第90回 京都SFフェスティバルに行こう(2)
いよいよ始まったカクヨムコン9。その裏で京都SFフェスティバルの話題を書いているのは、おそらくこの記事だけなんじゃないかなと思っています。
カクヨムコン9のランキングの動きは気になるのですが、京都SFフェスティバルも気になる……じつはオンライン開催で無料の今年。アクセスしないSFファンはいないでしょう。
実は京都SFフェスティバルはきょうの夕方からスタートなのです。ということで配信まで待てないと思いの方もいるでしょう。前回、タイムテーブルを公開しました。これですね。
・16時30分~17時00分 オープニング
・17時00分~18時00分 橋本輝幸×鯨井久志 海外SF紹介者という仕事
・18時10分~19時10分 久永実木彦×ホークマン×メカルーツ 猫×アポカリブスだにゃ~!
・30分休憩
・19時40分~20時40分 高島雄哉 SFをSF考証する
・20時50分~21時50分 夏海公司×周藤蓮 20年代のSFとライトノベル
今回は一コマ一コマ出演者を確認してみましょう。
まず橋本輝幸さん。2000年代海外SF傑作選、2010年代海外SF傑作選(ともに早川書房から刊行)の編者でSFの書評家です。個人プロジェクトのRikka Zineを立ち上げています。第一回かぐやSFコンテストの審査員を務めた方です。
続いて鯨井久志さん。書評家でSF翻訳家です。翻訳にジョン・スラデック「チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク」(竹書房から刊行)があります。サークル「カモガワ編集室」主宰です。
続いて久永実木彦さんです。日本のSF作家で第8回創元SF短編賞を「七十四秒の旋律と孤独」で受賞しました。さいきんでは「わたしたちの怪獣」がヒット作です。ホークマンさんは月刊コミックガーデンで「ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット」の原作担当しています。メカルーツさんは同作品の作画担当者です。このお三方に猫とSFについて語っていただく企画です。
三コマ目の高島雄哉さんは第一回星新一賞で「わたしを数える」で入選後、第5回創元SF短編賞を「ランドスケープの知性定理」で受賞しました。改題後「ランドスケープと夏の定理」として単行本化しました。ゼロ年代のSFロボットアニメ、ゼーガペインのノベライズのほか、SF考証をさまざまな作品で担当されています。ゼーガペインで反応されたネットの紳士の皆さんにはぜひおすすめします。
最終コマはライトノベル発の作家ですね。夏海公司さんは「葉桜が来た夏」で電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞してデビューしました。「ガーリー・エアフォース」(電撃文庫)「はじまりの町がはじまらない」(ハヤカワ文庫JA)など代表作があります。周藤蓮さんは「賭博師は祈らない」が電撃小説大賞金賞を受賞してデビューしました。著作に「吸血鬼に天国はない」(電撃文庫)「バイオスフィア不動産」(ハヤカワ文庫JA)があります。お二人ともキャリアは違いますが、ライトノベルの今をどのようにお話ししてくれるのでしょうか。たのしみです。
ちなみに副読本が京大SF研のBOOTHでも販売されています。そちらもチェックです。
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