5話 並行世界とブッコロー
帰ってきたのはお姉ちゃんだった。話を聞いて
「えっ、日本語を喋る動物⁉︎並行世界⁉︎アニメみたい」
と声からしてとても楽しそうだ。
そして、わざとらしくゴホンっと咳をすると雄弁に語り出した。
______
長ったらしくてうざったらしいので割愛してまとめると、
・ブッコローの世界と私たちの世界は、分岐し、並行する別世界らしい
・有隣堂があるかないかがキーポイント
・何かしらの原因でブッコローはこちらのせいに飛んできた
以上がお姉ちゃんの仮説だった。
確かにブッコローの話を聞いていると史実や常識に大した違いはなかった。確かにお姉ちゃんの話は辻褄が合う。
でも、
「でもどうしたらブッコローは元の世界へかえれるの」
それがわからなければ意味はない。それが1番重要なのだから。
「まあまあ、少しわかっただけでも進歩だと思うんだけどね、それにもう少しお姉ちゃんを褒めてくれても…」
「あーー、わかったわかった、そんな顔しないでよ。そうねぇ、まずは原因を見つけないとかな。アニメだとそれを解決するとシュパッと光って帰れるのだけれど。」
わたしの言いたいことに気がついたお姉ちゃんはそう言葉を続けた。
そしてまたブツブツと呟きながら自分の世界に入ってしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます