第74回 カクヨムWeb小説短編賞対策をしよう

 カクヨムコンの季節まで1ヶ月を切りましたね。カクヨムコンは今年も短編賞に応募しようと原稿を書いています。カクヨムコンの長編応募の経験はありませんが、短編賞はある程度の基礎知識は公開しておこうと思います。

 カクヨムの短編賞は一万字以内ののための賞だという認識をしておいてほしいです。今回は円城塔賞があり、一般文芸にもその門戸が開かれていますがコミカライズ、月刊コミックフラッパーによる漫画化がメインです。

 文章の読み味はそれほど重視されません。どんな文章であれ、漫画の原作としてシナリオが出来ていることが第一条件でしょう。


 読者選考があるのは長編と共通です。投稿時の最大瞬間風速さいだいしゅんかんふうそくを測ってランキングされます。ランキングはトップページからの導線が出来るのが特徴です。ですので、ランキングに載るための戦いがあります。掲載時の★の数とフォロー数の合算で、ランキングが決定されます。投稿日は特に中間選考には影響しないようです。なので12月投稿作品であれ1月投稿作品であれ、人気になったという実績が頼りになるというのが本当のところではないでしょうか。実際に過去の中間通過作の★の下限は★9という例もあったそうで、ランキングが相対的なものであるなら、それも納得です。またカクヨムの評論やエッセイなどでランキングの相対的な位置を公表する連載も始まったりします。そこでデータチェックしながら、毎日を過ごすのが安全牌あんぜんぱいです。2ヶ月間の戦いですから、焦らずに取り組みましょう。


 短編賞に限らず、カクヨムコンの投稿日は12月の初日が多いです。つまりスタートダッシュをかける作家が多いのも特徴です。毎日投稿、2000字程度で60日更新で12万字を超えるわけですから、それくらいがベターとなるのは間違いなさそうです。


 短編賞は上限一万字です。なのでどんなに多く話数を割っても4日から5日程度の更新になります。それまでのフォローを取るか、評価を取るかは作家次第ですが、私は一括投稿を取ると思います。しかし、それは作品の性格にもよるので、作戦を良く練りましょう。


 Xでの宣伝も効果があります。ただ微妙だと思います。やった割りの効果はないと考えた方がいいです。めちゃくちゃヒットさせるには投稿サイトでのパワーをどれだけ確保できるかがポイントです。そのためにキャッチコピーをきちんと考えたり、作品以外のところを磨いておくのを忘れないことが重要です。短編賞は短期決戦なので、投稿から3日くらいでどれだけ伸びたかを見てからXの宣伝や売り込みをしたほうがいいと思います。


 またカクヨムコン中の営業行為は特に禁止されていませんからユーザーフォローを一定数して結果を見守るというのも手です。ユーザーフォローはカクヨムでの活動に最も影響する要素ですから、慎重になりすぎるくらいがちょうど良いと思います。フォローをされたらきちんと作家の作品を覗きに行って足跡を残しておくといいですね。しかし、宣伝のために来たと思われるのも後々良くない結果になりますし、礼儀は尽くしましょう。

 以上の通り、ネットワークづくりはそれほど重視しないでいいと思います。この2ヶ月でそうした勝ち筋を決めすぎないことがのちのち良い結果を生みます。なぜなら、短編賞に臨んだ結果としての燃え尽き症候群バーンアウトがあれば、小説を書くという当たり前が無くなってしまうからです。すべては自分の力量と時間との兼ね合いでカクヨムコンにどれくらい注力できるかをクールに考えられた人間だけがこの2ヶ月をうまく過ごせます。

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