第4話 僕も変わらせていただきました

頭がボヤッとする中、僕は目を開けた。



「何が・・・、

   誰だっ!?」



僕は急に聞いたことがない声が聞こえてきたものだから、

誰だと驚いてしまった。

そして、僕が言ったはずの言葉が、かわいらしい、少し高い声で聞こえてきた。



「え、誰!?」



そしてまた僕は急に知らない声が聞こえてきたものだから、

誰だと驚いてしまった。

そして、僕が言ったはずの言葉が、同じ、かわいらしい、少し高い声で聞こえてきた。



「へ?」



もしかして、夢の世界ということで僕は声が出せなくなってしまったのか?

と思っていたら、

顔の両側に違和感を感じた。



うん?

目をずらしてみてみると・・・

そこには な な なんと! 白銀色の髪が!? しかも肩にかかっているっ!?



「何だこりゃ。」



僕は、なにか見るべきお約束という本能的な力に操られて

下を見る。



胸あたりがほんっっの少し膨らんでいた。

と同時に見えるのはだぼだぼのシャツやズボンをはいている自分。


まさか、と思い鏡をみようと動くと、 バターン

と転んでしまう河野普翔かわのひろとで、ありました。



なんだこの無駄に大きいズボンは。

こんなもの!と脱ぎ捨ててしまう。



鏡がなかったので、窓に向かってみると・・・

ぬわんとそこには美少女が!



「くぁwせdrftgyふじこlp!?」



・・・測定結果でました、今の悲鳴の感情の割合。

うわぁぁ 9割   やはりな 1割



そして思わず出てくる手。

・・・窓に向かってこんにちはというように振っている手。



沈黙だけが過ぎていった。

窓の中の美少女は手を振り返してくれたケド。



「いやいや、少し待ってくれ。(誰が?)これって僕だよね。」

というかわいらしい声も僕だよね、と考える。



どうしてこうなっている。と考え始めた。

僕に残っている記憶では、職業設定が気になって、

あの封印を解いて、といて、と い て・・・。



それだ~!

「一万円を一回にしてなくしゲットしたあの伝説の封印されしカード」の封印を解いたからだ~!と思ってしまったのは一瞬。

いや、ないな。と思った。

さすがに今まで本当に呪いを封印していたとは思っていない。

確かあの後カードを見ていたら急に

カードのシヨーがどうやらこうやら言われた気がする。

ということは、あの本 ※チュートリアル攻略書のことを言っています。

になにか載っていないか。



もう一度、読んでいく。



ー------------------------

・・・

職業設定のしかた

こちらに載っているようなカードを用意します。

カードには、職業名が書かれていますので任意のカードを用意してください。

様々な色のカードがありますが、それは

その職業の強さ、設定時の必要LPが色によって違います。

そのカードを持ち、「使う」的なことを言えば

設定が完了します。

なお、初回に関しては設定時の必要がLPを0になっております。

・・・

ー------------------------



あれ、もしかして・・・。

と思い僕の部屋を見渡すが、あの金ぴかカードはない。



まさかシヨーと言われたのは、あのカードを使用したということなのか?

途中でLPはゼロで設定するには足りないはずだが、とも思ったが、

しっかりと説明されていた。

初回に関しては設定時の必要がLPを0になっております。



気になって、僕のステータス、

    ビュオン

・・・を見ようとしたらステータス画面が出てきた。



 ――――――――――

名前:河野 普翔

人種:「地球人」「女(男)」

職種:クロノス(姫)

状態:良好


【ステータス】

Lv  1

EXP 0/50

HP 99↑/300

MP  50/50


STR 15

INT 73

DEF 50

RES 50

AGI 20


LP 5


【職業スキル】

時間因子操作

〈加速、減速、停止〉



【アビリティ】

普通隠蔽



【ストレージ Lv.1】1/10

初心者持ち物パック




 ――――――――――

女(男)?結局性別は何なんだ?

なんだこれ。時間(因子)操作!?

あきらかにやばい奴だろ!?



こうして、融合した初日を夢と決めつけ、

下着姿のあきらかにやばい奴として

過ごしそうになっていることには気づけない僕なのでした。

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