11話 またあの夢をもう一回

これでやっと方法は決まった。

あとは、わたしがブッコローに話して覚悟を決めるだけ。




その後物事は順調に進んだ。家族の協力をあったおかげだ。


盛大にお別れパーティを開いて、写真を撮って。


ドタバタな毎日だったけど、




嫌いではなかった。




その非日常が心地よかった。



頬に水がつたう。


涙だ。


泣いてお別れはしたくなかったんだけどな。







泣いたまま、お姉ちゃんの付き添いで、隣町の神社にたどり着いた。


今日やると決めたのだからやるのだ。


お姉ちゃんもブッコローもそしてわたしも何も話さない。


話すと帰りづらくなるのがわかっているからだ。



「じゃあ、お願いしてくるね。」


2人ともこくりと頷く。


神社の社の前に立つ。お賽銭も忘れない。


わたしを真ん中にブッコローとお姉ちゃんが並ぶ。


目を閉じて、


手を合わせる。





ねぇ、神様。わたしのお願いに答えてくれてありがとう。わがままだったと思うけど。


この一ヶ月すごく楽しかった。だからブッコローを元の世界に返してあげてください。



気が付いたら隣にいたブッコローはいなかった。


ただ夕日が綺麗だった。涙で霞んでしまったけれど。

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