この素晴らしい異世界に性と暴力を

@ininininin

初手ざまぁ

「おい、荷物持ち!!ちゃんと働けや!!」


ドゴンッ!!


殴られた。この物語の主人公 佐藤 仁(20 歳)は思いっきり殴られた。

着いていくのに遅れただけで,5mは殴り飛ばされた。

仁は、あまりの衝撃にうまく呼吸ができずにうずくまること数秒。


「さっさと起きろや、荷物持ち!!お前のせいで稼ぎが減っちまうぞ!!」

リーダーの剣士、スワンに怒鳴りつけられる。


「待ったその通りだな、さっさと起きろ。荷物持ち」

大柄の盾士のグンダーが賛同する。


「こいつ、パーティーから外そうよスワン。なんか臭いし。」

魔法使い兼スワンの女のローザが普通に悪口を言う。


「みなさんひどいですよ。仁さんだって頑張っているんですよ。」

修道女のアリーは今日も俺に優しい。


「でもよ、アリーこいつが役立たずなのは事実だろうが。」


「それは、そうかもしれませんが、、、まだ、冒険者になって1月なんだから、しょうがないですよ。」


アリーが回復魔法で仁を回復してくれた。

実際、仁は足手まといなので、スワンの言っていることは正しい。

アリーが優しいだけなのだ。


スワンに殴られて、アリーに回復してもらうこれが俺の異世界に転生してから1月後の日常だった。虚しいorz。


「日本が恋しいな〜」

仁は一人呟く。


「ん?仁さん何かおっしゃいましたか?」


「いやなんでもないよ。回復してくれてありがとうアリー」


「いえいえ、回復役として当たり前のことです。」


「おい!アリー!!さっさといくぞ!!」


「アリー。早く行こう。はやく行かないとスワンにまた殴られる。」


「そうですね。」


この世界はほぼドラクエだ。

この異世界にはそれぞれ、職業がある。

スワンは剣士だから、剣術スキルが伸びやすい。

ちなみに、レベルを上げていけば、より上級職に転職できる。

ドラクエ方式だったりする。

ちなみに、俺の職業は、荷物運び。

戦闘系のスキルは軒並み上がりにくいが、荷物運び特有スキルの収納が使える。

俺の収納レベルは2なので、軽自動車ひとつぐらいしか収納で物が入らない。

だからだろう、今の俺は、収納スキルに加えて、でかいリュックを使って、荷物を運んでいる。


ーーー夜、みんな寝静まって野宿ーーーーー


「まあ、スワン達に拾ってもらわなかったら、俺は死んでたからな〜」


1月前、ドラクエみたいな異世界転移してきて、ゴブリンに殺されそうになっ

所をスワン達に救われて、アリーの便宜でこのパーティーの荷物運びとして、

この1月生きていけた。だから、こいつらには感謝している。感謝しているが、

日々貯まるストレスのせいか、気の迷いだったのか、


「寝込みを襲って、アリー以外殺しちまったよ、どうしよう。」


殺してしまった。スワン達を。寝込みを襲って。


「とりあえず、死体の処理をするか。そこら辺捨てたらバレないだろう。」


そう思い、死体から装備や衣服を剥ぎ取って、捨てようとしていた所


「何をやっているのですか?」


アリーにバレてしまった。誤魔化そうと思ったが、そんな状況でもなかった。

ので


「アリー起きちゃったのか。うるさくしごめんな。今スワン達の死体を、そこら辺に捨てているんだ、手伝ってくれ。」


開き直った。とんでもなく開き直った。


「えっ?」


「どうしたんだ?アリー早く手伝ってくれ。」


主導権はとった。多分勝った。仁はそう思った。


「仁さん。自首して罪を償いましょう。」


アリーは全然流されなかった。主導権を取られた。普通に負けた。


「アリー。落ち着いてくれ。この状況から考えると、君も共犯になるんだぞ。」


「そうですね。私も自首します。」


アリーはこの暴力溢れる異世界にあるまじき、高潔さだ。

スワン達、中堅寄りの初級者冒険者3人死んだところで、問題にもならない。

よくあることだからだ。

アリーの高潔さは正直、常軌を逸している。イカれている。

なので、ここは直球勝負だ。


「アリーこれから、俺は贖罪の旅に出る。自首は贖罪の旅を終えてからにするよ。」


「分かりました。私も着いていきます。」


やばい。逃げられない。アリーは殺したくないし、俺はこの世界のことをよくわからない。アリーに頼ろう。


「よし着いてきてくれ、だから、スワン達の死体を捨てるのを手伝ってくれ。」


「分かりました。」


まじかこの女!!俺のやばい人間テンポに余裕でついてきやがる。

まあ、アリーは金髪美人でケツも胸もでかいから、実質トントンだな。


「スワン達の死体の処理も終わったし、早速旅に出かけよう。道中で盗賊でも倒して、人助けをしよう。」


「そうですね、でも今日はもう遅いし、明日の朝からにしましょう。」


「そうだな。」


表情には出さなかったが、心臓バクバクだったので、全然寝れなかった。


「寝れないし、今のステータスでも確認しておくか。」


収納から石板を取り出し、血液を入ってきたらす。

すると、人のステータスが表示された。


名前 佐藤 仁


職業 荷物持ち


レベル13


スキル 収納2 体力回復2  身体強化1


「レベル10ぐらい上がっている。人殺しても経験値は入るんだな。

盗賊殺して回ろう。とりあえずは自分の強化だな。アリーに魔法を教えてもらおう。」





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この世界の金の価値

白金貨1枚は1億円

金貨一枚は1000万円

小金貨一枚は100万円

銀貨一枚は10万円

小銀貨1枚は1万円

銅貨1枚は1000円

小銅貨1枚は100円

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