第11話

 おはようございます。朝です。めっちゃ早起きしました…時間は朝の8時かな?鐘が鳴ってたんだー。え、1時間毎になるのかな?良く分かんないや… よし、身支度して朝ごはん食べて、ギルドへ!!


「キリアちゃん、おはよう。今日は依頼かしら?」


 アリアさん、朝から眩しい笑顔だ…


「アリアさん、おはようございます。ちょっと聞きたい事があって…」

「あら、そう… ちょっと待ってね。ちょっとの間、変わってくれないかしら?」

「分かりました」

「キリアちゃん。こっちよ」


 アリアさんと一緒に小部屋に入る。


「それで、聞きたい事って?」

「あ、その、アリアさんから見て、ランドさんってどんな人なのかなって」

「ランドさん?」

「えっと、はい」

「キリアちゃんは、ランドさんのことどう思ってる?」

「えっと会って間もないですし…人の良い商人さんかと」

「そうよね…。ランドさん、凄く真面目で良い人だと思うわ。キリアちゃんが悩む程、変な人では無いと思うわよ?」


「そ、そうなんですね…。お仕事中、すみません。ありがとうございました。あ、あと、今日は外に依頼に行きたいと思います」


 結局、真面目で良い人ってことだけ分かったかな?

 ちょっとモヤモヤするから、発散したいのもある。ストレスかかってんのかな〜?


 ギルドを後にして、町の外へ向かう。途中、屋台でお昼ごはんを買ってマジックバックにしまう。町を出て西側にある森へ向かう。

 採取、出来る物あるかな〜。なんか棒もって歩きたい気分……はっ!採取しなきゃ!ピクニックはこの世界じゃ出来ないよねぇ…魔物が出るし。


 森の中を歩いて行くと、開けた所に出た。綺麗な湖が…湖ほど大きくは無いけど、ちょっと大きめの泉ってやつ?穏やかな気分になる…かも?


 ちょっと休憩して、採取を再開しよう。


 …なんか視線感じるんだけど…?お腹空いたから、おやつ感覚で串肉食べるんだ!

 んーこのタレ美味しい!ピクニック気分だね!上がるね!


ピチャ…ピチャ…


 なんかね、変な音するんだけど、振り返りたくないんだよねぇ。まずは結界でシールド?して、深呼吸。すーはーすーはー。

 で、振り返る!


………あれ?森の中だったよね?目の前が白い…?あ、勘違いだったか!そうかそうか!んじゃ、おやつの続きを…


『その肉、くれ』 


 あれ? 気のせいかな?


「ん? なんか聞こえた」

『その肉くれ!』

「え?」


 何処から聞こえ…てんの? キョロキョロしてると、頭を押された。

 おっと。こけそうになって持ち堪える。そして上を見上げた…


…あ、え?犬が居る!超超大型じゃん!モフモフ!


『聞いてるのか?肉をくれ!』

「あ、お肉…?これ?」

『美味そうに食っているじゃないか!』

「あたしは美味しいけど…」


 はい。と串を外してあげる。


『まぁまぁだな』

「屋台のだからね」

『よし、俺もお前に付いていくぞ!』

「え?…勝手に決めないでくれない?初めましてなのに、付き纏うって図々しく無い?」

『だ、だめなのか?』

「うっ…」


 伏せの状態でキュルルンな目を向けられるんだけど… 動物には弱いのよね〜。

 どうしようかな〜。モフモフ癒し要員で…


「…付いてきてもいいけど、大きすぎない?一般的な大きさなら」


 すると、シュルシュルと小さくなっていき、中型犬くらいの大きさに。


『これで良いか!?』

「ふぉぉ!モフモフ!良いよ!一緒に行こう!」


 チョロいあたしが居たわ。


「ちょっと臭いね…」

『なんだと!?』

《クリーン》


『おい!』


「あ、良い匂いする。良いね!ふわっふわ!」


『…俺の話を聞けー!』


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る