第6話

 無事、ダンジョンシティに入れたあたし。まずは、ランドさんと…どこ向かってんの?


「あの、ランドさん?どこ向かってるんですか?」

「あぁ、うちの商会だよ」


 商人さんになるとお店持たなきゃなのかな?大変だ!とっても面倒くさそうだ!


「面倒くさそうとか思ってる?」

「え」

「顔に出てるよ… ここがうちの商会だよ」 

「あはは… 結構大きい所ですねー。商会なんて初めてなんで、比較出来ないですけど。」


 ランドの商会は一階に1kの部屋が10室?くらいはありそうだ。二階も同じくらいある…


「そうだね。ちょっと商品見ながら待ってて」

「はーい」


 ランドさんは、そう言って奥に入って行った。あたしは商品を見て回る。包丁が欲しいんだけど…三徳包丁みたいなのを見つけたので、それを買った。他は今のところ欲しいとは言えないかな。今のうちにちょっとステータス弄ろ…



名前 キリア 性別 女 年齢 15

  種族 人族(?)  LV 10

  HP 350 (800) MP 500 (2500)

  攻撃力 100 (300) 防御力 150 (300)

魔攻 100 (400) 魔防 150 (450)

運 ∞ 収納 ∞ 魔法 (全属性)

火魔法LV6 風魔法LV8 (水魔法LV4 )

 土魔法LV3 (時空魔法LV9) (聖魔法LV5)

(闇魔法LV8) ( MAP LV9) (探索系LV10)

 魔力操作LV6 異常耐性LV5 物理耐性LV5 魔法耐性LV6 錬金術 LV1

  スキル (創造魔法)

  称号 (創造神の加護)(異世界人)

 (隠蔽されてます)


よし!


「キリアお待たせ。冒険者ギルドに行こうか」

「はーい」

「いってらっしゃいませ」

 

 商会の人が頭を下げて見送ってくれた。町の入り口の方にもどりながら、きょろきょろは恥ずかしいから出来ないんだけど、頑張って道順を覚えてた…5分もしないで冒険者ギルドに着いたよ! めっちゃ近かったよね!? ちょっと衝撃で道順、飛びそうになったわ。


「いらっしゃいませ。ご用件をお伺いします。」

「ランドです。今日はギルマスいますか?」

「ランドさん、お久しぶりです。マスターはいつでもいらっしゃいますよ。少々、お待ちくださいませ」


 受付のお姉さんがどこかへ…ギルマスのとこか。ランドさんが話してる間にギルド内を見回した。

 やっぱ併設されてる酒場?あるんだー。あ、ご飯も食べてる。飲みたい… この世界の成人って何歳かな。ここのお酒ってちゃんとアルコール入ってるかな?


「…ア」「…リア!」「キリア!!」

「あ、はい!」


 やば。ボーッとしてた…


「大丈夫?」

「あー、はい…」

「お酒は18になったらだよ?」

「…何も言ってないですけど」

「ふふ。顔が物語ってるよ」


 あちゃー…仕方ない!飲みたいんだ!でもあと3年待たないとダメか…

 しょんぼりしてたら、行くよって言われて2階に連れてかれた。


「マスター、ランドさんがいらっしゃってます。」

 

 すると中からドスの効いた声が聞こえた。


「おう、入れ」

「失礼します。どうぞお掛けください。今、お茶をお待ちします」


 勧められるがまま、ソファに恐る恐る座る。スッゴイ沈んだ。お高いヤツだ!

 なんてソファのこと考えてたら、受付のお姉さんがお茶を持って来てくれた。


「どうぞ。こちらはギルマスとっておきのクッキーです」

「おい!」

「アリアさんは相変わらずですね」

 と、3人でやり取りをしていた。


「アリアと申します。これからよろしくお願いします」

 あたしに向かって話してた。返さなきゃ…


「…キリアです。よろしくお願いします。」

 うまく笑えない。初めての人は無理だ…人嫌いに加えて人見知り… 陰キャなのさ!


「ランドが珍しいな。この嬢ちゃんのことか?」

 ギルマスが突っ込んでくる。イケボだけどさ、人見知りな。ランドさんに視線を向ける。 クッキー食べよ…、ちと甘すぎないかい?


「えぇ。この子、色々危なくて」

 ふふふ。と色っぽく…え、待って?あたしそんなに危険物なの!? お茶を飲んでたんだけど、吹き出しそうになっちゃったよ!


「キリア、ギルマスは看破出来る目を持っています。隠蔽は意味ないですかね。」


 え!とランドさんの顔を見る。 ランドさんぶっ込んできたよ?頑張ってステータス弄ったのにぃ!  マジかー…


「あぁそうだな。意味ないな。弄ったみたいだがな」


 ニヤニヤしながら見てくる。

うっさいわ。なんだこのおっさん… スンと無表情になった。


「ギルマス、キリアは意地悪な人は嫌いらしいですよ?訳ありなんですよ」


「お、おぉ…すまん。看破出来るのは俺くらい…だな。あとは弄ってあるステータスで大丈夫だ。で、だ。冒険者登録するんだろ?」


 意地悪な人嫌いだけど良く知ってんね? ランドさんに気押されてる…ギルマスよね?


「あ、はい」

「じゃぁこれに魔力流せ。それで登録できる」


 地球でいう免許証くらいの大きさのカードに少しずつ魔力を流す。これ、どれくらいやればいいのかな?もっと?ん?


「止めろ!」

「ひゃっ…」


 びっくりして飛び上がった。ランドさんに、しがみ付いてしまった… 目が合って慌てて離れたけど!恥ずかしい!


「ギルマス…」

「お、おぉ…これ以上流すと割れる。」

「あ、はい…」


 とりあえずどっかに篭もりたいわ…

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る