第37回 短編作家の歩き方(2)

 カクヨムリワードの換金額かんきんがくがずいぶん前に引き下げられましたね。今回の更新で8月の初めから500リワードつまり500円からアマゾンギフト券へと換金が可能になります。(喜びに沸く近況ノートを見ながら、今回は残念なお知らせをしなければなりません。)

 カクヨムロイヤリティプログラムの開始は2019年の10月です。もうすでに開始から2年と2ケ月以上の月日が経過しています。長編で稼いだ人もたくさんいるのではないでしょうか。またカクヨムは稼げるサイトとして登録した人もいるのはないでしょうか。

 カクヨムリワードは失効があります。お金が貯まっていても、換金期限が迫ってきていたら、失効する前に換金しましょう。これは損をしないために必須です。



 私のような短編作家の実情はどうでしょうか。


 カクヨムロイヤリティプログラムに登録したのは私の記憶では2019年の暮れだったと思います。その頃はだいたいカクヨムコンの短編部門に合わせて、10,000字の短編を用意し、宣伝し、ユーザーのフォローを増やしていました。気づけばぽつぽつと多くても100円以下のリワードがついていました。とても換金額の3000円には届きません。当時の30倍は頑張らなければいけない。

 でも、この頃はとても夢に溢れ、楽しかったのです。お金は必要なかったとも言えます。

 それから少しずつ、4000字から10,000字程度の短編を書くようになりました。それでも1円の月があったり10円や20円の月があったりしました。塵も積もれば山となる、ですね。

 こうして2年以上の月日が流れ、手元に残ったのは300リワードでした。これも換金には届きません。幸いにも600リワードをキャンペーンで頂けましたが、これは私の実力ではありません。そういう巡り合わせだっただけです。


 そうして気づけば私は長編を書き始めていました。

 状況が少しはマシになると信じて――。


 今、カクヨムリワードの話で浮きたっているのは、長編を一生懸命に書き続けた人たちの日々の結果です。これは忘れてはいけません。

 そして今からロイヤリティプログラムに手を出すなら、短編で結果が残ると考えない方が良いと思います。

 

 最初から、利率のいい長編を選ぶべきです。 

 そうして、勝ち取ったリワードで、何を選ぶか? 何を買うか? そうした時間は格別のものだと思います。リワードを得た者の権利です。

 私の実験はロイヤリティプログラムに関してはひとまず終わりだと考えていました。 

 少額でもいいからカクヨムでお金を稼ぐにはどうすればいいでしょうか? やり方は3つほど考えられます。

 ひとつめは、常に一定の量の小説を書き続けることです。これは長編、短編どちらでも同じです。

 ふたつめはコンテストなどに出て、周知してもらうことです。あるいはランキングに載るでも構いません。

 みっつめは、毎年開催されるKACカクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップの受賞者になる、あるいは皆勤賞を取ることです。KACではリワードを受賞者や参加者にプレゼントする企画があります。これに参加しましょう。

 私の経験で300リワード、KAC関連で皆勤賞を取れば2021年の情報で300リワード。合わせて600リワードです。さらに受賞者であればもっと上のリワードを貰えます。

 換金して600円。

 例えばアマゾンのデジタルミュージックが1曲で250円ですから、2曲買ってお釣りが来るわけです。アマゾンのギフト券の失効は10年ほどですから、次の作品の準備に時間をかけて、ゆっくりとキャリアと作品を磨いていきましょう。

 すぐに稼げるわけではないですが、「塵も積もれば山となる」ですね。やってみても損はない世界だと思います。

 

 この記事を書いたのは1年ほど前かそれ以上前でした。

 いまはどうでしょうか?


 カクヨムサポーターズパスポートが始まりました。

 なんとサポーターがついたのです。このころには予想もつきません。サポーターのみなさん、ありがとうございます。いただいたギフトでモチベーションアップに役立てたいと思います。

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