2 瀬田 理陽


「ね、理陽リヒル... 」


あ...  かわいいなぁ。

「んー?」って 返事する。


ん? オレ、返事、したよね? 今。

あれ? したっけー... ?


「早く... 」


ん... ? 早く って?

ずっと やってなかった?


違う。そうだ、やってもらってたんだ。ずっと。

そりゃあ ねーよねー。


「うん、ごめんね」って 謝って、足の間から 身体の上に引っ張り上げた。

そのまま反転して 上になってみる。ころん って。

ヤバい。どこに どこが くっついても気持ちいー。

髪の... ほら。トウヒまで ビリビリするくらい。


「そんなに、良くなるの?」


「えー... ?」


ヘンな声、出てたかな? あふん とか そういう。

どうでもいいや。

「んー... 」って、胸に顔を着けた。

仰向けになってるのに、柔らかくて弾力ある。それに この腹も すき。

舌で遊んでたら、また

「ねぇ」って言った。

なに? もう... このまま没頭しときたかったのにー。


「少し だけ、ぬって」


ぬって って、アレ? お粉?


「だめー」


相手には 使わねーの。そーいう風にしたいんじゃないからー。ほらアレ、中毒とか。

オレが気持ちよくなりたいだけ。勝手に。すげー 良く。ね。


でも このは、「ねぇ... 」って せがむんだ。

「ねぇ... おねがい ねぇ... 」って。しつこ。


「注射とかは...  こわい けど

ぬっても、効く って... 」


そこに当たってる オレの腹なんか、とろとろになっちゃってんのにー。

で、頭 掴まれても 気持ちいい...

下に行ってほしいのかな? いやまだ腹にしよ。

でも、喉がカラカラで 舌も乾いてきた。


「ね...  理陽リヒル... 」


「うんー... 」


腹から頬を離した。離しても、その感覚が気持ちいーけど。

あんまり言うから、ベッドヘッドのボードに置いてた水 飲んで。

口から喉に胸に伝う水にも よくなったりして。

人間の五感ゴカンって、普段は眠ってるようなものなのかな?

でも、ずっとこうだったら、たぶん早死しちゃうんだろーなぁ...


あ。この、何ちゃんだったっけ?期待 してるみたいだけど、違うよー。

水 置いて、ふふん って笑ってみたら

「もう... 」って また 舌使ってきちゃったし。

だから それヤバいんだってー。

柔らかい髪が さわさわと腿をくすぐる。


「ちょ ... と、もうそろそろ、入るとこ ちがうー... 」


あー、でも気持ち


「だって... 」って、クチを離して

「自分から誘導したじゃない」って 言うんだ。

ん? ほんと? 水、飲んでた時?

してた気もするけど、覚えてない。

覚えてたくないから 何も


「もう いいからー... 」って こっちに足を向けさせて、その間に入ってみた。

きれいだ。膝の裏の くぼみから、腰までが特に。

太腿ふとももも、引き締めすぎたり、細すぎたり 太すぎたり じゃないし。


寝そべったまま、オレのこと 呼んでる。

「リヒル... 」って。

汗ばんだ身体が 光って きれい。

ノドからアゴにかけてを見てたら、突き上げたい衝動に駆られた。


でも、もうたぶん2回くらい? イッてて、ちょっと抜けてもきてる 気がするんだよね... 眠たい気もするし。


「リヒル... 」


あの声の間の 掠れた声。

ずいぶん 息が荒いな って気づいたんだけど、無意識にオレので こすっちゃってたみたい。

ずっと気持ちいーから気づかなかったー。

ん... ? いや、本当に気持ちいいのかな?


「私にも...  ぬって よ... 」


えー、そっちー?

もう するんって入る状態のクセに、なんだよー。

さすがにウゼぇ。


「じゃあ、さ」


根元から握って余る分を 少しだけ挿した。腹側上っ側に当てるように。

途端に仰け反ってるんだし、本当に要らない と 思うけどなぁ...


で、彼女の右手を誘導する。彼女の恥丘ちきゅうに。

「なに?」って 焦ってるけど、興奮もしてるじゃん。カオとか 息と声とか。


「自分で してるとこ、見せて。

ここに当てとくから」


「やだ... 」って言っても、指は どけてない。

スキだよな...  オレもなんだろうけど。


「いいじゃん、見たいんだよー。

見せてくれたら、ぬるからさぁ」


まだ 恥ずかしそうにして、指は動かさないから、彼女の指に オレの指を添えて動かした。

「すげー こうふんする」「きれいだ」って 言いながら。


そのうち 自分で動かすようになってきて、止まらなくなってきた。

オレこっちを見れないところは、かわいー 気がする。

締まってる腰が ベッドに着ききれなくて浮いてるところがいいな。そのラインも、動いてる腕や肩も。揺れる胸も。


中指で上下にさするのが お気に入りみたいで、どんどん激しくなっていく。

中の熱も上がってきて、とろとろなのに吸い付いて絞ろうとする蜜壁の中で揺すられて... うーん、オレもヤバいかも。


けど、やっぱり 気のせいじゃなく、抜けてきてるっぽい。だりぃし。


彼女が足を突っ張り出したから

「ん、まだ。もうちょっと見たい」と、軽く膝を曲げさせた。

今なら、気づかないかな... ?


自分で握ってたのを離して、今の位置より奥に いき過ぎないように 膝を着いたまま、注意深く腰を振る。

声の音量が上がった。うん、気持ちいーよな。気づかなそうだ。


コッブに...  あっ 入れ過ぎた... ?

水も多ければ いいか。でも、もったいないなぁ...

っていうか、水、結構 のんじゃってたけど。

ま、大丈夫だろ。

水に溶かしたやつを 注射器ポンプで吸った。

中の空気を抜くと、ベッドヘッドの端に置いてたゴムチューブを 左腕に巻きつけた。


く う ...

身体の すみずみまでが 目覚める感覚と、とろけていく感覚に、一度に支配される。

彼女の方は まるで気づかずに 指を動かし続けていて、もう足も 伸ばさせてやることにした。


あぁ、この感じはヤバいな...

もう突くか... って時に、バシャ バシャ っと 下腹や腿がぬるく濡れた。

あーあ... ベッドもグショグショだ。

けど、蜜壁は オレを飲み込むように ググッ ググッ... と 律動してる。

彼女の余韻は さて置き、一気に突き上げた。

その度に 腰だけでなく、身体中 指先までがビリビリとなる。

わかるんだ。毛穴のひとつひとつが一気に開き閉じて、セカイと交わる。


「リ、ヒ ル...  もう... 」


没頭している間に、彼女は指も動かせずに、ただされるがままになってた。

何度か イキつめる声を聞いた気がする。

いつも 時間の感覚が狂うんだよな... どうでもいいけど。分からなくなりたいから。

あぁ、でもこっちは もうちょいなんだよ。寝てていいから。いや、オレもイッたんだっけ? 良過ぎ とかってレベルじゃない。何日 寝てないんだっけ? うーん、キメ過ぎたかな...


ブツン っていう 音が、聞こえた気がした。

なんだろう? 今の

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