魔法勉強
翌朝
「アリー魔法を教えてくれ。そもそも魔力ってなんだ?」
朝起きて、アリーと一緒に朝ごはんを作っているところで、アリーに魔法について
聞いていた。
「魔力は、この世の万物全てに宿っている物です。それ以上でもそれ以下でもありません。基本、どのような職業でも、レベルが上がると増えます。」
「そうなのか?でも、スワンは全然、魔法使っていなかったが。」
「スワンさんは剣士なので、職業上、魔法が得意でなかったのと、本人に素質があまりなかったので。」
「素質?職業以外にも魔法が関係しているのか?」
「そうですね。職業と本人の素質は別物なので、剣士だけど、魔法の方が得意という方もいらっしゃいます。ただ、剣士だったら、剣術が。魔法使いだったら、魔法のスキルが上がりやすいですよ。」
「じゃあ、俺の職業の荷物持ちは、魔法の適性はあるのか?」
「ないですよ。荷物持ちは魔法も戦闘系スキルも適正ないですよ。
荷物を遠くに届けるためのスキル適正だけになります。
その代わり、固有スキルの収納が使えます。」
「まじか、でも剣術スキルや魔法を覚えられないことはないんだよな?」
「仁さんに才能があれば、そうですね。でも、覚えられたとしても、スキルレベル3.4ぐらいが限度だと思いますよ。」
スキルレベル1〜2は初心者、3〜5は中級者、6〜8は上級者、9は達人
10以降は人外で、人類には存在しないらしい。
「そうか。じゃあ、魔法を教えてくれないか?まず何をしたらいい?」
「まずは、自分の中に存在する魔力を感知するために、
まず、魔力感知のスキル、次に魔力を操作する魔力操作のスキルですね。」
「自分の中の魔力を感じればいいんだな。どうやるんだそれ?」
「私が魔力操作で、仁さんの中に魔力を循環させます。
そしたら、だんだん、魔力が分かるようになりま。」
アリーが人の手を握り、魔力を循環させる。
「ん?これは何かしているのか?」
「はい。魔力を流しています。目を瞑って自分の中にある魔力を感じ取ってみてください。」
それから、30分ぐらい手をつなぎ合っていたが、仁は全然魔力を感じることはできなかった。
「俺には、魔法の才能がないのか?」
「いえ、仁さんは今まで、農民奴隷だったわけですから、魔力を感じれないのは当然ですよ。」
仁は、アリーに今まで、農民奴隷で主人から逃げ出してきたという設定にして、
説明していた。
まあ、スワン達が勝手にそう判断しただけだけど。
「どれくらいで魔力を感じれるようになるんだ?」
「速い人で、1週間、遅くても3ヶ月と入ったところでしょう。」
「分かった。一人でも練習できるのか。」
「そうですね。瞑想して、自分の中の魔力を感じていく方法もあります。
ただ、私が、魔力操作して魔力流した方が早くスキルを覚えられますよ。」
「そうか。でも、アリーにはもしもの時のために魔力が必要だから、俺にそんなに魔力を割かない方がいいだろう。」
「そうですね、朝昼晩の食後、30分ぐらいですかね。」
「そうだな。色々教えてくれてありがとう。」
「いえいえ。それでは、出発しましょうか。」
仁達は、ほとぼりが冷めるまで、スワン達と一緒にいた街ではなく、違う街へと進んでいる。
「ていうか。なんで俺の言葉がアリー達に通じるんだ?」
「何か言いましたか、仁さん?」
「いやなんでもない。今の俺たちは、戦闘職がいないから、最新の注意を払いながら進もう。」
「そうですね。魔物達だけじゃなく、盗賊にも気をつけなければいけませんね。」
「そうだな。ちょっと、街道と離れながら移動しようか。」
「分かりました。」
移動しながら、魔力感知の練習でもしよう。仁はそう思いながら、進んでいた。
だから、注意散漫になっていたのだろう。
グサッ
「え?」
「え?」
山道を移動して、2時間ぐらい経過して、
仁の腹に矢が生えていた。
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