳なのです。
だから、いろいろと不器用で、あたしが守ってやらないとなのですよ」
「ふうん、よくわからんがな」
ライハイトのわからない習慣といれば、家でよく緑の色の髪を黒く染めていたということだった。
「おい、なぜ毎回そんなに染めておる?
髪が痛むではないか」
「染めていないと、友達に言われるのです。
実際、幼稚園でもバカにされるのですよ」
「人間は、それは個性ととれないのか」
おいらは、このライハイトという人間のことも、はいと君のことも理解できなかった。
あの二人は天然と表現することが正しいのかどうかはわからないけど、変わっているかんじがしたから。
理解できない行動といえば、他にもあったぞ。
ある時は、はいと君と、ライハイトはよく二人でおつかいに行くわりには、迷子になることが多く、家に帰れない。
それなら、最初からおつかいに行かなきゃいいと思うものの、なぜか二人は買い物に行く。
「どうしよう、ライハイト?
僕たち、迷子になったよ」
「あたしも、わからないのですよ。
どうしよう。
家に帰れないのです」
二人で、わんわん泣き始めた。
その場にいたおいらは、腹がたってしょうがなかった。
近くにいる人たちはだれもいないので、声をかける人も振り返る人もいないけど、子供の泣き声はすごく響く。
「おいらが、帰り路教えたげるから、泣くでない!」
俺は、思わず大きな声がでた。
「リスさん、こわい・・・・」
「僕もこわいよ・・・」
こうして、二人はまた泣き続ける。
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