第2話
娘が事故に巻き込まれかけたあの日、自分の人生は一気に変わった。
あの日、事故が起きた直後に珍しい雷が山の方から見えた。
地面から空に上がる雷だ。
なぜそうなったのかが気になったため次の日に雷が起きた場所の近くを探索した。
そうすると、直近で何かが埋められたあとを見つけ、そこから完成された時間の研究に関する資料が埋めてあった。
これを元にして自分たちの研究を完成させ、一般の人でもある程度は使えるくらいになった。
そしてある時、ある時間よりも最近に飛ぶことができなくなった。
捜査を行なっていると、ある人がその時間においてかなり大きな歴史改変か歴史改変につながる行為を行ったようだ。
今回は係の人がその時間の少し前に行って過去に飛ぶことができるようになった。
どうやら、過去の改変を行うと改変後の歴史が正史と判定されて偽史となった時間にはたとえ偽史の世界の人間でさえも行くことができなくなるようだ。
このことを発見してすぐに情報を偉い人に渡すと、すぐに時間警察のような機関が完成した。
今後は2度と同じようなことが起きないだろう。
しかし、ある時にとんでもないことが起きた。
観測が可能な全時間に行くことができなくなったのだ。
原因を探ると、犯人はある集団であった。
彼らは時間は固定されるべきであると考える新興宗教の過激派の集団で、これまでもさまざまな事件を引き起こしてきた。
メンバーへの取り調べを行なっていくと、彼らは装置に違法な改造を施して、俗に言う「ビッグバン」があった時間に特攻したようだ。
行なった改造は過去に飛ぶための燃料を限界まで増やす物だった。
自分たちも理論上の最高の装置を作ってみようという遊びで設計図だけは作っていたが、それでもビッグバンの時間まで飛んで、装置一つを追加で持って帰ってくるのは不可能だ。
人類は過去への旅をする権利を人類の愚行のせいで喪失したのだ。
可能性の分岐 ミンイチ @DoTK
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます