初戦闘
快兎「くれぐれも無茶はするなよ?どこで何が出てくるか分からない、危険だと思ったら…」
重吾「わかったから!」
快兎の説教がましい心配事を一蹴するように一括する
重吾「小学生じゃあるまいし、学校っていってもここから10分くらいだよ?何もなければ30分で往復出来るんだから心配しすぎ」
快兎「でも…」
重吾「わかった、十分に気をつけるから。16時までには帰ってくるから」
快兎「わかった、俺も一度会社へ顔を出してくるから、帰った時にいなくても心配するな」
そんなやりとりをし、互いに目的地へと向かうのだった
重吾「にしても昨日の竜…龍?は何であそこで止まったんだ?しかも俺めっちゃ睨まれてたし…」
そう、昨日重吾が止まれと言った瞬間に竜は伏した状態で停止したのだ
重吾「いや、確かに止まれとは言ったけど本当に止まるとは思ってなかったし、俺そんな力持ってないって…持ってないよね?」
そんな事を一人ぶつぶつと喋っているが返事は返ってこない
重吾「寂しいわ、一人ってこんな寂しいもんなんだなぁ。単身赴任の人ってこんな寂しい思いずっとしてんの?すごいなぁ」
そんな独り言を喋っていると倒壊した家の陰から見慣れない粘性生物が
重吾「スライム?いや、キモすぎw」
某クエストのような可愛らしいスライム何で夢のまた夢、ヘドロが移動するかのような気持ち悪さのある生物がゆっくりと向かってくる
重吾「スライムって言ったら序盤の雑魚キャラだよなぁ」
そう言いながらもう一度スライムに目をやる
重吾「スライムなら危なくないよな」
そんな締まらない感じで初の戦闘が開始される
重吾「取り敢えず…止まれ!」
スライムは意に返さず止まる気配はない
重吾「そうだよなぁ」
がっかりする重吾を他所目にスライムはゆっくりとだが確実に近づいてくる
重吾「…そこら辺の鉄棒で倒せたりしない?」
倒壊した家から鉄棒を一本拝借してスライムを殴ってみるが相手はスライムな為効果の程は分からない
重吾「どうすりゃ良いんだよ。そういえばスライムの強さって作品によってまちまちなアンバランスなモンスターだもんなぁ」
倒し方を思案しながら一応スライムから距離は取っているが、どうすれば良いのか思案していたが
重吾「『集まって』くれないかなぁ」
と言葉を発した。するとスライムは重吾が集まって欲しいと思った場所を中心に集まり始めた。見た目はどちらかと言うと集まるより
重吾「吸い込まれてる?ように見えるな」
スライムは中心から抜け出そうともがいているようだが所詮は液体、抜け出すことは叶わない
重吾「試しに集める場所をずらしてみるか。そうしたら少しは分かるだろうし」
そう言うと集まって欲しいと中心を左右にずらす。それと同時にスライムも移動する
重吾「やっぱり…って事は【念力】?でもやっぱりよく分からないし、今度ちゃんと試してみようかな」
抜け出そうと必死にもがくスライムを尻目にそんな考えをしていたがちゃんと倒さなければと思い立つ
重吾「【念力】なら潰せるかな?『潰れろ』」
そう念じるとスライムは小さくなりパキッと音を立てると粒子になり消えていった
重吾「なんかよく分からんが倒せたしよしとするか」
そんな風に思いながら学校へと向かうのだった
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