第34話

 通信の魔道具欲しいんだよね。そんなにやらかすことはないと思うよ?


『それはないな。通信の魔道具なんて聞いたことないしな』

「あーそうだね?」

「あ、つ、作れたらだから!」


 はいはいって流されてしまった…。野営する場所に着いたから、準備するけどもね?2人とも酷くね?


「あ、今日も結界石、持ってきたからね」

『あれか。あれはいいな?』

「そうなの?」

『あぁ。魔物も寄り付かん』

「へぇ…じゃぁゆっくり寝れるね!」

『俺はな』


 なんで?


「キリアは俺と一緒だから」

「あ、願望を、教えてくれるの?」

『「ぐっ…」』

「え?」

「いや、何でも無い…」


 ヴァイス!キリアは何も知らないのか!?


 知らん!ある程度の知識はある筈だが。教えてやればいいんじゃないのか? ニヨニヨ


 ニヤニヤしやがって!


 俺はフェンリルだから教えられないからな。頼んだぞ?


「ぐっ…くそっ」

「…?ランドさん?」

「!?あ、何でも無いよ」

「?」


 後で話をしよう…。そう思ったランドであった…。



「あ、木の枝集めてくるねー」

『俺も行くぞ。ランドは大丈夫だろ?』

「大丈夫だよ。一応Bランクだからね?」

「あ、じゃあいってきます」

「気を付けてね?」

『俺がいる』



 脇道に入り、森の中へ。採取しながら枝を集めてるんだけど、ここは薬草が豊富。採取し放題!種類も色々あるんだけど…。


「これは…、媚薬になる…?」

『なんだ?媚薬?』

「あ、うん。ここら辺のは媚薬とか避妊薬、堕胎薬が作れるらしいんだけど…」

『最後のは聞いたことないな?』

「堕胎薬は、お腹の赤ちゃんを居なくさせる薬。あたしは、あんまり作りたくないなぁ…」

『それは…。作らなければ知られないだろ。それで?その2つを作るのか?』

「あ、どうしようかな…」

『作って、ランドと試してみればいい』


 何と言うことを言うんだ!恥ずかしくて言えないじゃん。前世じゃ使ったことも無かったけど!


『わかってると思うぞ?』

「…え!?そうなの!?」

『まぁ、試すだけ試してみればいい』


 くっそ〜。ニヤニヤしてー!ヴァイスにも伴侶が出来たら揶揄ってやる!


「じゃあ作ってみようかなぁ…。ポーションも作ってみたいし」


 …結果、作れたんだけど…


 ポーション(中級)

 ちょっと深い傷も治るよ?


 ポーション(上級)

 千切れたものがあれば後遺症なく、くっつくよ。


 媚薬(上級)

 味は甘め。効果は抜群!一滴で十分な効果が得られるよ?パートナーと飲んだら良いかもね!(女性が飲むと、達しやすくなるよ!) 後遺症、副作用は無いよ


 避妊薬(上級)

 無味無臭。こっちも一滴で十分な効果が得られる。パートナーも飲むと長く出来るよ?(ちょっと?絶倫気味になるよ!)後遺症、副作用はないよ


 なんだか、ツッコミ所が満載な気がする…。


「………はぁ」

『どうした?』

「ヴァイスって鑑定出来るんだっけ?」

『あぁ』

「じゃあこれ、鑑定して?」

『………これは』

「でしょ?クアトゥム様、欲しいのかな…」

『一応、分けとけばいいんじゃないか?』

「だよね。よし、枝も集まったし、ランドさんの所帰ろう」

『そーだな』


 わ、なんだ?パートナーが居ないからって、不貞腐れなくても良くない?


『ち、違うぞ!』

「どうだか…。あ、いつも居なくなるのって、パートナー探し?」

『…』

「別にダメとか言わないよ?ただ、従魔契約してもらうけどね?」

『⁉︎じゃぁ、本格的に探してもいいか?』

「あー、依頼終わってからでもいい?居場所は拠点作ってからの方がいいかなって」

『ダンジョンシティか?』

「…多分?ちょこちょこ行ってるんだから、これからも、ちょこちょこ行くの?」

『拠点が出来たら、ちょっと離れるかもな』 

「あ、もう目を付けてんだ?」




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