異世界には暴力で満ちている( ^ω^ )
矢が刺さっている仁の腹から、血がどくどくと流れていた。
仁は、一瞬、頭が真っ白になったが、すぐに行動に移した。
「アリー逃げるぞ!!」
「はい!!」
アリーと二人で一気に森を抜けるため、走り抜ける。
ちなみに、レベルと身体強化のスキルレベルのため、アリーの方が足は速い。
「仁さん、その矢傷を回復したら、結界を張ります。私から離れないように、走ってください。」
「了解した。」
アリーは仁の傷を治して、光魔法を使って結界を発動させる。
この結界のおかげで、追撃の矢の心配がなくなった。
仁は、スワン達の血液を収納から取り出し、周囲に放り投げる。
「仁さん!何をしているのですか!?」
「魔物を引き寄せている。もしものために、スワン達の血液をそのまま収納していて、よかった。」
「なんでそんなの収納してるんですか!?」
「だから、もしものためだ。それにほら、魔狼が集まってきてる。
これで、俺たちには、おいつけなくなった。」
それから、2時間ほど走り続けてた。途中から、魔力消費を抑えるために、
持久力特化の仁がアリーが担いで、走っていた。
「やっと、森を抜けて隣町に着いたか。意外に近かったな。」
「そうですね、一番近い街を選びましたし。」
「もう流石に追ってきてないよな。ていううかなんで、俺は矢をいられたんだ?」
「おそらく盗賊か武器ゴブリンでしょう。スワンさんが死んだことは
まだ、私たち以外に知りませんし。」
「そうだな。スワン達は人望があった方でもないしな。」
アリーは答えなかった。この沈黙が答えだろう。
「とりあえず、さっさと街に入っちまおう。」
「そうですね。」
どうやら、この街はそこそこ大きい街で、門はあっても門番はただ見張っているだけだった。
「門番の人たちは、俺たちを素通りで入れさせていいのか?」
「大丈夫でしょう。大きい街ですから、そんなことやってたら、大行列になってしまいますし。基本門番が、門で止めるのは村や小さい町ぐらいでしょう。」
「そうだな。街に入ったら、まず宿を探そう。無茶苦茶疲れたし。
アリーはこの町の宿を知っているのか?」
「はい何度か来たことがありますし。念のために、二人で同じ部屋に泊まりましょう。もしかしたら盗賊が追ってこないとも限りませんし。」
「そうだな。でも大丈夫か?男と二人で?」
アリーは金髪で胸と尻のでかい女だが、思い込み強めの女なので、
仁は手を出さないと決心している。
「仁さんなら大丈夫でしょう。私は仁さんのこと信じてますから。」
仁はアリーのこの発言が全然理解できなくて恐怖していた。
なぜなら、仁はスワン達を寝込みを襲って、殺していたからだ。
「そっ、そうか。夜は魔力操作をしてほしい。」
「分かりました。」
仁はスワン達から盗んだ金で宿の支払いをし、その日はアリーと同じ部屋で寝ることにした。
ぐっすり眠れた。
翌朝
「アリーこれからどうする?とりあえず、冒険者ギルドに行った後は、
スワン達の装備を売って、俺とアリーの装備を買おうか?」
「そうですね。盗賊の情報が欲しいので、冒険者ギルドで少し調べましょう。」
宿で軽く、朝食を済ませた二人は、アリーに案内され冒険者ギルドに向かった。
ーーーーー冒険者ギルドにてーーーーーー
「この依頼は俺たちが受ける!!どけお前ら!!」
「お前らこそどけ!!力不足なんだよお前らじゃ!!!」
「やんのか!!雑魚ども!!」
「望むところだ!!おもてでろ!!」
冒険者達は依頼を求めて、あらゆる場所で喧嘩していた。
俺とアリー二人は、そんな喧騒に巻き込まれずに、受付嬢に盗賊について聞いてみる。
「盗賊についての、情報が知りたいのですが?」
「盗賊ですか?銀貨1枚になります。」
銀貨一枚は10万円くらい
「分かった。」
銀貨一枚を受付嬢に渡して、盗賊の情報について聞き出す。
聞くと、最近この町の周りにもしくは、この街に続く道に5つほどの
盗賊グループが存在しており、おそらく俺たちを襲ったのも、その一つだろう。
「これ以上の情報になりますと、さらに銀貨5枚が発生しますが。」
「そうですか。分かりました。情報ありがとうございました。」
俺とアリーは欲しい情報を得たので、冒険者ギルドを後にした。
「アリーとりあえず、盗賊が討伐されるまでは、この街で力を貯めよう。
俺たちでは、盗賊には勝てない。」
「そうですね。それなら、戦闘職がいるパーティーに入りませんか?」
俺の実力では、パーティーに入ったところで、また雑用なのでめんどくさい。
といううか、ある程度力をつけたら、アリーから逃げる予定なので、
パーティーに入るのはその時でいいだろう。
「アリー。この贖罪の旅に他人を巻き込みたくないんだ。」
「そうですか、、、。でも仁さん私がついてます。」
「そうか、、、。」
めんどくさすぎる。アリーといつまでこのテンションで付き合わないといけないんだ。
「とりあえず。武器屋に行こうか。」
「はい。」
アリーと仁は武器屋に向かった。
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