第83回 書籍化されるある法則とは?

 カクヨムでも小説家になろうでも、どこの小説投稿サイトでもWEB小説という世界はランキングファーストです。ランキングを見て、流行っているものを書くべき、それに尽きます。流行の作品を何作か読んで、対策を練ることが書籍化という視点で見れば一番効率がいいと思います。

 時間を無駄にしたくないと思っている人はそこを越えてみてから上達を目指しましょう。公募をするのは読者の反応がついてからでも遅くはありません。WEBは読者の反応が直接分かるので、そこで読まれないなら経験値をひとつ得たと思っていたほうがいいでしょう。


 誤解を恐れずに言えば、公募というのは小説が上手くなりたい人間が臨むべき世界だと思います。評価シートの配布や講評といった通過者向けのオプションがあるため、上達が早いです。誰かに読んでもらう以上の効果が期待できます。

 一方で公募を選択しないひともいますよね。同じ小説の世界でも文学フリマや同人誌即売会どうじんしそくばいかいを目指すひともいます。そうした人たちの書く小説が公募に挑む作家より劣っているとは思いません。むしろ優れている作家も多いと聞きます。ただ同じ書き手ですから上も下もないのが常識です。

 さらにそこにWEB作家という人々が加わったときも同じです。特に作家であることの違いはありません。


 話を戻せば、カクヨムの作品のなかで書籍化を目指すとき、ランキング以外で経験的にによって書籍化になる作品が決まっていくとも言えます。

 その法則、ずいぶん前にカクヨムのお知らせに載っていたのですが、何でしょうか? 知っている人も多いかと思いますが、それはです。【徹底調査】特集ページ掲載後に書籍化された作品をまとめてみた( https://kakuyomu.jp/info/entry/feature_research )より。


 カクヨム公式レビュワーによるレビューをして貰うこと。


 そんな単純な法則です。カクヨム公式からのレビューは基本的に公募における下読みを普段している方が多いようです。ですからカクヨム公式レビューには公募における一次審査通過と同等の価値が少なくとも存在します。まず作品を発表してからカクヨム公式からレビューを貰えるかがポイントになっています。ここで記事の要約をすれば異世界ファンタジーが三割、ホラー、SF、歴史、ミステリーといった一般文芸ジャンルが半数、といった内訳です。なかでも有名なのは2022年本屋大賞受賞作「同志少女よ、敵を撃て」でしょう。


「カクヨム公式によるレビューなんて夢のまた夢でしょ」


 という声もありそうですが、じっさいにカクヨムで書いている人間のレベルはカクヨム甲子園の作品でさえ高いものです。年齢に関わらず、カクヨム全体のレベルは高いと思います。誰でも公式からレビューを貰うことはできませんが、確率的な問題であることは間違いありません。 

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