第18話

 依頼の日になりましたー。眠いですねぇ…。でも失敗するとペナルティがあるので、ちゃんと起きる…

 ヴァイスも起こして、身支度をする。仕事用の服、替えが欲しい。護衛依頼が終わったら見に行こう。


「テレサさん、今日までお世話になりました」

「いいえ〜。またきた時にはお願いね」

「はい!じゃあまた」

「気を付けてね」


 6時少し前にギルドに着いた。まだ閑散としていた…、酒場兼食堂では酔い潰れた人が何人か居た。


「おはようございます。護衛依頼で指名されました」

「キリアさんですね。おはようございます。まだ依頼主が来てからお話しがあるので、少しお待ち下さい」

「はーい」


 ヴァイスと話して5分程経った頃、ランドさんがやってきた。


「おはようございます。早いね」

「おはようございます。そうですか?」

「一般的な冒険者は時間ギリギリかな、と」

「なるほど… そういえば、お話しがあるとか?」

「あぁ、そうですね、護衛中の食事などはこちらで用意します。キリアさんは護衛だけ、きちんとやって頂ければ問題ありません」

「…え?食事も用意して頂けるんですか?」

「えぇ。何かありました?」

「あ、いえ…、ランドさんがいいなら何も…」


 そう言えば、ギルマスも何も準備しなくていいって言ってたな… なんか破格なのかな?でも、5日間の護衛で、金貨2枚だし… 比較できないからよく分かんないけど。


「じゃあ、出発しましょうか。護衛、よろしくお願いしますね」

「はい。よろしくお願いします」


 初めての護衛、何も無いといいな… あれ、コレってフラグ…じゃないよね?


〜〜〜〜〜〜〜〜


「久しぶりだね、キリア」

「そうですね」


 なんて答えればいいのさ… 


「あ、従魔のヴァイスです。森で会って、仲良くなりました」

「へぇ… 僕もヴァイスって呼んでもいいかな? ランドです。よろしくね?」


 ひゃー… 相変わらず艶っぽいわ…。お酒、飲んで無いよね?まだ朝だし…


『ヴァイスと言う。呼び名は何でも良い』


 ツンツンしてるヴァイスも可愛いよねぇ。ニヨニヨしちゃうよねー。


「なんだか妬けるね…」ボソ…

「? 何か言いました?」

「なんでも無いよ?」

「? あ、目的地、聞いてなかったんですけど、何処か聞いてもいいですか?」

「あぁ、そうだね。ダンジョンシティから順調に行けば5日で行けるんだけど、パルマっていう町なんだ」

「へぇ…。何か有名なものってあります?」

「あるよ。布が有名だね」


 布かぁ。仕事用の服、そこで作れないかな?

「そこのパルマ?では何日滞在予定ですか?」

「パルマは5日くらいかな?何かあった?」

「あー、実は仕事用の服が欲しくて」

「なるほど。それなら紹介できるお店があるよ」

「ホントですか!?やった…」


 それなら既製品とかが多いだろうから、悩まなくていいかも!楽しみだ!

 どんなやつにしようかなぁ…。かっこいい系、似合うかな?あんまり可愛い系はちょっと…。あ、今のあたしは超美少女だった。


 店員さんに相談したほうが早そうだね…。






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