第17回 Twitter(X)

Q.Twitterでの宣伝方法とかもあるなら読んでみたいです。


A.Twitterに関して言えば、Twitterからのアクセス流入は全体の25パーセント程度です。なのでカクヨム内での対策を先にするのが賢明です。カクヨムから直接アクセスが来ることが多いことを念頭に話を進めます。

 

 Twitterからのアクセスは隙間すきま時間にあると言われていますが、実感として隙間すきま時間にアクセスすることは、ほとんどないと言っていいでしょう。だいたい社会人や学生の時間の動きは毎日決まっています。お昼、つまり午前11時から午後12時前後を目安にして、Twitterで宣伝することをお勧めします。あとは夕食後の時間帯も宣伝を出来ればしたいものです。比較的、ユーザーが落ち着いた時間帯を狙うのがコツだと思います。

 

 TwitterはRTリツイートで効果を倍増させるツールです。協力してくれそうな作家の仲間がいない内はそこに時間や力を注入するより、作品の完成度を上げたほうがいいかと思います。何より毎日読んでくれる読者さんやファンを大切にすべきです。


 またカクヨム作品をTwitterで宣伝するときは、作品のトップページ画面よりも「読んでほしい話」のところからリンクを貼るのがおすすめです。

 初見の読者は悠長ゆうちょうに時間を使ってはくれません。作品へのアクセスに使うクリック数はできるだけ少なく設計するのが最善です。Twitterから直接本文のページという動線を作ることを心掛けたいですね。


 ただし、こうした機能面でTwitterを運用すると長続きしないものです。


 Twitterはそもそも趣味的なゆるいつながりのコミュニケーションツールに様々な公共情報やインフラ情報などが乗り入れた結果、大規模だいきぼな情報システムを有するツールになったものです。

 Twitter内でゆるい関係性を作って、そこでコミュニケーションしながら毎日を過ごすほうが有意義です。これは価値観の問題なので深入りはしませんが、現実的に宣伝だけではフォロワーも増えません。


 あなたの持つ持ち味をそこで表現してみてください。そうすることで人はあなたを好きになって、あなたの作った物語へ誘えます。あくまで計算ではなく、自然体でTwitterとフォロワーと外の世界に触れてみてください。


 


 去年、ツイッターの経営者がイーロン・マスク氏に変わりました。以後Twitterは革命期かくめいきを迎え、大転換だいてんかんを迎えるに至る…… と思ってはみたものの、特になにかが変わったということはなく、カクヨムの裏でフォロワーさんたちと楽しくやる場所、Twitterは健在けんざいです。しかし、運営会社はTwitter社からX社に変わりました。


 一方でビジネス的にはTwitterの今後を心配する声もあります。マスク氏が広告費を削ったとのうわさがあったり、当時のTwitter社の人間をつぎつぎとクビにしたり、激動の一年が始まったらしいです。


 いちTwitterユーザーから言うと、大分インタフェース周りが改修されているのが現在のTwitter。どこが変わったのでしょうか。


 ホーム表示/時系列表示の廃止がまずひとつ。


 ホーム表示というのは前のTwitterではユーザーの嗜好しこうに合わせたトピックが表示されていました。たとえば映画好きならカンヌ映画祭の模様が表示されるとかです。Twitterを開いたら、ある映画スターの顔しか出てこなくなったってこともありましたね。懐かしいです。興味は感じられませんでした。おそらく、ほかのトピックのファッションや教育などでも同じように「そうじゃねぇよ……!」っていう状況だったのでは? と思ってしまいます。

 一方、時系列表示はTwitterユーザーがつぶやいた順番で表示されるシンプルな表示でした。いわゆる文脈ぶんみゃくに依存した形態ですね。


 このホーム/時系列表示の大転換。それが、いまのTwitterです。これがフォロー中タブとおすすめタブになりました。やり方は画面の上のほうをスライドさせてあげるだけです。


 かなり直感的に使い心地が変わってしまったTwitter。文脈をどこまでツイートで追えるようになるかが今後の焦点になりそうです。積み上げた文脈を表示させるにはおすすめタブはまだ発展途上です。


 これからは楽しみなのですが、そのまえにTwitter社が終了しないかが心配ですね。


 基本は無料で使えるTwitterですが、有料で一四〇文字を超える長文をつぶやけるTwitter Blueがあります。このTwitter Blueユーザーが増えてくれば、今後は分からないです。ビジネスモデルとして確固としてくると、現在の広告収入の問題を打開だかいしてくれるはずですね。今後の展開としてはおすすめタブがTwitter Blueユーザーのツイートのみの表示になり、アンケート機能もTwitter Blueユーザーのみが使えるようになるそうです。それにいわゆる便利機能を担っていたTwitterのカスタムツールもつぎつぎと使えなくなりました。


 無料でTwitterをタダ乗りできる時代は終焉しゅうえんを迎えそうです。

 ユーザーのあいだではMisskeyミスキーBlueskyブルースカイといった分散型SNSに乗り換える動きが現在あります。巨大SNSの終わりはmixiミクシィを思い出させます。今後の動きを注視したいですね。

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