第11話 アビリティ セットォォ!
昼ごはんを食べ終わった後、
「暇だ。」
暇になった。
いやぁ、やることはぁべつにぃあるのだけれどもねぇ。
しっかりとした食事を作っておくとかなんだとか。
他にもやることが、
「ほら。」といいながらステータスをオープンした。ステータスをオープンって使い方あっているのかなぁ。
――――――――――
名前:河野 普翔
人種:「地球人」「女(男)」
職種:クロノス(姫)
状態:良好
【ステータス】
Lv 1
EXP 3/50
HP 300/300
MP 50/50
STR 15
INT 73
DEF 50
RES 50
AGI 20
LP 5
【職業スキル】
時間因子操作
〈加速、減速、停止〉
【アビリティ】
普通隠蔽
【ストレージ Lv.1】2/10
初心の剣
初心の盾
――――――――――
経験値がいつの間にか入っていたことと、HPがいつの間にか全開になっていることを除けば、
前々からあった、LPがなぜか5もある謎にたどり着くことができるだろう。
LPというのは、アビリティを手に入れるためのポイントのような物。
…っは⁉︎ もしや初っ端から5個も!5個もアビリティが使えるようになっ、
そう思っている時期が僕にもありました。
世の中はなんとも嘆かわしきや。
1LPで手に入るアビリティなんてないんだとよぅ。悲しきかな。
そんなこんながあって5LPを使ってアビリティを獲得したいな、と思っていた。
今使えるのは、普通隠蔽という何をもって普通なのかわからない隠蔽アビリティである。
よし決めた。今のうちにアビリティ関係の話を進めておこう。
前に読んだ攻略書によれば、このステータスの表示の【アビリティ】のところをタップするようにすればいいそうだ。
「ポチッとな」
そうすると単語と数字が縦にずらっと並ぶ表示に切り替わった。
内容的にこれがアビリティを選択する画面で間違いない。
画面の上ら辺は剣系統のアビリティが揃っているようで、
【剣系統】
縦斬り EP2
横斬り EP2
・
・
・
と表示されていた。
右の表示は獲得に必要なEPの数なので、
どんなに足掻いても、EPが5しかない僕では
最大2つしかアビリティが手に入らないことがわかる。
これはとても重要だ。ここでの選択は、今後の生活に大きく関わってくるのだ。
決して暇な時間にポチッとやることではない。
というとこで…
「縦斬りと横斬りをポチッと!」した。
ステータスを見るとEPが1に、
アビリティ欄に縦斬りと横斬りが追加された。
ナゼドンドコドニナッダ(オンドゥル語)とお思いのそこのあなた!
※誰に言っているの
これを取った理由は…、
一番上から取ったから^_^
ではないよ。多少それも関係しているかもしれないけど、本当の理由は、
攻撃できるアビリティが欲しかったから。
そして、MPの量で左右することなく、
精密に目標を定めるような技術を要さない攻撃であって欲しかったから、である。
もちろん剣技にも技術は必要なのだが、
アビリティを使っている時はある程度アシストされるから技術はほぼ必要ないって攻略書が言ってたモン。
これでアビリティを使えるようになったな。
試しに使ってみよう、と取り出したのは、
長めの棒。一階から持ってきました。
構えて〜、
「アビリティ! 縦斬り!」
ヒュッ
勢いよく、真下に棒が振り下ろされた。
「アビリティ! 横斬り!」
スッッ
勢いよく、腕が真横に動いた。
これでダンジョンでも、ましに剣を振れるかな?
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