肉食うだけ

この一週間、カーリーは毎日アホみたいに肉食ってた。

カーリー以外は1日で飽きた。

カーリーは最終日に開かれたフードファイトコンテスト子供の部で優勝した。

優勝書品がワイバーンの肉でその肉もすぐ食ってた。

カーリーは何かの病気なんじゃないかと不安になるほど食ってた。

アリー曰く、前衛職は普通より多く食べる傾向があるらしい。

それでも食い過ぎじゃない。


「カーリー明日から、肉ダンジョンに行くからな。わかってるな。」


「わかってます仁。鍛錬は怠っておりません。」


「それならいいが。」


カーリーは腹一杯にくでお腹を膨らませて、寝そべりながら言った。説得力がまるでない。


「カーリー明日は飯抜きだ。」


「なぜです仁。体調は万全です。」


「そうか、、、。」

カーリーに真面目な話をしても時間の無駄なので、会話を切り上げる。


翌日、肉ダンジョンに潜ると、カーリーはいつも通りの働きをした。

適当にボスを倒して、肉を大量にゲットして帰った。


「この街は治安がいいな。特に冒険者に襲われなかったし。」


「そうですね。お腹が減ってないからでしょう。」


「そうかもしれないな。」


確かにこの街は、食材で溢れているからな。


「多少寄り道したが。海までここから半日ほどだろ。」


「はい。半日ほどだと思います。」


仁はワイバーン盗賊団と戦った後、ワイバーンに乗ったら移動がもっと早くなるんじゃないかと考えていた。

しかし、テイムするのは難易度がかなり高いらしい。


「ワイバーン盗賊団って本当はすごかったんだな。」


海の街レティアへの道中騎士団と遭遇した。


「汝らは、レティアへ向かうのか。?」


騎士団のリーダーらしい奴が馬(足が8本ある)上から話しかけてきた。


「はい。」


「そうか、、、。実はレティアは巨大魔物が暴れて甚大な被害を

被ったのだ。手助けしてはくれないか?」


「対価は?」

アリーが睨んできたが、ここは強気に出る。


「漁業権だ。戦いに参加したらこの季節の漁業権が与えられる。」


「分かった。参加しよう。」


それから、情報をある程度聞いて、騎士団は去って行った。

多くの助けを求めるためにだろう。


「仁さん。困っている人がいたら、無償で助けるべきです。」


「あそこで、無償で助けてしまったら、俺たちが困っちまうだろ。」


「今は、余裕があります。」


「今はな。それに、金がないと教会に寄付できないぞ。」


「それはそうですが、、、。でも、無償で助けるべきです。」


「そうかもしれないな。でも稼いだ金で、さらに多くの人が助けられるかもしれないぞ。」


それから、アリーと口論してしまった。

生まれて初めて騎士団と会話して、興奮してたのかもしれない。

そして、それはアリーも同じなのだろう。

そう思えたのは、俺が眠りにつく時だった。

その日はアリーの手を少し強く握って寝た。


ーーーー翌朝、港町にてーーーー


「アリー昨日は、悪かった。冷静じゃなかったよ。」


「いえ、私も昨日は言い過ぎました。」


「アリー仲直りのキスをしよう。」


「えっ!!キスですか!?」


アリーの顔が真っ赤になる。耐性が全くないからだろう。


「ああ、キスをしよう。盗賊に殺されてしまった俺の家族はそうだったんだ。

よく、姉と喧嘩して、仲直りのキスをしたよ。」


あくまで、下心などない。そう表現した。この言い方なら、断りにくいだろう。


「でも!!それでもキスなんて!!」


アリーは興奮するが、いきなりキスをする。


ちゅっ


「なっ!!」


アリーは虚をつかれる。


「これで仲直りだなアリー。これから、仲間として家族としてもっと

仲良くなるためにたくさんキスをしよう。」


仁はこの流れなら、勝てると確信した。よくよく考えれば、3年以上も我慢したのだから、キスぐらいしてもいいだろう。

ぐへへ、ここからだ。ここからアリーとエロざんまいの生活を送ってやる。


その日から、おはようとおやすみ、行って来ますのキスをするようになった。

その度に、仁は高級娼館で必死に努力した。

キスだけで、相手を気持ちよくさせる技術

魔力感知と気配察知をフル回転させて3回に1回成功できる程度だ。

3人娘もキスをねだって来たので、してやった。アリーともしてた。


アリーエロ妻化計画を心の中で考えてたら、外から爆音が鳴った。

慌てて外を見ると、巨大タコがいた。巨大タコが街を襲っていた。


「行くぞみんな!!」


即座に切り替えた。今はそれどころじゃないらしい。

近寄ってみると、すでに多くの人達が戦っていた。

しかし、攻撃の一切が効いてない。

俺たち、5人も攻撃してみたが、触手1本切るのが精一杯だった。

切っ触手もすぐに生えてきたし。


1時間ぐらい戦って、巨大タコは帰って行った。

「お〜いお前ら、途中から参加してくれてありがとな〜」

でかいおっさんがのしのしと走ってきた。


「いや、騎士たちに頼まれてな。」


「そうか。騎士たちが。ていううか、お前ら漁業ギルドに戦闘参加登録はしたのか?」


「してないが。しないといけなかったのか?」


「ああ。漁業権がもらえないし。魔物を倒した時の素材がもらえないぞ。」


「分かった。これからしてくるよ。」


それから、親切なおっさんに魔物の情報を聞き出した。

あの魔物は、魔法が効きにくいし、斬撃や矢傷もすぐに治ってしまうらしく、

倒しきれないらしい。どうやって倒すんだこれ?

漁業ギルドで登録をした後、適当に魚や貝を買って帰った。

カーリーは嬉しそうに食ってたが、食いすぎて、貝に当たって、

翌日は動けなかった。


「さてと、みんなどうやったら、あれを倒せると思う?」

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