16人
「やっぱり、お前ら冒険者を襲ってたのか。なんとなくそんな気はしてたがな。」
「おいおい、お前らはもう終わりなんだぜ。女と装備をおいてけば命は取らないでおいてやるぜ。ギャハハハハ。」
5人は勝ち誇ったように馬鹿みたいに笑っていた。
この前、絡んできた奴らだ。
「落ちつていて話を聞けよ。まずは交渉をしよう。」
「交渉だと?そんなことして俺たちに何か意味があるのか?」
「あるよ。これはみたことあるだろう。」
収納からアダムス公爵の執事からもらった、短剣を取り出す。
「なっそれは!!お前ら公爵の関係者か!!」
ここは公爵領なので、基本、公爵の紋章は知っている。
「そうだよ。ちなみに公爵からダンジョン内での殺しを取り締まるように頼まれてな。」
これでこいつらは、俺たちを殺せなくなった。公爵の領内で関係者を殺すことは、公爵の顔に泥を塗る行為だからだ。
「嘘つけよ!!お前ら明らかに弱そうな気配じゃねえか!!」
嘘でもほんとでも、俺たちを殺すことは割に合わないのだろう。
「魔力隠蔽と気配隠蔽だよ。俺たちは、うまい羊に見えただろう。それよりも交渉をしよう。」
「交渉?」
「ああ、他にダンジョン内で殺しをしている奴らを吐けば、お前らを見逃してやるよ。」
「本当に見逃してくれるのか?本当に見逃してくれるんだな!!」
「ああ。見逃すよ。だから教えてくれよ。」
それから、こいつらは色々と話し続けた。
それで分かったことだが、どうやら、二週間後に冒険者を襲っている奴らはの会合があるらしい。
「最後にお前らの宿を教えてくれ。」
「宿?なぜだ?」
「お前らが嘘をついてるかもしないだろう。もし嘘だったら、報いは受けなければならないからな。」
「報い!?見逃してくれるんじゃなかったのかよ!!」
「本当のことを言ってたら、見逃してやるよ。この二週間宿から1歩も出るなよ。
監視が面倒だからな。」
「悪かった!!本当のことを言うよ!!」
どうやら、会合は2週間後でなく一週間後らしい。やっぱり嘘だった。
ついでで、こいつらの宿も聞いておいた。
そして、こいつらを見逃して別れる。
それにしても、面白いほど上手く行った。運よかったな。
ーーーー夜ーーーー
「本当に大丈夫なのですか?」
「ああ、大丈夫だ。寝込みを襲うのは得意だからな。」
「そうですか。では、帰りを待っています。」
先ほど出会った5人の宿に行って、寝込みを襲うのだ。
どうせやけ酒でも飲んでいるだろう。
そして、彼らの宿に忍び込み、それぞれを毒殺して帰った。
「やっぱり、寝込みを襲うのが一番効率いいな。死体は収納できるし。
お金とレベルが稼げるし、アリーにも褒められるから、最高だな。
次は一週間後か。」
死体を捨てて、
一週間後の会合でも、同じように毒を風に乗せた。何人か毒耐性があったのか、
息があったけど、アリーが光の矢で殺してもらった。合計11人。
5人足して16人
こいつらは、5人以上のパーティーで動いてたから、警戒心が乏しかったのだろう。あったとしても変わらんが。
「一週間で貯まったな。金貨9枚」
「そうですね、あっけなかったです。」
「しょうがないよ。でも恨みを買ったり、有名になったら、逆に俺たちが狙われることになる。気をつけよう。」
「そうですね。では早速、奴隷商館に行きましょう。」
奴隷商館で3人を買って、契約魔法を刻み、俺たちに危害を加えないようにした。
「一気に3人も増えるのか。まあ、戦闘職じゃない俺がいくら頑張ってもしれてるしな。」
「そうですね。搦手を使わずに勝てるのがそれが一番ですよ。」
「そうだな。まずはちびっ子3人の強化だな。」
「そうですね。彼女達は職業を得て、まだ一年も経っていませんから。」
この世界では、10歳になって初めて職業を得ることができる。
職業を手に入れるまえはレベルはない。
スキルレベルは職業が手に入る前から、上げることはできるがその強さには
ある程度限界があるらしい。
3人の少女はまだ10歳なので、鍛えてやらないと使えない。
「とりあえず、2年はこいつらとこの街から出られないだろうな。」
「そうですね。このままでは、この子達を旅にはついていけませんね。」
「そうだな。エルザ、カーリー、ネムニこれからよろしくな。」
「ふん」「よろしくお願いします。」「よろしくね〜」
貴族は一般人よりも才能豊かな人が多いらしい。
サラブレッドというやつだろう。
「お前らさっさと強くなって、俺を守れよ。」
ーーーーーー子育てパートーーーー
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