エピローグとブッコロー

 元の撮影場所に無事戻って来れたブッコローは撮影メンバーに囲まれた。話を聞くと2時間近く姿を消してらしい。体感時間は一ヶ月ほどだったのだけれど、


 数ヶ月後


 久々にあの家族に会いたいけれど、場所もわからなければ、生き方も知らない。なんせ別世界で神様の気まぐれなのだから。


 そんなことを考えていた時だった。


「お久しぶり、元気にしてた、ブッコロー。」 


 そう声をかけられて振り向けば、あの時の少女がいた。いや少女はもう少女ではなくなっていたのだけど。


 大きくなった彼女はこちらが驚いて声を出さないのをいいことに一方的に話してくる。


「あの後、いっぱい勉強して、こっちに食べる機械を作ったの。」


「大変だったんだよ。並行世界にとべるだけでなく、タイムスリップもできなきゃいけなかったんだから。」


「これだけ苦労したんだから、わたしのお願い叶えてくれるよね。あの日の続き。」


「ブッコローの仕事仲間やお友達しゃあ会してくれるよね。」

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捨て猫ならぬ、捨てミミズク拾いました。 〜晴れのち雨、時々ミミズク〜 藤波 @KD23414840

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