第14話

 ダンジョン!ダンジョン!異世界あるある〜!何が出るかなぁ?超楽しみ!

 お、ここだね。入り口を鑑定してみた。


  初級ダンジョン入り口


 だって!初級だと、ヴァイスはつまらないかもね…


『俺はキリアと一緒なら何処でも良い』

「やだ…イケメン発言ってやつじゃん?」

『なんだ?』

「何でもない!」


 拝みそうになっちゃった。いや、ちょっと拝んだけどね。 てへっ


 早速入ってみると、1階層は草原みたいだけど、少し森がある。スライムが多めで、薬草が取れるみたい。ちょっとマップをコンプ?したいんだぁ。隅々まで行ってみよー!おー!


「ヴァイスにはつまんないかな?」

『構わないぞ?』

「そう?ありがと。マップを完成させたいんだけど、付き合ってくれる?」

『良いぞ』


 ふふっ。偉そうに言ってるけど尻尾が嬉しそうだ。


「1階層は隠し部屋とかも無さそうだね。魔物もスライムだし… 採取も変わり映えしないし。次、降りようか」

『そうだな』


 2階層に降りると1階より森感が強い。これは採取する物が増えるかな?


『ここはゴブリンがいるな』

「ゴブリン?って人型の魔物?ファンタジーあるあるの定番の魔物よね!?」

『あ、あぁそうだ。定番なのか?』

「…はっ!そうじゃないかなぁと思って」

『そうか』


 危なっ。前世のことバレるかと思った… でも、神獣だから知ってそうだよね。魂がどうのこうのとか言って。 ま、とりあえず目の前のことをやらないと! えっとたまには水使おうかな。


《ウォーターショット》


 パシュン!とゴブリンの頭部を狙った…はずなんだけど、ゴブリンの首辺りに当たって、まさかの首チョンパ。え、威力ハンパなくない!?


 ま、倒せたからいっか!こっちも命懸けで冒険者やってるし、外さなかっただけマシかな… ちょっと魔法とか命中率とかのレベル上げないと。自然と上がってそうだけど…。

 このままだと、いずれ取り返しのつかない事になりそう。


「ゴブリンの討伐証明ってどこ?」

『耳じゃなかったか?魔石もあるぞ』

「魔石?」

『胸の辺りにあるだろ?』

「おっと。初解体だ。……コレ?」

『そうだ』


 ゴブリンは遠慮したいなぁ。なんてったって醜悪な顔むけてきて、腰布が…。あたしのこと苗床って理解してきてるよね。臭いし。…キモっ。


 この階も隠し部屋とかないなぁ。じゃ、次、行ってみよー! ヴァイスと3階層に降りる。今までとは違って、ジメーっと湿気が凄い…


『俺はこの階嫌いだ!』

 なんて騒ぐからどうしたのかと思って… 見ない方が良かったかな。自慢のヴァイスの毛が… ヴァイス、痩せた?ガッリガリじゃん?


「痩せたの?」

『⁉︎…違う!濡れたらこうなるんだ!』

「そんな怒んなくてもいいじゃん… じゃぁさっさとマップ完成させて降りよう」


 採取はキノコ系が多かった。ショッキングピンクのキノコもあったり… スープに入れると出汁が出て、とても美味なんだとか。

地球じゃ絶対ダメ!って言うキノコ、アステールじゃ食べれるみたい。流石ファンタジーだよね!


 あとは、とっても綺麗で、キラキラしてるキノコも採取したの。鑑定で出なかったんだ… 帰ったらギルマスにお願いする予定。


 そういや、フロアボスみたいなの居ないね?


『フロアボスは5階層から出るぞ』

「流石ヴァイス!物知りだねぇ」

『⁉︎ そうだろ⁉︎ もっと褒めても良いぞ!』


 やだ…かわゆい… ワシャワシャしてやると、嬉しそうに尻尾を振る。 ビチャビチャに濡れたわ… 生活魔法のドライを使って乾かした。

 全身、びしょ濡れは気持ち悪かった…

 

よし、3階層も終わったから次、行こう!

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