第5回 初心者向けエッセイ(1)

 カクヨムで初投稿を終えた作家はどこへ行きたいかを明確にするのがいいと思います。これだとまるで就活ガイダンスですが重要です。ウェブ小説で成功したいひと、ウェブからの拾い上げで書籍化まで漕ぎ着けたいひと、ウェブ小説コンテストに通過して書籍化したいひと、ウェブではなく公募で成果を上げたいひと、本を売りたいひとなどなど。断っておきたいのはどこを目指すにしてもやらなければいけないことややっておかないと損することのバリエーションの数自体が違います。


 わたしの目指す方向や目的は、

 

 ・SF系公募で一次選考を通過すること

 ・小説の腕を磨くこと

 

 小説の執筆しっぴつ自体は一人で書いていく孤独こどくな作業なので、今している最低限のフォローはそれまでの仲間づくりにほかなりません。

 ウェブの拾い上げから書籍化したいひとはその努力を始めてください。その努力は荒木飛呂彦先生のように「企業秘密をおおやけにするのですから、僕にとっては、正直、不利益ふりえき」くらい言ってみせてください。人の批判をしている時間はないはずです。


 またどうして本連載を続けるのかという問いにたいしては、ただ自分の創作で身につけた知恵、知識、情報、経験をシェアすることでカクヨムで作家業を行うすべての人間に貢献するためです。

 このためにさまざまな手法をかたよりなく公開し、議論を起こし、コミュニケーションを行う、それ自体がみなさんとわたしの財産なのです。


 自らがどこへ行きたいのかをはっきりさせた上で、自らがなにが好きなのか、どういう文章を消費したいのか、自分はどんなテーマの小説が書きたいかなど、目的をはっきりさせることによって頭に浮かんでくることが違うと思います。

 作家業を始めたなら、あとは自力で進むしかありません。しかしある程度のことなら教育に投資することで馬鹿みたいな失敗をしなくてすみます。それは人の間にいれば自然と身につくものです。まずは、フォローからはじめてください。そして情報や知恵、知識を集めてみましょう。それもひとつのステップです。一回、上ったら終わりということでもありません。どんな世界でも一段上ったらまた別の段があるものです。上り続けましょう。


 そして書き続けることを自らと約束してください。「継続けいぞくは力なり」とよく聞きますがそれは本当のことだと思います。

 長編を仕上げたあなたは立派です。それは誇っていいことです。小説を書く途中で得たファンがいるならば、それもまた同じです。光の方へ進みましょう。

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