第3話セクハラ
「はよー、実乃李」
「おは〜なぎなぎぃー、ご機嫌斜めでどした〜?」
教室に足を踏み入れ、教卓付近で談笑する数人の女子グループに挨拶をしながら歩み寄る。
残りの二人も挨拶を返す。
「変質者に絡まれて……立場、弁えない
「えっ、そうなん!?よくなぎなぎだけで
「ぷふっ……あ、いや、思い出し笑い的な」
鼓原が変質者を好狭野先生だと想定してないのだと解っているが、
「そお〜?心配して言ったのに笑われたから……ね。それならそれで良いんだよ。でさ、話題変わるんだけど——」
彼女が怪訝に首を傾げる。そして納得したように頷き、会話に割り込まなかった二人にも視線を合わせ、談笑が再開された。
「おはよーッ!皆ぁ〜今日も一日楽しんでこ〜ッ!」
威勢の良い挨拶が近付いてきたと同時に背中に柔らかく弾力のあるものが押し付けられ、ブラウスの上から胸を盛大に揉まれる。
「んんっ……あ、あっんんっ、んっやぁめろぉぅ……んんっ、あっあっ、んんっ——!」
こいつが登校していないから警戒はしていたが、相変わらず手を出すスピードは早く防げなかった。
懸命に荻野恵の胸を揉みしだく手付きに抗おうとするが喘ぎ声は耐えきれず、漏れる。
鼓原や残りの二人にアレな表情を見られ、クラスメイトには喘ぎ声を聞かれる辱めを受けた。
さ、最悪だぁああぁぁああああ!!
友人のセクハラに、殺意を覚えた私だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます