渡り合える相手が

鈴乱

第1話

僕はさ、ずっと僕と渡り合える人を探していたんだ。


なんか、僕と対すると皆、怯えてどっかに行っちゃうんだよね。


悲しくない、って言ったら嘘だけど、怯えないでって言うのも変でしょう?


互いに気を遣い合うのも、苦しいしさ。


だから、僕が正面切ってぶつかっても、倒れない相手が欲しかった。


昔はさぁ……そういう人、たくさんいると思ってたんだけど、案外見つからなくて。


寂しいなぁ、って思ってるところに、君が現れた。僕とは全然違う君が。


今だから告白するけどさ、初めて会った時、僕は君に僕と同じ匂いを感じたんだ。


普段なら、人に声をかけられないはずの僕が、君にだけは声をかけることができた。


声をかけたくなったんだ。

下手くそでも、君と話をしてみたかった。

緊張したよ?


君は、僕が今までに出会った誰とも違っていて、とっても興味が湧いたんだ。

お近づきになりたいと思った。


変な奴と思われても、君と話がしてみたかった。


今、こんなことになっちゃってるけど、

僕の思いは今も変わってないよ。

ずっと変わってない。


何年たっても、何十年たっても、この思いは変わらない。


君が僕とは違う道を望むなら、僕はそれを心から応援する。


僕は君が生き生きとしてる姿が何より一番好きなんだ。


……そうだなぁ、もしかしたら、世界一好きかもしれない。


だから、僕は君が望む道を歩けるように、力を尽くしたいと思うんだよ。


それが僕の一番の夢。


ねぇ、だから、教えて欲しい。


君の心が叫んでる、本当に叶えたい夢ってなんなの?


どんなに壮大でも、どんなに難しそうでも、僕はきっとその夢に賛成する。


やろうよ、一緒に。


叶えよう、一緒に。


いけるところまで、一緒に。


その先の未来で、君が笑ってくれるなら、それが僕にとってのご褒美だからさ。

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渡り合える相手が 鈴乱 @sorazome

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