第9話 邪鬼対策本部
ゾシュキーヌレフは、一般的な都市国家からすると珍しい、というより考えられないことに、通行税を取っていない。基本的に非常時以外街は(陸路ならば)出入り自由であり、好きな時に入って好きな時に出て行くことができる。
よって犯罪者なども出入りし放題なわけだが、それよりも円滑な通行による商業の隆盛を取った方がより利潤を生みだしうる、という理屈らしい。大量のものと人と金が行き交う、巨大商業都市でなければ通用しない理屈だ。
なので、ロワたちも誰に止められることもなく、大量に行き交う人々の流れに乗って、街の中へと入った。
港へと近づいていくと、数多の水路が縦横に通っており、歩くよりも船で水路を行った方が何倍も早い(ただし当然金はかかる)ということにもなるのだが、ロワたちの属する冒険者ギルドであるゾシュキーヌレフ北大路地区第七支部は、街のど真ん中を貫通する大街道から数本外れた、どちらかというと職人や技術者といった中産階級の集まる通り付近に位置しているため、(自分たちにとっては)幸いにして、街の出入り口からは徒歩で向かうのが一番早い。
街中で馬を走らせるのは非常時以外罰金なので、当然下馬して馬を引きながら歩いて進む。大陸一の商業都市の名に恥じず、まだ昼前だというのに通りには人が満ち、わいわいがやがやと喚声、怒声、笑声を上げていた。
総身毛皮というくらい毛深い豚人の行商人が安物ながら手の込んだ細工を叩き売っている隣で、掌に乗りそうなほどの小ささにまで身を縮めた蝶人の芸人がその羽を活かして空中で見事な舞を披露している。だいぶ樹に近づいた肌の森人が悠揚たる物腰で人込みの中を通り抜けていく隣で、肌のところどころに輝く鱗を華やかに飾り付けた蛇人が尻尾を振りながら楽しげに隣を歩く石人の腕にじゃれついている。
大陸中からもの、人、金が集まってくる都市であるのだから当然だが、人種も年齢も職業も様々だ。この街にやって来てから毎日のように見ている光景が繰り広げられる中を、ロワたちはギルドに向かい歩く。
――その間中、仲間たちの口元は、隠そうとしてはいるものの笑み崩れっぱなしだった。
「ふっ……くっくっく……ふくっふっふ……まさか当たり前のような顔をして隣を通り過ぎた僕が、まさか女神ギュマゥネコーセの加護を得ていようとは、道行く者たちも気づくまい」
「いや当たり前だろ、それ……道行く人に手当たり次第に探査術使うとか、普通に犯罪だし」
「へっへー、でもあれだよな、パーティ五人中四人が女神さまの加護を得てるとか、これ真面目にすごくねぇ? 俺たちもしかすると、あっさり大陸最強の冒険者とかになれたりしちゃうかもな!」
「いやぁ、いくらなんでもそこまで簡単にはいかねぇだろ! まぁでも? 俺は性愛の女神の加護を受けたわけだし、女にもういやっちゅうほどモッテモテになるくらいに強くなる未来は、そこそこ可能性あると思うけどな!」
「なんでそうなるんだよ……強くなればモテるってわけでもないだろうに……」
ロワは思わずため息をつく。こんな調子でさっきから何度も、できる限り冷静冷徹に合いの手を入れているのだが、新たに加護を得た面々の気分は舞い上がるばかりで、まるで地に足をつける様子はない。
大丈夫なのかなこれ、少なくとも次の冒険に出るまでには調子を戻してもらわないと、と思うものの、これまで基本不遇な人生を送ってきた仲間たちが、突然女神に加護を与えられて、思わず舞い上がってしまうという心情はそれなりに理解できるので、文句をつけることもできない。
これまで生活するだけで精いっぱいだった冒険者人生に、突然一流冒険者への進路確定切符が渡されたように思えてしまうのだろう。自分の人生が大逆転勝利を決めたような気分になって、浮かれ騒ぐのも当然と言えば当然だ。
ただ、一般的な認識における『神の加護』とエベクレナから教わった加護の効果には微妙にズレがあり、エベクレナから加護を与えられながらあっという間に死んでしまった者もいるらしいのだから、加護を受けることが冒険者として大成することを保証しているか、というとそんなことはないのだろうが。
「ふふっふっふ……女神、しかも勉学と智恵の女神の加護とは……ざまを見るがいい導師ども、奨学金試験で僕をあっさり落としたことを、地面に頭を擦りつけて謝るほど後悔させてくれる……」
「だよな! 俺も神殿の司祭連中に、恩寵を受けた人間なぞいくらでもいるだの、その程度の腕では十把一絡げの扱いしか受けんぞとか、偉そうなこと言われまくったの謝らせてー!」
「わかるぜ……俺も故郷の同僚だの、一族の主筋だのって奴らに、俺を軽んじて申し訳ありませんでしたお許しくださいぐらいのことは言わせてやりてぇ……! 筋がよくねぇだの覚えが悪いだのこの程度の腕では一人立ちも難しかろうだの、さんざん言いたい放題言いやがって……!」
「…………」
だから女神の加護を請けたからって突然偉くなるわけでもなんでもないだろうに、と思いつつも、ここで突っ込んだら恨み節が大公開されてしまいそうで、無言のまま小さくため息をつく。
こんな風に調子に乗ってたら女神さまに加護を取り消されたりしちゃわないかな、とちらりと思うものの、昨晩夢に見た女神たちの姿を思い出し、そもそも加護を与えるに足ると考えた基準がさっぱりわからないんだから、いつ取り消されてもおかしくないけどなにをやっても加護を与え続けられたとしても別におかしくないよな、と考え直した。
「……そういえばさ。俺、神さまから加護を受けるっていうのがどういうことか、まだちゃんとわかってるわけじゃないんだけど。具体的に、これまでとどう変わるのかな?」
とりあえず情報を集めようという気持ちでそう言ってみると、ネーツェがふっふーんと自慢げに鼻を鳴らし、ふんぞり返って解説を始めてくれた。
「しかたないな! 教えてやるか! まぁ加護の具体的な効果なんてものを詳しく調べている学者や賢者なんてそうそういないから、知られていないのはしかたないけどな! 僕は女神から直々に教えを受けたから知っているが!」
「う、うん……頼むよ」
「しかたないから教えてやろう! 神から与えられる加護というのは、総じて二種に分けられる。その者が選んだ道を進むための力をもたらすものと、奇跡の力をもたらすものだ」
「奇跡……?」
「ヒュノがムベと戦った時に見せただろう。その人間の枠を超えた力を得る、
「うん、神殿でもそう教わったぜ。神々の加護についてって授業で、ちょろっとそーいうこと教わった時に、教師役のおっさんが、まず見られることはないだろう、とか言ってた」
「ふぅん……」
ロワの中では、
なので、『奇跡と呼ばれるほど稀にしか起こらない現象』とまで言われると、ちょっとほっとする。それに助けられたことは、本当にありがたいと思ってはいるものの。
「なので、一般的な神の加護として扱われ、より注目されるのは、加護の対象が選択した道を進むための力をもたらす――つまり、成長の〝質〟を高める効果だろうな」
「成長の、〝質〟? って……具体的には?」
「考えてみろ。人間は、どういう時に成長すると思う?」
「そりゃ……鍛錬したり、勉強したり……障害を乗り越えたり……ふとした時に勘所をつかんだり、とか?」
「そう、そういう諸々――人生の中で成長する機会すべてにおいて、神の加護はその質を向上させるのさ。質という言い方がわかりにくければ、効率と言い換えてもいい。鍛錬を骨身に染みさせ、勉学を身につかせる。これまでの自身の力では乗り越えられなかった、高い障害を乗り越えた時には、そのために広げた自分の枠組みを自らのものとしやすくする。そうだな、勘所をつかみやすくする、と言ってもいいだろう。神の司る権能によって、得意分野はあるそうだがな」
「ふぅん……」
だいたいエベクレナの言っていたことと同じだ。エベクレナは、自分の得意分野以外の成長率については控えめな言い方をしていたが、それは神の視点と、人の視点の違いというものだろうし。
「……じゃあヒュノも、今回の一件で、一気に剣の腕が上がったとか、あるのかな?
これまでの数日間では(依頼中なので簡単な稽古以外はできなかったこともあり)、さしてそういうところの見えなかったヒュノに話を振ってみると、ヒュノはにやっと笑ってみせた。
「まぁな。剣と戦の女神さまから加護もらったせいなのかどうかは知らねぇけど、それなりにつかんだ感じはあるぜ。なんなら実際に見てみるか?」
「あぁ、うん……依頼の報告が終わったらな」
冒険者としてパーティを組んでいるのだから、自身の能力の不正確な申告は命取りになりかねない。ヒュノはそれをちゃんと理解している奴だ。ということはつまり、ヒュノが自信を持って断言できるほどに、一気に剣の腕が上がったのは事実なのだろう(その成長率もエベクレナが
「あ、そうだ……エベクレナさまって、戦の誇りを司る女神だから、……、…………」
「おい、なに言いかけてやめてんだよ」
「いや……別に、なにも」
「めちゃくちゃなんかありそうな顔でなに言ってんだお前」
「正直に言ってみろ。さもなければ智恵の女神の加護を受けた僕が、あることないこと勝手に想像してお前の内心を判断してしまうぞ?」
「それ智恵の女神さま関係なくね?」
「説得力がある分余計に嫌がられるだろう」
「あー、単に嫌がらせ言ってみただけなのか」
「いや、だから本当、大したことじゃないんだって」
嘘偽りなしに大したことではなく、『エベクレナは剣の誓いも権能に含んでいるわけだから、誓いを立ててなにか変化があったんじゃないか』と聞こうとしたものの、『そういえばヒュノの立てた誓いって〝友のために剣を振るう〟ってのだっけ』と気づいただけなのだが。
いっくらヒュノが気にしてなくたって(というかたぶんヒュノ本人もどんな誓いを立てたのか忘れてるんじゃないかと思うのだが)、そんな誓いをこっちから口にするのは、いくらなんでも恥ずかしい。
そんなことを話しながら馬を引いて歩いているうちに、冒険者ギルドの支部は目の前にまでやってきていた。ギルドの中は、この時間ならいつでもそうであるように、冒険者たちがひしめいている。
先に厩で馬を返したのち、改めてギルドに入り、依頼報告用の窓口に並ぶべく最後尾につこうとすると、先に受付嬢の一人に「あっ」と声を上げられた。
「すいません、リジ村の魔物殲滅依頼を請けた方々ですよね? 担当者が詳しくお話を聞くことになってますので、二階の第二会議室へ向かっていただけますか?」
「え?」
「……エリュ嬢がそこに? 一般業務についていないとは、なにか問題でもあったんですか?」
「いえ、この案件は対策本部を立てる必要があると判断されましたので、担当者の方々は基本そこに詰めています。詳しくはそちらで」
「ああ……」
確かに、自分たちの依頼は邪鬼の発生への対策の一環なわけだから、そのくらいはする必要があるのだろう。納得して二階の階段へ向かおうとすると、その声を聞きつけた並んでいた冒険者の何人かがこちらに視線を向け、自分たちの顔に気づくや、にやにやといかにも楽しげな笑みを浮かべてきた。
ロワは思わずカティフの様子をうかがってしまったが、カティフは忌々しげにちっと舌打ちしたのみで、足早に冒険者仲間の視線を振り切って二階へ向かう。ロワたちも慌てて後を追い、思わず「大丈夫か?」と囁いてしまったが、カティフはふんっと鼻を鳴らして言い放った。
「そりゃあのクソおやじどもにゃあムッカつくし、こっちのその、なんつぅかまぁ、弱み的な? もんにつけこんで勝ち誇ってるのかと思うと殴りたくはなるけどな」
「いや、別に勝ち誇ってるってほどじゃないと思うけど……」
「どっちにしろな! もうこっちの方が圧倒的に立場が上なんだから、そうムキになることでもねぇだろ」
「え?」
「俺は性愛の女神さまに加護受けてんだぞ? ちょっとやそっと経験があるくらいの奴らよか、俺の方が圧倒的に格上だろうが」
「えー……」
なんの格だ。上になってどうするんだ。そもそも自分じゃない誰かにもらった加護で上の立場になったからって偉ぶれるわけないだろうに、などといろいろ言いたいことはあったが、この前冒険者仲間にからかわれた時のように、しばらく使い物にならないほど落ち込まれても困るので、とりあえず口から出すのは控えた。
実際カティフも自分にそう言い聞かせているだけ、というところはあるようで、顔をしかめてぶつぶつと、不満と憤懣に満ちた独り言をなにやら呟いている。
他の仲間たちもちらりとそんなカティフの様子をうかがいつつも、とりあえずここは流しておくことに決めたようで、足早に歩を進めた。ロワは実は第二会議室というのがどこなのか知らなかったのだが(たぶん他の仲間たちも知らないはずだ)、人の流れの激しさにすぐ見当はついた。かなり大きな部屋の扉を全開にし、扉の上に大きく『邪鬼・汪案件対策本部』と書かれた紙が貼られた下を、何人ものギルド職員が急ぎ足で行き交っている。
「……邪鬼・汪ってなんだ?」
「邪鬼についての仮の分類番号みたいなものだろう。あとで正式な名前がつけられるとは思うが、邪鬼の出現がわかってからまだ一週間かそこらなんだ、とりあえずの呼び名しか決められなかったんじゃないか」
そんなことを小声で話しながら、ロワたちもその人の流れに乗り、第二会議室へと入室した。
とたん、思わず身構える。その部屋の中央、コの字型に並べられた机の前にぎっしりと、厳めしい中年男たちが詰められていたのだ。
ちゃんと丹念に見てみると、その中には老婆や中年女性やまだ年若いように見える少女たちもいるとわかるのだが、大半を占める中年男性が、揃って難しい顔をして難しい話をしているので、全体的な圧が強すぎて女性のオーラを見出すのが難しい。女性たちも全員、難しい顔で難しい話をしながら難しそうな仕事をしているのでなおさらだ。
そしてその大半が中年男の難しい顔をした集団が、ずかずか部屋の中に入ってきた自分たちに、ぐるりと顔と厳しい視線を向けてきたので、自分たちは揃って一歩後ずさった。
「何用かね」
「あっ……の」
「今我々が重大事にかかりきりになっているのは見ればわかると思うが。用事があるならば手短に、ないならば速やかに退出したまえ」
「いえ、あのっ……俺たちは、ですね」
冒険者上がりらしい筋肉のみっしりついた中年男(頭にでかいこぶがあるので、おそらく鬼人種)から、いかにも書類仕事しかしてこなかったような痩せ型の中年男(尖った耳と肌の色からして、おそらく地精人種)までいろいろいたが、全員面と向かって話すだけで威圧感を感じるほど威厳を有しまくっているのは共通している。そんな連中が揃ってこちらを見つめているので、先頭を歩いていたカティフは慌ててわたわたと狼狽したが、おっさんたちが不機嫌になる前に、机の端近くに座っていたエリュケテウレが挙手をした。
「お待ちを。私の担当案件について依頼した冒険者です」
「エリュくん……では?」
「はい、リジ村の状況と、邪鬼の眷属の情報について申し述べてくれるはずです」
「なるほど……」
「では、こちらへ」
「へっ?」
「前に進み出て、依頼の報告をしたまえ。現在我々はなによりも情報を求めている」
「簡潔に、言い漏らしのねぇように頼むぜ」
「は、え、はい……」
威厳のありまくる中年男たちに視線の集中砲火を浴びながら、重々しくそんな台詞を吐かれ、カティフは明らかに焦りうろたえた顔で一歩前に出るが、それよりも先に小走りになりながら、ネーツェがカティフを追い抜いて前に出た。カティフがぎょっとした顔になるのを無視して、咳払いをして中年男たちを眺めまわす。
「まず、なにからお話しいたしましょう」
「最初からだ」
「いや、問題がなにか起こらなかったかを最初に話してもらいたい。なにも起こらなければ、『村を占拠したゴブリンの掃討』と変わらない依頼でしかないはずだ」
「おう、そりゃそうか。……なにか問題は起きなかったか?」
「起きました」
「なに!?」
「どんな問題だ。詳しく頼む」
「はい。邪神の眷属と遭遇しました」
『……なんだと!?』
「……最初から、詳しく説明を頼む」
「はい。まず、僕たちは早朝の時間に合わせて、馬でリジ村の近辺にまでたどり着き、まず偵察をするべく、精霊騎士であるロワが霊を召喚し村の中へと向かわせたのですが――」
周囲から厳しい視線をぶつけられまくっているのに、負けず怖気ず退かず、堂々と胸を張って中年男たちと相対するネーツェに、こちらの方が圧倒されている気分になって、ロワは仲間たちとこそこそ小声で言葉を交わし合った。
「な、なんかすげくね? ネテの奴……」
「すげー堂々としてるよな。冒険者ギルドの、幹部さんたち相手に……あれ、第七支部の人らだけじゃなくて、ゾヌの他の支部の人らも何人も混じってるよな? っつか、そっちのが多くねぇか?」
「う、うん……たぶん、邪鬼の問題については、この支部で取り扱うって決められたんだと思う……ゾシュキーヌレフの冒険者ギルドどころか、近隣諸国にもかかわる問題なんだから、支部の派閥とか力関係とか気にしてる場合じゃないって、ことなんじゃないかと……」
「いやだからって、いきなり各支部のトップの人たちとご対面とか普通考えねぇだろ……! 普通尻込みするだろ真面目に! なんであんな冷静なんだネテの奴!」
「いや……」
改めてネーツェの後姿をまじまじと観察し、なんとなく感じ取っていたことを再確認して、ロワは首を振った。
「冷静、ってわけじゃないと思う。首筋とか、冷や汗だらだら掻いてるし。たぶん……女神の加護を与えられた自分が、たかだか一都市の幹部に腰が引けるなんていうのは、許されないとか、面子が立たないとか、女神ギュマゥネコーセに申し訳ないとか、そういう風に思って発奮しちゃったんじゃないかな……」
「う……」
「そりゃ……そうかも」
「……くっそぉぉ、ネテの野郎っ、なんだその女がいい男と勘違いしちゃうかもしれねぇ意地の張りっぷりはぁぁ! 差ぁつけられた気分になるじゃねぇかクソが、年下のくせに俺よりいい男になるんじゃねぇぇ!」
「なんだよその理屈」
「まぁ女神さまの、ちょーあい? 的にはいい男になった方がよさそうだもんなー。俺も気合入れねーと」
「いやそれは……」
さすがにないだろ、と言いかけて、昨晩夢の中で見た光景を思い出し、ロワは口をつぐんだ。女神さまにとってどういう男がいい男なのかはわからないけれど(なにせ最初は自分に声をかけてきたくらいだし)、究極的には、あるいはもしかすると徹頭徹尾、加護を受けるというのはそういうことなのかもしれない、と思えてしまったからだ――人生懸けて神の加護を求めているような人には、心底申し訳ないことに。
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