第3話 Food before romance
今日もポニーテールが多い。
人気のある男子が「ポニーテールっていいよね」とか言ったものだから、昨日はクラスの子たちがこぞってアップにしてきていた。
今日なんて他のクラスの子までそうしてる。
(つまんない人たち!)
心の中で呟いた。
中学に上がってから毎日がつまらない。
家の近い3人で一緒に登校してたのに、中学生になったらそれもなくなった。
"人気のある男子"と毎朝一緒だった私が周りから色々言われるようになったから。
トゲトゲした心無い声は友だちよりも私に多かった。みんな美少女には何も言えないんだな。本当に面倒くさい!
私は3人でいるのが好きだったのに。
「おはよー」
あ!きた!
いつも一緒に行っていた彼女とも今は別々の登校になってしまって寂しいけど、同じクラスだったし席も近いからこうして毎日会えるのは嬉しい。
待ってましたと振り向くと、そこにはポニーテール姿の友だちが立っている。
「えっ。ポニーテール……」
彼女に限ってそれはないと思っていたのに、と動揺してしまった。
「そうそう。今日の給食、ラーメンでしょ?やっぱりポニテ多いねぇ」
そうか、ラーメンか!
他の人にも同じ理由の人がいるのかもしれない。勝手に決めつけてしまったことを恥じる。
「本当、最高」
「最高だよね!しかも今日は味噌!」
これには思わず笑ってしまった。
やっぱり大好きだ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます