573 おおお??
( リーフ )
「 リィィ〜〜フゥーーー!!!
お前本当にどういうつもりだよ!
そんな黒くてヤバいスライム、本当に持って帰るつもりかっ?!
そいつ真っ黒だし、もしかして呪いつきかもしれないんだぞ!
急に暴れ出したらどうすんだよ!ちゃっちゃと処分しようぜ! 」
” 処分 ” という言葉に反応し腰ポーチがビクビクンッ!と揺れたので、俺はよしよしとポーチの外側を撫でて落ち着かせた。
「 こらっ!ルーン先生駄目じゃないか!
そんな乱暴な言葉で人を驚かせてはいけないよ。
ほらほら、” イメージに踊らされるべからず ” さ。
悪いことをしたら俺がちゃんと叱りつけるから大丈夫だよ。
俺は怖いよ〜? 」
脅かす様にフッフッフッ〜と笑う俺に、黒スライムはみょんっ・・と腰ポーチから一部を出してチラッと見上げてくる。
ルーン先生はうぅ〜・・・とクシャクシャの顔をしながら、「 いや、人って・・スライムじゃん。 」とか「 叱りつけるってなぁ・・ 」とかブツブツ言っていたがーーー
最後はハァ・・とため息混じりの息を吐き出し、「 ・・イメージに踊らされるべからず・・か。 」と言ってバツが悪そうな表情を見せた。
「 もうあたいは知らないからな!
ちゃんと責任とれよ!・・ったく。
ま、とりあえず事件は解決って事で良さそうだから、あたいはこのままギルドの方へ報告に行くぜ。
お前らはこのまま帰ってもいいから、明日報酬だけ取りにギルドに行ってくれよ。
今日は本当にありがとうな!助かったぜ。 」
ピッ!と親指を立てた後、そのまま去ろうとしたルーン先生に俺は、あ!とあることを思い出し慌てて声を掛ける。
「 ルーン先生!
ちょっと聞きたいことがあるんだけど、最近教会に対してこんにゃろー的な事を思っている集団・・もしくは人達っているかな?
こう・・教会に大きな大きな不満がありそうな人達! 」
「 はぁ??何だよ、急に。
・・・う〜ん・・どうだろうなぁ?
どっちにしろ大きい組織なんてもんは、必ず不満を持つ奴らは出てくるもんだからな〜。
ただ、教会に対してそれを爆発させちまう様な奴らは、少なくともあたいは聞いたことないぜ。 」
「 そっか・・。教えてくれてありがとう。 」
ルーン先生は多少訝しげな様子だったが、結局は ” ま、いっか〜! ” といった雰囲気でそのままギルドの方へと向かって去って行った。
俺はそんなルーン先生に手を振ってお別れした後、また省エネモードに戻っているレオンと腰ポーチに収まっている新たな仲間の黒スライム君に「 さぁ、帰ろう。 」と告げた、その時ーーー
ビカビカビカ〜〜!!!!
急に腰ポーチから強い光が漏れ出した。
何だ?!
驚いて腰ポーチを見下ろすとその光は徐々に収まっていったが、激しいデジャヴを感じて、俺はとっさにスキル< 鑑定 ( 改 ) >を発動。
光が収まった腰ポーチを凝視した。
( 種族 ) スライムの始祖
( 名前 ) 該当なし
( ユニーク個体名 )
【 孤独のブラックスライム 】
( モンスター資質 )
【 聖王スライム 】
( モンスタースキル )
( 先天スキル )
< ホワイト・バブルシャワー >
聖属性の泡玉を作って吐く事ができる。
どんな汚れも逃さない!魔素を弱める事も可能。
< 洗浄ミキサー >
どんな汚れも落とす ” 聖水 ” を創り出しぐるぐる回す事ができる。
強弱をつける事も可能。
< 大食いバキューム >
チリ一つ残さず対象物を飲み込む空間系のスキル。
飲み込んだものを保管することも消化することも可能
< 黒の嫌われ者 >
呪い無効、高い精神系攻撃・物理・魔法耐性を持つが、それと引き換えに周りに不快感、不安感、恐怖心を常に与え、近づけなくするオーラを纏ってしまう。
( 特殊・シークレットスキル )
< " 家族・愛 " >
全ステータスの極大UPに加え、スキル< 黒の嫌われ者 >の効果によって周りに与えるデバフ効果のみを無効にする事ができる。
更に ” 家族認定 ” をした者に限り加護を授ける事も可能となる。
【 家族認定 】リーフ、レオン、あげ玉
( 発動条件 )
スキル< 黒の嫌われ者 >を持つこと
スキル< 黒の嫌われ者 >の効果が発動している状態で ” 他 ” の世界に受け入れて貰うこと。
スキル< 黒の嫌われ者 >の効果が発動している状態で感覚系で触れ合う事、及び精神の接触を経験すること
ーーーーー?????!!!
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