第11話 この中に閉じ込められている美少女を、一人だけ救うんだ

「最弱なお主には、最強の戦闘美少女がついてくる。


その美少女は、記憶を持っておらず、それぞれ複雑な過去を持っていて、一人だけを救える。


悪い話じゃないだろう?」


「それって・・・・」


「そう、今からここへ瞬間移動するぞ」


 こうして、俺は一瞬で、何もない空間へ転送された。


「ここは?」


「お主は、美少女を一人だけ助けて、ここからスタートする」


 目の前に美少女は見えず、

 大きな氷、

 大樹、

 巨大な岩

 の3つがあるだけだった。


「美少女なんて、見当たらないけど?」


「何を言っている?


この中に閉じ込められている美少女を、一人だけ救うんだ」


「何がどうなっているのかわからないし、誰を救えばいいんだ?」


「んなことは、自分で決めるんだ」


「直感で、決めるとか無理があるよ」


「氷に閉じ込められた美少女、木にされた美少女、巨大なる岩の中に封じられた美少女のどちらかを助ければいい。


多分、軽い電撃で封印は解けると思われる」


「この美少女たちと、何の面識もない・・・」


 三人とも、俺の知らない女の子たちだ。

 一人しか助けられないとなると、誰を助けていいのかわからない。

 

「もう少しだけ、情報をくれます?」


「美少女についての情報が、ほしいのか?


それなら、ここに書いておる」


 石板に、「100年以上も眠り続けた少女たち」と書いてあった。

 

「100年も?


今更、目覚めても・・・・」


「100年の眠りが終わっても、戦闘美少女としての運命が待っておるがな」


 ここから、目覚めても過酷な運命が待っているのかと思うと、気が気でない。

 俺の選択肢が、彼女たちの未来を決めてしまうようなものだから。


「選ばれなかった女の子たちは、どうなるの?」


「そんなものは、決まっておる。

この場所で、また選ばれし者が封印を解く日まで、眠り続けるんだ」


「もし、可能なら、三人の封印を解きたいな」


「それは、ルールー違反だ。


警告が、こちらに来てしまう」


 石板には、こんなことが書かれていた。


 氷で眠る少女

 魔法は、氷属性

 紫色の髪と、紫紺の瞳を持つ

 身長は、157センチ

 貧乳

 名前も、過去の記憶も失っている


 樹木になった少女

 魔法は、木属性 

 緑色の髪と、翡翠色の瞳を持つ

 身長は、158センチ

 普乳

 名前も、過去の記憶も失っている


 岩に封じられた少女

 魔法は岩属性

 空のような青い髪の碧眼

 身長は、159センチ

 性格は、世話焼き

 巨乳

 名前も、過去の記憶も失っている


「この情報だけではわからないのと、こんな情報は本当に必要なの?」


「仕方ないだろう。


発見された時点で、こんな姿なのだからな」

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